今日は1月9日。
明日からいよいよ首都圏での中学受験本番ですね。
埼玉に始まって,もし東京や神奈川まで受ける人は長いようで短い1ヶ月間の始まりです。
ただ,この日のために親子で数年間頑張って準備してきたのですから,もう一息,最後の試験時間終了まで悔いの無いよう戦って頂きたいと思います。
お子さんはもう寝てしまい,親の方がなかなか寝れずにそわそわしているのでは無いでしょうか?
このblogは,そんなときの気分転換にさらっと読んで頂けたら幸いです。
(千葉が初日なら1/19,東京が初日なら1/31にお読み下さい。)
明日,あなたは今まで想像もしなかった,ものすごい経験をすることになるのですから・・・。
明日の朝,きっと早めに家を出て,電車で向かう方が多いと思います。
電車の中でテキストを広げるけどほとんど集中できてなさそうな子供を見て「緊張しているのかな?」と不安になるかもしれません。
駅に着くと,学校までの道のりは受験生や保護者でいっぱいで,今日はやはり特別な日なのだと実感することでしょう。
ますます緊張してきます。
そしていよいよ学校が近づくと,校門付近の塾のノボリが目に入ります。
多くの塾から,講師や職員が受験生の激励に来ているのです。
子供は自分の塾の場所へ行き,照れくさそうに先生達と握手をしながら激励の言葉をかけてもらいます。
特に,お気に入りの先生を見つけたときの子供は嬉しそうにしているようです。
これは中学受験ならではの光景で,なかなか経験できないことです。
そして,いよいよ試験会場(校舎)入口です。
ここから先は受験生しか入れません。
最後に気の利いた言葉をかけてあげたいのですが,親にそんな余裕はありません。
「頑張って・・・」とか月並みな言葉が精一杯。
そして子供はきっと軽くうなずき,会場に消えて行くでしょう。
意を決して会場に向かっていく子供は決して後ろを振り返らず,校舎の中へ消えて行きます。
何も言えなかった親の方が不安になって,せめて振り返った子供に手でも振ってあげたいのですが,子供が振り返ることはありません。
もう子供の目は,これから戦う相手(入試問題)に向いているのです。
そう,親はこのとき我が子が想像をはるかに超え,ものすごく大きく,逞しく成長していたことを知ります。
雨の日も暑い夏も寒い冬もお正月も重い塾バッグを抱えて出かけ,夜遅くまで塾で鍛え,休みの日は模試や特別授業で訓練し続けた小さな戦士達は,試験会場で十分戦える能力を身に着けていたのです。
頑張って塾弁を作り,送り迎えをしていた日々が,実は我が子をとても大きく成長させていたのです。
(会場では,子供の後ろ姿に涙する親も珍しくありません。)
昨日までちょっと頼りないと思ってた我が子が,今日はとても逞しく見えます!
この数年間,子供がちっとも勉強せず怒ったこと,
何度もやった問題を試験で間違えて落胆したこと,
逆に,どうしてもできなかった問題がある時突然解けて,驚かされたこと,
仕事や家事で疲れてるのに,夜中まで起きて演習問題の採点してあげたこと,
模試の結果に親子で一喜一憂したことなど,色んなことがあったでしょう。
この日を迎えるためにやったことで,無駄なことなんて一つもありません。
子供を見送ったら,親にできることは一切ありません。
あとは我が子を信じるのみです。
保護者の控室で待ってる間も,親はなかなか落ち着きません。
子供がよく間違えてた問題のことを思い出したりします。
国語の記述はちゃんと言い換えができているだろうか?
算数の回転体の表面積で足し忘れてる部分はないだろうか?
社会の時事問題,題意をちゃんと理解できてるだろうか?
理科の輪軸の問題で,輪軸につながってる糸の数を間違えて計算してないか?
・・・などなど。
でも安心して下さい。
この時期の子供は,親が想像できるようなミスはしません。
今までの人生で,今日が一番頭がいいのです!
試験終了後は,子供が順番に出てくるのを校庭などで待つことになります。
(もう,模試で十分に慣れてますね!笑)
きっとやや疲れた表情で出てくるでしょう。
ちょっと自信なさそうにしてるかもしれませんし,逆に自信満々かもしれません。
今までは試験終了後の自信満々な様子に散々騙されてきましたが(笑),今日は我が子を信じましょう!
そして,もう今日のことは親子で一旦忘れて,次の試験に備えましょう。
特に翌日も試験がある場合は,とにかく早く寝ることを心がけましょう。
時に入試は残酷です。
数年かけて準備し,数時間かけて一生懸命作った答案用紙を,容赦なく合否判定されます。
結果を見るのは一瞬です。
でも,その一瞬のために頑張れるって,すごくかっこいいと思います。
残念ながら,この先思春期となった子供は急速に親から離れていきます。
中学受験は親子で最後の共同作業かもしれません。
合否ではなく,中学受験の価値はむしろそこにあると思います。
残り少ない親子の時間を,どうか楽しんで下さい!
そして春には笑って中学生活をスタートして頂きたいです。
最後になりますが,皆様がご縁のある学校に入学できますよう,心よりお祈りしております。
頑張れ,小さな戦士たち!