はいさい!

 

オミクロンとかいう変異株の感染力は強力らしく、じゃこびっちファミリーからも感染者が出てしまい、しばらく自宅軟禁状態となってしまいました。

お仕事はオンラインで細々と継続していますが、通勤もなければ残業もないので、まあまあ人間的な生活ができます。

これって数年前の在外勤務時以来かなあ。。。

 

この間、ヤフオクを手伝ってくれていた娘が東上してしまったせいでコレクションを放出していたのは滞り、断捨離も停止、まだまだおうちにはぽんこちがわんさかとあります。

これらを売りさばく前に、せめてWEB上ではアーカイブにしておくべえと、重い腰を上げることにしました。

がんばるのだw

 

 

1年と2カ月ぶりくらいに再会する「スピニング夜話」シリーズ、銀ピカボディのEXの2000番です。

ちょうど60回前、第3回でとりあげた機種ですが、この後泣く泣く放出する予定なので、再度記事にしてみます。

 

このシルバーのボディ、当時のダイワの説明書から引き写すと「高耐食合金ガンスモークボディ」というんだそうだ。

たぶん高機能のメッキだと思うんだけどよくわかんないす。

このEXシリーズが登場するまで、ダイワの最高峰はSSシリーズ、その漆黒のシブいボディはアルマイト(蒸着)処理されたもので、ダイワは「無塗装」とか言ってた気がしますね。

遠い昔のことぢゃ、よくは覚えぬ、そう、昭和50年代後半、いまから40年以上も前のことだなw

 

 

手元にあるのはたぶん未使用の逸品。

当時のダイワは高級感を出すのにこんな洋風の神話をモチーフにしたようなエンブレムやらシールやらを多用しておった。

いまの釣具のデザインとは違って、なんだか王冠とかみたいな豪勢さを誇りたかったみたい。

あ、オリムはまた違った路線でしたかね。

 

 

ハンドルの根元にもほら。

なんだかよくわからないけれど、植物かな?

このワンタッチで折りたためるハンドルは当時のダイワが推していましたね。

緩んでくるんだよな、タフなユーザーのはね。

 

 

これだね、いまはもうこのタイプのワンタッチ折りたたみハンドルは絶滅しちゃったみたいね。

 

 

スプールにもなんだか豪勢なレリーフの帯が巻かれています。

でもこのバネ式のラインクリップはなかなかよかった。

 

 

メカニカルな特色としてはね、このシリーズは水平巻きや密巻きができるようになった「オシュレーティング革命」以前の、旧来のスピニングリールの機関(いわゆる正弦波式)を前提としたうえで、それ以外の機構を満載してトップエンドモデルとしての権威をもたせようとしてるのよ。

 

それは例えば、ダイワ伝統の一方通行型、つまり逆転しない、つまりつまりラインを吐き出す方向にしかスプールが回転しないストッパー付きのドラグをさらに進化させたマイクロピッチドラグを初めて搭載したんだな。

 

 

この爪によって、スプールはライン放出方向にしか回らない。

左側の針金はラインストッパーの基部、しっかり作られてるね。

さすが最上級モデル。

 

 

マイクロピッチドラグシステムの方は、このドラグノブの内部にクリッカーがあって、主軸にノブをねじ込むとラッチ音がなるようになっているというこけおどしシステム。

 

当時のダイワは気づかなかったんだけれど、経年によって明らかになったダイワ高級機の最大の弱点はこの樹脂製ドラグノブなのよ。

保管時にドラグを緩め忘れて…、とくに当時はドラグなんて使わなかった投げ釣り師のリールなんかは、キツキツに絞め殺したまんま長期保管してしまうと…、樹脂製のドラグノブのドラグワッシャとの接触部分が割れて崩壊しちゃうんだな。

 

中古を買う人は必ずチェックしてね(^_-)-☆

 

 

そのほか、SSにはなかった新機構としてはこれ。

なんやねんこの三角木馬は?

木馬やないね、それは変態さんの玩具だねwww

 

ベールキッカーですね。

これって、この時代のアウタースプールスピニングリールには必ず着いていた樹脂パーツですよね。

ベールを起こして投げ、着水を確認したら…手でベールを戻すか、ハンドルを回してここにラインローラー部をぶつけて強制的にベールを戻すのでした。

 

ルアーしか興味がなかった当時のイキった兄やんなんかは、手でベールを戻すエサ釣りの人を小ばかにしていて、その動作から「熊」とか呼んでやがりました。

いま思えば、どーでもええことにこだわる小尻穴野郎ですが(笑)、当時の少年たちは崇拝してましたねw

 

で、ダイワはベールキッカーをこんな風に斜めにカットして、スムースにベールが戻るように、つまりエサ釣り親父も熊にならないように気を使ってくれたのですが、熊はそもそもそんなこと気にするはずがないので、一代限りの珍装備となったわけです。

 

他者の価値観を貶めるような輩は、さすがにこの多様性の時代には減りましたけど、ハラスメントや権威主義が横行しまくっていた昭和の時代は、釣りの世界でも目立ちたいヤツや威張りたいヤツが出放題だったのですね。

あー--恐ろしいwww

 

 

 

その他の装備としては、当時のダイワのフルコースですが、アジャスタブルローラーシステム、詳しくは当ブログの過去記事でも検索してみてください。

目盛りの色を変えてあるところが高級機の証のつもりなんでしょうが、色弱に人には意味のない配色だったりして、やはりトホホ感が否めませぬw

 

 

 

あとはこの音響分離システムですね。

これもこの時代特有のシステムです。

かつてのラチェットでロータリーを止めるタイプのストッパーシステムでは、そのラチェットのクリック音が伴うため、ハンドルを回すとチャリチャリと音が鳴りました。

ところが、ダイワはそのロータリーを洗濯ばさみみたいに挟む爪をこしらえて、逆転の負荷がかかるとその爪が作用してラチェットが掛かるという静音型のストッパーを開発したのです。

ところがところが、「リールってのはチャリチャリ音が鳴ってナンボやないかい」という熊一族のクレームが止まなかったため、この小さなノブで、音あり音なしを選択できるようにしたのです。

なんて無駄な装備(笑)

要はこのノブをオンにすると、熊一族のためにだけチャリチャリ音が鳴るのです。

機能とはもうリンクしていない、音を出すためだけの装備。

通称「熊除け」…我ながらうまい! 爆爆爆爆爆

 

まあどっちもどっちだったということが言いたかった笑

 

 

そして、ハイエンドモデルの象徴だったウッドノブ。

SDGsの時代には真っ先にやり玉にあがりそうでつねー--笑

 

これまたルアー兄やんには不評で、「重い」とか言われてましたね。

そして熊おやじたちは竿とリールを合わせると2㎏近くあるタックルで「大物よ来い!」とか言ってましたね。

 

ちなみにこのEX2000はスプール径58㎜、NA5号250mのキャパで530g、ギア比は1:4.1、ドラグは10㎏というスペック。

いまなら立派なジギング用中型スピニングってところだな。

 

まあ、置き竿ゴリ巻きのおいらには、いまだにタックルの重さなんてどうでもいいですが、磯歩きのためには軽い方がいいかもw

 

投げては巻いてみたいな忙しい釣りは無理だなw

同じ理由でちょこまか撒き餌するのも無理w

 

放り込んで竿ごとぶっ飛ぶのを待つ。

釣りというよりは海のハンティングだな、罠漁、これがたまらんのだー---w

 

 

さてさて、コロナ禍のおかげで長い長い夜話となりましたが、ようやく最後の1枚だ。

 

イキり方でいうと昭和のアングラーなんざ足元にも及ばない動画大好き現代のテスターたちが微に入り細を穿って超繊細な超高額リールを開発しても、もはや真似すらできないのがこれだな笑

 

「JAPAN」の刻印だ。

 

この半世紀の間に、私たちが何を大切にして、何を失ってきたかが一目瞭然だろ。

 

「どーですか、お客さん!」(猪木風に)

 

今どきの日本メーカーの道具なんて買わないさ。

最初から台湾メーカーのを買ってやるぜ爆

でなけりゃ、かつて日本の工員さんたちが拵えた産業遺産で釣りを楽しむ。

これがじゃこびっちのSDGsじゃ。

 

うーん、やっぱりキレイに落ちたな(自画自賛)

品格ってやつだw

 

ちゃんと最後まで読んでくれたお仲間よ、ありがとさんm(__)m

 

ほなまた!