今年は釣れない!

いっつも釣れないけど、とくに釣れない。。。(´;ω;`)

どんなに釣れない年でも、秋深まればコロダイが慰めてくれたのに。。。

ま、さらにウデが落ちたということでしょうか(笑)

 

そんななか、定例で変態オフ会『タマンピック』を開催してくれる理不尽大王に敬意を表して、手元にあるWIDE808をすべて譲ることにしました。

 

WIDE808とは?

40年ばかり前のオリムピック全盛期をご存じない世代の方には初耳の方もおられるかもしれません。

 

 

この時代、石物などの磯での釣りにもスピニングリールを、というユーザーの声に応えるかたちで、各社競って大型スピニングリールをラインナップさせました。

そんななかでも、老舗のプライドをかけて最大最強の超弩級フラッグシップとして君臨したのが本機であります。

 

そのスペックは、自重1020g Σ(・□・;)、ギヤ比1:3.2、ドラグ耐力20kg、巻糸量20号180m

 

スプール径なんと78mm×35mm、いまでこそスタンディングでマグロを狙うようなジギング用スピニングがありますが、ルアー釣りが発達する以前の置き竿エサ釣り専用モデルですからね。

 

 

注目すべきはこのアルミダイキャスト製のリールフットです。

なぜこんなものが必要だったかといいますと。。。

 

リールに樹脂素材が適用される以前ですので、正真正銘のフルメタルボディはあまりにもトップヘビーとなり、竿尻を落とすなどの強い衝撃でリールフットが折れてしまうというトラブルが後を絶たなかったのです。

 

そこでオリムピックは「折れたら交換すればいい」と着脱式のフットを奢ったというわけです。

だから、このフットはパーツで購入できたのです。

 

 

大尻です。

左右両用コンバーチブルハンドルはそのシャフトがメインギアを貫通するタイプ。

いまは、かつて大森が採用していたメインギアに直にねじ込むタイプが主流ですが、この串刺しタイプもガタがあるものの耐久力はなかなかのものです。

 

弱点は銀メッキが施されたストッパで、この時代、オリムピックは逆転しないためのストッパをローター自体にラッチを刻んで、それをボディ上部に載せた爪を噛ませる「ローター直止め」方式を採用していたのですが、この爪を噛ませるためのバネがもう驚くほど華奢。。。ORZ

 

なので、40年の時を経たほとんどすべての個体において、この小さなバネが効かなくなってしまうという症状が出ています。

新品に近いような、使わなかったものほど、バネの反発力は喪失していて、ハンドルがどちらにも回ってしまうというトホホな壊れ方をするのです。

 

それにしても、もうちょいごついバネ使えばと思いますが、ここの反発力をあげると、あのサーフ93みたいにチャリチャリ音が大きくなってしまうのですね。

(ちなみに、現代のスピニングリールはまったく異なる逆転止めシステムを採用しています)

 

 

弩変態である理不尽大王は、夜な夜なこのマークを肴に酒を飲んでいるそうです。。。(;^ω^)

 

当時としてはこだわったドラグ、締め込めば20kgまで耐えます。

しかし、滑り出しが悪く、メンテナンスが重要になってきます。

 

また、トビウオマークは接着剤で張り付けてあるだけなので、釣りに行って帰宅したらなくなっていた、なんてことはしょっちゅうでしたねwww

 

 

ほんとうにデカいアルミスプール。

このスプールのおかげで、現代でもPEを使うことができます。

 

めちゃ美しいですが、これは理不尽が正気を失う原因となった未使用新品の個体だからですwww

 

推測ですが、けっこう売れ残ったんですね、たぶん。

そらデカ過ぎますますわな。。。(;^ω^)

だから、新品が時折出回るのです。

 

 

当時の硬くて太いナイロンラインが落ちないように、ラインローラーにはクリップが付いています。

これも目を引く外観上の特徴ですね。

 

タングステン合金のラインローラー、これはオリムの高級機には必須アイテムでした。

 

ちなみに、現代の超強力ジギング用スピニングのなかには、ベールを支えているこのアームを樹脂製品にしているものがあります。

ところが、強度不足なのか、そこが折れるとか、スプリングのマウントが逝くとか、トラブルサムだと聞きます。

ボディだけメタルにする傾向のようですが、果たしてそれで10万円超えるお代をとってよいものか。。。

 

先日、マグロ釣りに行ったまま帰ってこないMっさんが言い残した「じゃこさん、あかんわ、船頭の○○○(スピニングの商品名)、引きでベールが立ってしもて、ライン出放題や、やばいやばい、うわーーーーっ」という悲鳴も、それを裏付けているような気がしてなりません。

 

しかし、Mっさん、どこへ行ってしまったんだろう。。。(笑)

 

 

で、もちろん部品など金輪際出ませんので、こゆのをすべて理不尽に譲りました。

道具は、使ってもらえるところにいるのが幸せというものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そりから、808の弟分である606も一緒に嫁入りしました。

 

 

あのセパレート式のフットがない外観。

ただのデカいリールに見えますw

 

 

これでも一般的な大物釣りには十分かも。

フルメタルボディに強力なギアシステムも搭載されています。

 

 

他のパーツも同等品ですが、スプールサイズが小さいです。

68mm×34mm、自重780g、ドラグ耐力16㎏、巻糸量20号125m。

 

いやはや十分な大艦巨砲ですな。。。(;^ω^)

 

 

ラインローラーは両方のアンカー部からブリッジを渡して、全浮動になるように工夫されています。

しかし、古いリールの大半は、強烈な入力に対してラインローラーが固着してしまいます。

軸とローラーが強烈な引きによってサカナの方向へ寄せられて、張り付いてしまうのです。

そうするとドラグの効きが。。。

それを防ぐべくローラーと軸の間にスリーブを入れるのですが。。。

(ご存じのとおり現代のリールはここにも軸受ボールベアリングを入れています)

 

まあ、構造的にどうしてもスピニングリールはドラグを使ったやりとりには向いていないのかもしれませんね。

 

 

 

これも新品未使用です。

 

 

記号に欲情する方のためにwww

 

 

前述の問題点への取り組みが記されていますが、その効果のほどは?

 

 

このシリーズは、303、404、505、606、808がラインナップしていた模様。

 

なぜ707がないのか、あるいは幻のモデルなのか???

 

いまとなってはよくわかりません。

 

どなたか、ご教示くださいませm(__)m

 

 

オリムピック3点セットに取説付き。

808よりこっちの方が珍品かも(笑)

 

 

 

 

 

さて、これらの名機は、いまは理不尽大王の元で次の出番を待っているはずです。

 

え、使えるのかって?

 

冗談を言っちゃあ、困りますぜ、アニキwww

 

 

私自身も、奄美の離島などでこの808を駆使していろいろな化け物と闘った思い出があります。

まったく問題ありません。

いまでも色褪せぬ超強力スピニングですよ。

しかも、なんの問題もなくPEが使えて、あの糸落ち防止クリップのおかげでライントラブルも少ないという素晴らしさ( ̄▽ ̄)

 

それ以外にも、構造のシンプルさ、そしてすべて金属製という安心感など、現代でもまったく色褪せぬ魅力と実用性をもったこんなモデルが消えていったのは。。。

 

やはり極太ラインを使う大物釣りにおいては、スピニングの宿命ともいえる20号前後というラインキャパの上限、そして前述のような構造上の問題によるドラグの効きにくさなどがネックとなったのではと思います。

 

じっさい、夜釣りではとくにスピニングにPEなんて、いまでもトラブル多くていやですわ(笑)

両軸使うともう止められないwww

 

とはいえ、こうした40年も前の試行錯誤を経て、現代の夢のような釣り具は開発されてきたわけです。

それらを使って釣りを楽しむのって、なかなか素敵な趣味だと思っています。

 

 

 

 

いやはや、長々とおつきあいいただきましてありがとうございました。

釣り具整理していますので、しばらくは「旅立ち編」が続きますよ。

 

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