『ベルサイユのばら―フェルゼンとマリー・アントワネット編―』(花組・中日 )part-2 | 愛と青春のじゃぶじゃぶろぐ~男子 in タカラヅカ~

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宝塚グランドロマン
『ベルサイユのばら―フェルゼンとマリー・アントワネット編―』
~池田理代子原作「ベルサイユのばら」より~
(花組・中日) 2014/6/24/16:30



前回に引き続きです。

<二幕>

”あらしが~”からのはなまつり。
オスカルもアンドレもプロヴァンス伯爵も
み~んな踊っていてびっくり。

ソフィアのセリフ
「お兄様の顔から笑顔が…」
っていやいや、
みりおちゃんはずっと爽やかな笑顔です。
2幕以降は
ぐっとシリアスムードでいかないと。
その笑顔は王妃様の前でのみ
見せるべきかと。

『愛する者のために』
がりんはキーが低すぎるのか声がまるで聞こえません。
2014宙のチーちゃんと比べると
ポーズにもまったく力が感じられず…

続く
バスティーユは本作唯一の
オスカルとアンドレ的場面。

衛兵隊の登場はここが初めてなので
結束力を感じさせるのは難しそう。

キキちゃんの間合いだと
ブイエ将軍に
簡単にとられちゃいますね。
剣先にまで意識がいってないとなあ…

二幕のアンドレはまとぶんぽく見えました。

じゅんこさんはバスティーユ
何年ぶりなんでしょうね。

『シトワイヤン、行こ~うっ!』
もついつい
2014宙きゃなめオスカルのド迫力と
比べてしまい…

同時期に観られるので
どうしても比較してしまいますが
キキちゃんは
今回初『ベルばら』
という事ですから
オスカル・リベンジを期待しています。

だいもんは
出番少なくて
ちょっとかわいそうでした。



さてさて
そんなこんなで
オスカル回想シーンが明け
いよいよ国王一家救出作戦ですが
2013雪組でのキングの国境越えエピソード
がないのは当たり前にして大正解で
ここからは
国王一家の場面です。

アントワネットが
つかの間ようやく手にした
家族の団欒から急転直下
地獄の苦しみに突き落とされる
ヘヴィーなシーン。

ビックちゃんは
けっこうな迫力。
ヴァイオレントです。
思いっきり黒い役とか
やると面白いかも。

失意の中で
アントワネットが歌う
真の王妃になる!的な
ナンバー、
僕は初めて聴いたのですが
蘭ちゃんGoodでした。
歌い終わってからの決意のキメ顔
なぜか、まゆさんのように
男前でした。

続くパリの街
ベルナール夫婦のシーン。
ここでまたもド・ブロイ元帥登場。

驚いたことに
アンチ王妃の急先鋒だった一幕とは
真逆の行動に出る彼は自らが
王妃救出のため
フェルゼンに助けを求めるというアイデア
を出した発起人だとのたまい
”すべては貴族が悪いのであって
王妃様はまったく悪くない”
と語り、
あげく
”王妃様の救出はオスカルの意思”
とまで言い切る様は
実在の人物というだけに
実に興味深いのですが
池田理代子先生は
この展開に納得されているのか
とても気になります。

余談ですが
池田理代子先生の
原作『ベルサイユのばら』
第11巻が
8月25日に発売になりますね。
40年ぶりの
最新刊
宝塚版同様の
”ジェローデル編”、アラン編”など
収録されるようですが
どんなんでしょう?


閑話休題。

そんな元帥とベルナールの
二人がかりで王妃様救出の必要性をさんざん
説かれてなお、つっぱねる
ロザリー花乃ちゃんのぶれなさ加減は

彼女の強さを印象づけます。

因みにこの3人のやりとり、
ほとんど歌でセリフが交わされ
ここだけ別のミュージカルのよう。

この曲も僕は知らなかったのですが
”フランスに咲いたゆり”?
フランス王家の紋章にゆりが使われている
との事ですが
これまで
紅ばらと歌われてきただけに
違和感でした。

『駆けろペガサスの如く』(通称」”ゆけ!フェルゼン!!”)
は迫力の映像が再現されなかったのは
致し方ないとして
フェルゼンの男らしさが
真骨頂のこの場面
みりおちゃんは
やわらかいまんま。

ティボルトは
けっこう男臭く出来てたんだけどなあ。
ムチの振り方が
ハエたたきみたいで
残念。

ラスト牢獄の場面でも
もうひとつ、男の包容力が
見えて来ず。

大人の男を
演じられるようになるのを
期待して待っております。

ここでの蘭ちゃんの芝居は
期待通り
花總さん好き
蘭ちゃんぽい
良い芝居で
最近ありがちな
となみっぽいセリフ回しではなく
しっかり宝塚歌舞伎な
大芝居がそこにありました。

ロザリーがフェルゼンを
止める場面
2006星組ウメちゃんくらい
ガツンといっちゃって良いのでは?
まだ遠慮があるのかな?
早くもっとのびのび芝居できるようになると良いですね。

なんだかんだ勝手に
書いてきましたが
フェルゼンの『王妃様~っ!!』
せり下がり
からアントワネット断頭台の大ラスは
彼女の半生の重みを感じさせる
まさに『ベルばら』的お約束の
一大ハイライトであり
納得の大満足
究極のカタルシスでした。

ミニショーは
2014雪組と同じですが
無駄がなくて良いです。
花組でも羽山先生の”オマージュ”が見られるとは。
まゆさんはもういないのだけれど。

基本同じ内容で
上演されるという
宙組全ツ版が
今からとても楽しみです。

次回
引き続き
2014宙組オスカル編

『ベルサイユのばら』
を語ります。

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