【JABBERLOOP『NEW』楽曲解説(前編)】 | JABBERLOOP OFFICIAL BLOG Powered by Ameba

【JABBERLOOP『NEW』楽曲解説(前編)】

明日から始まるJABBERLOOPNEW』リリースツアーを前にメンバーによる楽曲解説をお届けします。


JABBERLOOPNEW』楽曲解説(前編)】


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■Invisible

アルバム『NEW』そして、今後のジャバの未来を照らす序章的一曲であり、現在のJABBERLOOPを象徴する曲でもある。

今回のアルバムコンセプトは原点回帰、脱力&等身大。

デビュー当初はclub jazzを凄く意識していた事もあり、少し背伸びをして的を絞った制作をしていた。

その後、リリースやステージを重ねるにつれRock調やエンタメ要素のある楽曲も増え、デビューより10年後、色とりどりなバンドに成長した。

そんな我々が現在、気取らず、脱力し、ただただずっと聴いて揺れていたいグルーヴを追求したのがこの曲「Invisible

無色透明で、聴き手のシュチュエーションにスルッと入り込んで人生の背景に馴染めばと思う。

短いテーマ、淡々としたグルーヴ、個々のインタープレイ、、、

曲の終わりに気づけば高揚しているだろう。


DAISUKE


■Beginning of Life

動機としては、初年度(2015年)のMotherLakeJazzFes(以下マザレ)の時に「MotherLake」を初披露して、2016年のマザレでも何か初披露したいなぁ、と書いたのがこの「Beginning of Life」な訳です。

僕は1st収録の「Ugetsu」を”最後のラテン”と呼んでいて、(あくまで永田的にです)

もうそのビートの曲は書かないでいようと思ってたんです。

当時本当に溢れかえっていて、今活動をしてない多くのバンドを含め、そういうビートばっかりだった。

だから書きたくなかったんです。

でもそっから10年くらい経って、そろそろもういいかなぁ、と思い始めたり「MotherLake」がロックバラードぽいので、今年のマザレ曲は速めにしたいな、と思ったり、それが合わさって生まれた訳です。

レコーディングでの工程の終盤ですかね、ド頭のピアノのメロディをメルテンが録音した瞬間、コレはやべぇのができたなオイ、と、思いました。

ライブではエネルギー発散系で踊りまくるつもりの曲だったんだけど、あの響きの美しさは誤算と呼べるレベルでした。

ライブじゃみんなで踊ろうね!笑


YUKI


■130PM

これはYUKI作曲。

タイトルの意味は、テンポ130の曲を午後に書いたから、だそう。

今回はアルバム全体通してタイトルにそれほど具体的な主張がないのはある意味、それがコンセプトです。

意味なく心地良い音楽に揺れたい、音楽を感じたい時ってないですか?

僕は断然そういう派です。

この曲は4つ打ち(バスドラムが4分音符を打ち続ける)の上にちょっとアジアンなメロディーが乗っかったポップチューンですね。

この曲をYUKIがリハに持ってきた時のデモ音源のシンセブラスの雰囲気が良くて、それを表現するために、結構サウンドメイクはこだわりました。

シンセブラスの無機質さとメロディーの温かいかんじの相性を求めて。

それを表現するのにトランペットにはハーマンミュートを付けて、さらにワウというエフェクターをトランペット、サックス両方にかけてます。

さらに味付けでデモのシンセブラスも薄く乗せてます。

管楽器の魅力のひとつは、声に似た温度が伝わる音、だと思うけど、この曲のトランペットに関してはそれを出来るだけ排除しようと試みてます。

音を無機質にして、逆に温かいメロディーがより際立つかんじを狙ってます。

2:43からは一応トランペットソロという位置付けだったけど、ソロで言葉多く流暢に吹きたい部分ではなかったので、僕なりに音数を出来るだけ少なく激選して、シンプルに伝わるメロディーを決め打ちでレコーディングしました。

特に何かあるわけでもない淡々としたメルテンのキーボードソロも良いですよね。

わざわざ盛り上げないというか。

曲を制作する時はライブのことを少なからず想像して、盛り上げ所を意識することも少なくないですけど、そうなると曲の本質がぼやけて無意味にアゲアゲな曲調になっていってしまうことがあります。

130PM』は今までのJABBERLOOPにありそうでなかった曲。

個人的にも好きです。


MAKOTO


◼︎Acid Break

この曲は私メルテン作曲です。

ニューアルバムを制作するにあたって、ファンクリズムのクールな曲を書こうとしたのですが、最初に書いたテンポの遅い曲(仮タイトル:メルファンク)がイメージ固まらず、少しテンポを上げた別曲(仮タイトル:メルファンク2)を書いたんですが、それがこの『Acid Break』です。

JABBERLOOP流の”アシッドジャズ”的なグルーヴ、抜く感じを活かしたアレンジをクラブミュージックの世界では”ブレイク”と言うんですが、それらがタイトルの語源だったりします。

Acid”も”Break”も言葉の響きが格好いいので、単純に2つ並べただけで実は深い意味はないのですが、この曲のイメージにぴったりだったので、タイトルを『Acid Break』にしました。


MELTEN


■TAKACHIHO -Dance of the Gods-

僕、MAKOTOの作曲です。

TAKACHIHO』とは僕の故郷の宮崎県高千穂町のことで『Dance of the Gods』はそのまんま「神々の舞」という意味ですが、国の重要無形民俗文化財に指定されてる高千穂神楽のことを表してます。

高千穂神楽は、日本神話にある天照大神(太陽神)が岩戸に隠れた天岩戸伝説が題材になっています。

冒頭に出てくるトランペットのメロディーは高千穂神楽の象徴的なお囃子なんですけど、それをモチーフにして神々の荘厳な舞を表現した曲です。


【高千穂神楽のお囃子(1:36から)】

https://youtu.be/0RwGyD9R_ys


さて、この曲は冒頭からいきなりトランペットソロ、サックスソロというあまり他にない構成ですけど、神々の躍動的な舞を表現したかったので敢えて決まったメロディー(テーマ)を持ってきませんでした。

ただ、位置付けとしてはトランペットとサックスのソロですが、レコーディングではリズム隊にも「それぞれがソロと思ってガンガン攻めて」というリクエストをして臨みました。

シンセは音色的にはお囃子で使われる笛をイメージしてますが、存在としては『天照大神(太陽神)』という、人間の力が及ばない宇宙的な世界を表現しています。

とにかくこのレコーディングはみんなで極限に集中力を高めて臨みました。

まるで100m走で世界新記録を狙うかのような緊張感。

最初から最後まで息つく暇もない、文字通り『神がかった』プレイの応酬。

手前味噌ですが、みんな素晴らしいです。

特に大したことしてない『神都高千穂大使』である僕ですが、この曲が残せてよかったなと思ってます


MAKOTO


■Logical Monks

MotherLakeJazzFes2017での初披露候補として「Beginning of Life」と共に出した2曲のうちの片っぽです。

今回僕がアルバム用に書かせて貰った曲の中では一番あとに作った曲です。

リズムが強くてキャッチーだったので、既存路線と随分違いますがこんなのも良いかな、なんて思いまして。

それと、ペンタトニック主体のFunkっぽい曲が少ないのは初期の反動なんじゃないかと実は僕はちょっと思ってるとこがあって(初期というのはJABBERLOOP史として世に出てるのよりもう23年前の話です。)

一旦リセットして単に気持ちよいビートをやりたいな、という単純な動機もあり作りました。

Invisible」にも言える事ですが、点の強いドラム、ベースに対して、ホーンが浮遊感を持って存在する、というコントラストは今までの僕らの作品にはない事で、結構挑戦だったといえます。

エンジニア岡本司氏の提案もあり、ホーンがエフェクティブだったり、結果、思い描いていたのと全然違うケミカルな着地点になったのが、今作の自由さを表してると思います。


YUKI


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JABBERLOOPNEWRelease Tour


9/16

福岡INSA

9/23

大阪CONPASS

10/22

東京UNIT


開場17/開演18

前売り 3,800+1D


予約

https://eplus.jp/ath/word/25687


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【JABBERLOOP 6th Album『NEW』】


■TOWER RECORDS

http://tower.jp/item/4555639/NEWi


タワーレコード初回特典としてTOYOTAプリウス(中東地域)CM楽曲「Bird is Alive(Melten solo ver.)」のダウンロードカードが付いてきます!


■iTunes

https://itunes.apple.com/jp/album/new/id1267661557


■OTOTOY

http://ototoy.jp/feature/2017090603


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【MotherLake(MV)】

https://youtu.be/btoOINNhbQQ