導入して、約2か月がたちました。使ってみた感想は、結論から先に言うと、「はなはだ、使いにくい」です。
  まず、当局のアンテナシステムはLW+カウンターポイズ+AH4という構成で、メインのリグはIC-7300です。そこへ、FT-991Aを導入したものだから、FT-991AでAH4を動作させるに一苦労でした。これは十分承知して導入したので、問題にはしません。くわえて、どうしてもIC-7300と比較してしまい、スコープの機能が貧弱ところがありますが、これも承知しています。
 代わって、いいところは?というと、HF~433MHz帯までAMをの除く、各モードが50W出力が得られること、それと私にとっては、ダイナミックマイク仕様であることです。
 AH4対応させる工夫ですが、IC-7300のAH4とのケーブルを切り替ボックス経由で行います。この切り替BoxはIC-7300ではストレートに、FT-991Aの場合は別に、スタートキーとKey 信号表示LED、それにALCスイッチを取りつてあります。ALC電原は006p乾電池を使い、多回転VRで調整しています。スタート信号、AL信号はFT991Aの「RMT・ALC」に接続しています。ALC電圧は-4V程度になるようにしておき、ダミーロードを接続してCWモードでキーダウンします。その時の電力が10WになるようにALC電圧を設定します。スタート信号は、「RNY/ALC」のTX-REQ端子に接続します。この信号はRigのモードに無関係に最大電力でキャリヤーを出力する機能があります。
 AH4を動作させるには ALCをONにします。これにより送信出力約10Wキャリヤーがでます。続いてスタートキーを押します。チューニングが完了すると、Key LEDが消灯しますので、ALCをOFFとします。
ただ、残念なことに、設定したALC電圧は、各バンドで均一な出力とはならないようです。Rigからのバンド信号をもらって、ALC電圧を補正するようにすればいいのですが、簡単にはできません。そんな時は、IC-7300に切り替えてチューニングを取っておき、FT-991Aに切り替えます。

 

 使いにくいと書きました。といいますのは、私はSSB,CW,FM,FT8で運用するに、周波帯、モード切替はメモリチャンネルで行っています。 まず、バンド変更はメモリチャンネル運用に切り替えます。この時、直前に「MCH」onの状態であっても、メインダイアルを回すと、「MCH]がクリヤされます。再び「MCH」を有効にしたくても、再度、「MCH」をタッチして、マルチダイアルを回してもメモリチャンネルが変更できず、メモリチャンネルが表示されるのみ、「V/M]スイッチを押さないと、マルチダイアルでのメモリチャンネル変更のできません。

 

1. SSB運用時は、モードを「LSB」もしくは「USB」に切り替えますが、メモリチャンネルで周波数を選択します。その時、メモリチャンネルには、モードも設定されていますが、上記のとおり、メモリチェンネルモードに変更するには、複雑な操作が必要な場合があります。その時「SWAP」機能で写真1のように、メイン操作メニュー「MCH」、「RF POW」、「MIC GAIN」、「MONI」に設定しています。この、「SWAP」機能はモード変更に紐づいているようです。

 

2. 次にFT8を運用しようと、PCのWSJT-Xを起動して、コントロール画面で周波数を設定すると、FT-991AをCATでちゃんと切り替わります。しかし、PC上のペクトラム表示の範囲が狭くなることがありまして、「F(M-LIST)」スイッチで「WIDTH」をタッチして「100~3000」まで広くする必要があります。すでにメニュー110で「SSB TX BPF」を「100-3000kHz」に設定してあるはずですが。そこで、やはりメイン操作メニューを[D-U]モード時、「SWAP」で「MCH」、「RFPWR」、「NAR/WIDE」、「WIDTH」が表示されるようにしています。

 

3. CW運用にする場合、設定したメモリチャンネルに切り替えますが、その場合、「BK-IN」ならない、「WIDTH」が広いままの場合があり、モード変更に完全に紐づいてないようです。同様に、写真3の様に、CWモード時、「SWAP」でメニューを「MCH」、「RF POWR」、「WIDTH」、「BK-IN」になるように設定してあり、帯域を簡単に変更できる、「BK-IN」をONできるようようにしています。

 

4. 一番奇々怪々なことは、「MENU(SETUP)」機能です。セットアップメニューを表示させ、ある番号を選ぼうとマルチダイアルを回しますが、3行のメニューがj表示されますが、ブルーで囲まれたものが対象となります。マルチダイヤルを回すと、ブルー枠が上下に動き、下または上の行に行ったとき、さらにまわすと3行のメニューがスクロールします。希望するメニューを飛び越してしまった場合、反対方向にまわしますが、その時、いきなり関係のない、メニュー番号に飛ぶことがあり、目的のメニューになかなかたどりつけないことがありました。
 
 5.メモリチャンネルや設定をエクセルに保存する方法をFTRestoreというソフトを使わせてもらい、バックアップしています。これは非常に便利で、私の様にメモリチャンネルで運用する者にとって、メモリチャンネルの追加、削除、変更は簡単です。また、セットアップ項目も保存してあり、変更も簡単です。
http://www.vk2byi.com.au/ftrestore/
からダウンロードできます。

 ほかに、MMTTY、Digital Sound CW も接続して動作確認ができています。今更、RTTYは on the airされる方は少ないようですが、cw運用に於いてDigital Sound でCWを楽しむのいいかもしませんが、PCのタイピング技術に自信がない場合は困ります。

 以上、思う事を述べてみました。

 

 JA5ZZ/1 2023-2-18 記

 

追記

 FT-991Aに供給するALC電圧は,006P乾電池で供給していましたが,結構電池が消耗するようで,いまは,ジャンクの放出品 DC-DCコンバーター(±12V)のマイナス側を使用するよう変更しました。だた,電圧の調整がクリチカルで,可変抵抗は多回転型を使用していることには変更はありません。