3G停波に伴い,ガラケーからスマートフォンに移行を検討しなければならなくなった時に,auショップでの対応に呆れてしまったことは何度も触れた.

 

 

 結局,筆者の回線は「某電機」のスタッフによってKDDI回線のまま復活し,同じく3G端末の「ジュニアケータイ」のままだった長男の回線とともに「スマホスタートプラン」になっている.

 

 しかしその少し前に,一足先にスマートフォンにしていた長女が「本体の容量が足りない」と言い出し,64GBの「SHV45・AQUOS sence3」から128GBの「Google Pixel6」に機種変更しており,XYLも同時に同じパターンで機種変更していた.

 ここでスマートフォン同士の機種変更をしてしまったことで「スタートプラン」ではなくなり,通常の「ピタットプラン」になってしまったため,1GBでは収まらずに割高になってしまった.更に,長女は高校進学を控えて,通信量の増加が見込まれたため,データ通信用のサブ回線としてワイモバイルの「シンプルM」(15GB)をeSIMで追加した(筆者がワイモバイルの回線を持っているため,家族割引の他に初年は「親子割」も適用になる)が,XYLはそのままauのみになっている.

 ただし,ここで失敗したな,と思ったのが「Pixel6」(というか「Google Pixel」全般に言えることだが)SDカードに対応していないこと.iPhoneもSDカードは使えないが,個人的には「Google Drive」よりも「iCloud」のほうが幾分使い勝手がいいので,Android端末だとSDカードが使えたほうがいいと思う.

 

 この点では,長男の端末が「SHG05・AQUOS Sence6」だったのは良かったと思う.乗物マニアの長男は,スマートフォンで電車などの写真を撮りまくるので,SDカードは必須なのだ. 

 この「SHG05」は,一括払で購入しているのだが,XYLと長女の「Pixel6」は「スマホトクするプログラム」を適用したので,2年後には端末を返却することになるのだが,まあ「2年も経てば,また新しいのが欲しくなるに違いない(特に長女)」と思った.実際には,「新しいのが……」と言うよりも,2年と経たず長女が「128GBでも厳しい……」と言い出すことになる.写真や動画というよりも,アプリで埋まってしまったらしい.

 

 その結果,あと2か月ほどあるものの,機種変更を検討することになった.

 ここで,これまでの経緯から「もう次はauで変更するのはやめよう」と思っていたこともあり,また「家族割引」的な面と長女と長男の副回線がワイモバイルであることを勘案して,docomoへのMNPを前提に考える.

 しかし,ある日唐突にXYLが言い出したこともあって,あまり詳細な検討をすることなく,「メーカー・キャリア販売員がいない」家電量販店の某店舗に向かうことになった.

 

 料金プラン的な検討はほとんどしていなかったが,端末についてはAndroidではなくiPhoneにしよう,という方針でほぼ確定していた.

 

 Android端末とiPhoneの長所・短所は色々あるが,XYLや長女的には,カバー・ケースなどのアクセサリー類をあちこちの店舗で幅広く選べる(それこそ100均にもあったりする)点が最も大きいと思われる.

 また,長女については,やはり周囲の友人の大半がiPhone派で,Androidはかなりの少数派らしい.iPhoneにしたら「裏切者」って呼ばれる……という心配までしていた(笑).

 筆者としても,Android端末とiPhoneを併用してみて,バッテリーの耐久性やカメラの性能面,反応の速さや位置情報(GPS)の正確性に関しては,圧倒的にiPhoneのほうが優っていると感じている.

 

 勿論,Android端末にも良い点はあるのだけれど,例えばカスタマイズのしやすさなどは,そこにまで到ることが少ない大半の一般ユーザ(XYLや長女はここに当たるかと)には「役不足」だろう.

 メーカーが多く,端末のタイプも様々で選択肢が多いということはあるが,逆にそれが「少し古くなったモデルに対応するアクセサリー類などが入手し辛い」ということにもつながる.アプリが「Android版はあるけどiOS版がない」ということもままあるが,これはAppleの「審査」が厳しい,という品質面の裏返しでもある.

 SDカード対応の面でも,最近では非対応のAndroid端末が増えてきたし,写真や動画の保存に関しては「iCloud」の使い勝手が,思ったよりも良いと感じたし,SDカードがあるAndroid端末であっても,容量を食いがちなアプリなどは本体に入れざるを得ない.

 以前は,キャリア版のiPhoneでも,修理などのメンテナンスはAppleストアでなければできない,などと言われていたが,最近ではiPhoneの修理に対応できる市中店舗も増えてきた.

 一方でAndroid端末は,モデルの改廃・入れ替わりが激しく,すぐに「交換部品がなく修理不能」となることがあったりする.勿論,メーカーに送れば一定期間(製造物責任法[PL法]や製造業表示規約的にはスマートフォンについての明示規定は見当たらないものの,概ね7~10年程度は補修用部品があるのが普通)ならば修理はできる可能性があるものの,それは「Appleじゃないと修理できないiPhone」と同じことである.

 

 そんな細かいことではなく,多くの「調査」でも「iPhoneは若い人や女性に人気」「Androidは男性や年齢層が高い部分で利用者が多い」という傾向がよく出て来る.

 JA国内では,海外に比べてiPhoneのシェアが大きく,一概には言えないが「(一般的に)機械的・技術的なことに強くない(と言われることの多い)女性や,流行に敏感(な人が多そうな)若い人」の場合には,周囲と操作方法などの「Tips」を共用しやすいiPhoneが支持されているのではなかろうか.

 一方,「男性」というのはともかく(恐らく「折りたためるスマートフォンがあったり,カスタマイズとかの転なんだろうけれど)として,高年齢層にAndroidが普及している背景には,所謂「らくらくスマートフォン」の存在があるのだろうと思う.そんなものをAppleが作ってくれそうには思えない.

 

 なので,筆者があれこれと言わずとも,長女が「iPhoneがいい」と言い出すのは自然の流れだろうし,それにXYLも追随するのは想定の範囲内だった.

 

 最早「128GBでは足らない」という長女の場合は,2年後返却前提の「1円/月」になるような端末では候補がなさそうだ.「iPhone14」以前の機種であれば,128GBモデルなら「1円/月」でいけそうなのだが,256GBモデルとなると,最新の「iPhone15」でも「14」以前と大差ない.

 XYLに関しては,現在の「Google Pixel6」の128GBですら持て余しているようなので,「iPhone14」の128GBモデルで充分だろう.

 

 という流れで,「メーカー・キャリア販売員がいない」家電量販店の某店舗で手続となった.ちょうどこの量販店(の別店舗ではあったが)から来たDMに付いていたクーポンで,所謂「頭金」もほぼタダになってしまった.

 また,これまで家族4人にau回線が各1回線あったことにより「家族割」が適用されてはいたのだが,このうちXYLと長女は「ピタットプラン」系なので1,100円/月が割引されていたのだが,筆者と長男は「スマホスタートプラン」系のため,カウント対象ではあるものの,割引にはなっていなかった.

 今回のMNPによって,XYLと長女が「転出」したことで,カウント対象が2回線に減じ(割引額も550円/月に減額),かつそもそも割引対象のプランがなくなってしまったことから,筆者と長男が「au回線で通話・SMS送信する場合」が無料になるだけ,になってしまった.

 

 一方で,docomoには筆者の回線が既に存在しているから,こちらで新たに「みんなドコモ割」が効くようになる.

 既存回線は「ギガライト5G」(iPhoneSE/3rd)と「データプラス」(タブレット端末)だが,これに「eximo」か「irumo(0.5GB以外)」が加われば「みんなドコモ割」のカウント対象になる.

 尤も,量販店スタッフの「お勧め」によって,XYLと長女は「eximo」で契約して即「irumo」に変更し,ワイモバイルにデータ通信を受け持たせている長女は「0.5GB」(XYLは3GB)にしたので,カウントは2回線にしかならず,割引も筆者の「ギガライト」にしか効かない(「irumo」は割引対象外).

 いずれ筆者と長男のau回線がdocomoに転入するだろうが,長男は長女と同じ状況のため「irumo」の0.5GBで充分だろう.筆者が「irumo」3GBとすれば,「ギガライト」が1,100円/月だけ安くなることにはなる.

 

 実はこの「irumo」0.5GBは秀逸なプランだと思う.

 5G契約なのに4Gでしか繋がらず,通信速度は制限されている(実用上は問題なさそう)とはいえ,2nd達のように通常のデータ通信をワイモバイルに振っているようなケースでは,通話と「いざという時」にdocomo回線が使える,という点は高評価.

 しかも,それでいて税込550円/月という,MVNO並の金額設定だ.

 他の注意点としては「irumo」だと(容量にかかわらず9GBでも)キャリアメールが「オプション」扱いになってしまうことくらいか.しかし,今時キャリアメールがなくても,さほど困らないだろう.

 また,0.5GBの場合には「みんなドコモ割」の「カウント対象」にもならないという点にも留意が必要な場合があるかも知れないが,「irumo」3GB以上か「eximo」(従前の「ギガホ」「ギガライト」も含む)が他に複数あるなら気にしなくてもいいとは思う.そもそも全員が「irumo」の場合には,一銭も割引にならない.

 

 ということで,既に当家ではauの「家族割」は適用外となっている.「スマホスタートプラン」2回線が残っているため,カウントはされるのだが,割引対象となる回線が存在しないのだ.

 一方で,docomo回線については「みんなドコモ割」のカウント対象が2回線(対象外を含めると4回線)となったので,割引対象になる筆者のメイン回線の「ギガライト」が550円/月だけ割引になる.

 完全に,当家のau「家族割」体制は崩壊してしまった.