たまに遠征先でレンタカーを借りる.
基本的に「日帰り圏内」の場合は,自家用車(1号車:トヨタA202A・ライズ ハイブリッドZ,2号車:ダイハツLA600S・タント カスタムRS)で出掛けることが多いが,それより遠方となるとレンタカーにすることが多い.
直近では,長男の「修学旅行」に,朝晩の医療処置の絡みで随行した際,広島空港でレンタカーを借りた.行程の都合で,返却が広島駅前になったのだが,以前は無料だった都府県内の「乗り捨て」が有料化されていたのは「誤算」だったが.
その今回,広島で借りたのが,トヨタMXPK11・アクア(2代目)だった.
この型式自体は2021年の登場で,借りた車も2022年初度登録車だったが,レンタカーだけあって,既に27,240km走行.ただし,外観上も目立った傷もなしと程度は良かった.
エンジンは1.5Lで,車体の大きさからすると意外に強力.更にモーターが加わるから,山がちな地域を走行したものの,運転していてパワー不足を感じる場面もなかった.
しかし,一つだけ気になる点がある.
今回に限らず,大抵の場合は「トヨタレンタカー」を利用し(自家用1号車が代々トヨタ車なので操作面で馴染みやすいためだが,別に日産車やホンダ車が運転できない訳ではない),料金的に安くなる「車種おまかせ」なので,このアクアやプリウスが良く当たる.
アクアなどの「運転操作」面での最大の特徴は,シフトノブの仕様だろう.
普通のAT車の場合,多少の形状の違いやレンジごとに左右の「段差」を設けているか否か,などの違いはあるにせよ,基本的に「上」(あるいは「前方」)から「P-R-N-D-S-L/B」のようなレンジ配列になっている.

ところがアクアなどの場合は,シフトノブを右(運転手寄り)に引いて保持すると「N」に,右に引いて前方に押し出すと「R」に,同じく右に引いて更に手前に引くと「D」に入る.「P」には別に設けられたボタンを押すことで切り替わる.
(添付した画像はプリウスのものだが,アクアもほぼ同じ)
一見すると上/前方から「R-N-D」の順になっているシフトと同じ方向の流れ,と思える.
ところが,「D」「R」ともに「まず右に引いて」前方あるいは後方に,という動作が,どうもMT車のギアレバーと混同してしまいそうになる.
特に,アクアなどの「D」に入れるための「右に引いて手前に」という動きは,(大型車ではない)MT車の「R」のそれと同じなのだ.アクアの「R」位置に相当する動作は,MT車では「5速」なので,発進時や前後進の切換時に入れることはないが,「D」位置がMT車の「R」と同じなのは,かなり危険だと思う.
実際に,筆者がこれを運転していて,狭い箇所での切り返しなどで「バックしよう」と思って,うっかり「D」に入れてしまったことが何度かあった.
一般のシフトレバーならば,その時点でのレンジの位置に固定されているから,レバーなりノブなりに触れた時点で,そこから前方あるいは後方に動かす,という動作になるのだが,アクアなどのノブは操作後に元の位置(中立)に戻ってしまうため,既に「D」に入っている時にまた「D」位置へと動かしても,レンジは(当然)「D」のまま変わらないし,エラー音なども出ない.
レンジを変えたつもりで改めてアクセルを踏み,すぐに「あれ?」と気付いて止められる反射神経があるうちはいいのだが,加齢などによってこれが鈍くなると,相当に危険だと思うのだ.
高齢運転者のプリウスやアクアに,「踏み違い」とされる事故が多い原因の一端に,このシフトノブの危険性があるのではないか,と思えてならない(勿論,単純なペダルの踏み違いも少なくはないだろうが).
特に,MT車の運転経験が一定以上あり,今でもMT車をスムーズに運転できるような層こそ危険な気がするのだ.そしてその多くが,今や「高齢運転者」やその「予備群」だろう.
尤も,それは「広義のUI」上の問題であって,車自体は程好い大きさだし,取り回しもしやすく,燃費も上々.
強いて言うならば,車輌形状がセダンベースのため,アイポイントが低くなる部分に,普段運転する車との「違和感」がないではなかったが,ここは仕方ないだろう.
燃費に関しては,あれだけ起伏の多い場所で,しかもかなり頻繁に発進・停止を繰り返すような「趣味活動」にも使用して,蒸し暑い天気でもあったのでクーラーを多用した(しかも,筆者自身,決してエコな運転をしていたとは言えないと自覚している)にもかかわらず,何と33km/L台を記録した.エンジンが1.5Lであることを考えると,これはかなりの高燃費だと思う.
街中でも非常によく見かけるクルマであるが,売れている理由はわかる気がする.
