今年のGWは,前半3日と後半4日に分かれてしまったため,あまり「大型連休」感がない.
 前半は,丁度「中日」の29日(日・祝)に長女のピアノの発表会が重なってしまい,それ以外の予定が入りにくくなってしまった.
 後半も,最終日の6日(日)が出勤になってしまうため,あまりこれと言った「計画」は浮上しなかった.

 

 固より,連休中はどこに行っても混んでいるだろうと思われ,そんな所に出かけるのはXYLが嫌がるのが目に見えている.

 天気図ともにらめっこをした結果,3日(木・祝)は雲が多くなりそうな(多少の降雨もあるかもと思われる)ものの,4日と5日は晴天が見込まれた.
 そこで,4日(金・祝)に,長男と何処かへ「鉄道ヲタク」の旅に出ることを計画.長男が,「鉄道乗りつぶしマップ」を見ながら,かねてから乗りたいと言っていた「御殿場線」にターゲットを絞った.

 

 当日は,大船駅の「みどりの窓口」へ.


 往路は御殿場線,復路は東海道線となるのだが,沼津からそのまま戻ってくるのであれば「連続乗車券」になる筈だ.

 「連続乗車券」というのは,「同じ駅や区間を2回以上通過しない限り,乗車券は『通し』で発券できる」というJRのルールを活かすため,その「2回目」に入る地点で経路を分け,2枚の乗車券を合算する形で発券する乗車券のこと.
 具体的には,例えば東京から仙台へ行く途中で日光に寄る,という場合,第1区間として「東京(山手線内)⇒日光」を,第2区間として「日光⇒仙台(市内)」を発券し,運賃はそれぞれの区間ごとに計算した額の合計(券面上はそれぞれ別に表示される),有効期間はそれぞれの有効日数の合計(券面上も合計される)となる.途中下車の可否は,それぞれの区間ごとに,本来の規定による.
 これは,JRの運賃が「距離逓減制」になっていることから,なるべく長い区間の運賃が適用されるようにすることで低廉になる仕組みになっており,それを「活用」できるような側面もある.

 それだから逆に,例として挙げた「日光に寄って仙台へ」は,「東京(都区内)⇒仙台(市内)」と「宇都宮・日光間の往復」のほうが安いかも知れない.
 試しに計算してみると,東京⇒仙台は5,940円.宇都宮⇒日光は760円(非IC)なので,7,460円になる.これを連続乗車券として発券すれば,東京⇒日光は2,590円,日光⇒仙台は5,080円となり,合計7,670円.やはり東京⇒仙台の距離が長いため,連続乗車券にするよりも,日光線分を別発券するほうが低廉になるようだ.

 

 大船・沼津間の運賃は,東海道本線経由で1,320円,御殿場線経由で1,660円.往復を別経路としてそれぞれ発券すると,2,980円になる.
 ところが,これを連続乗車券として発券すれば,大船⇒御殿場⇒沼津⇒国府津が2,270円で,国府津⇒大船が580円の合計2,850円とわずかながら安くなる.運賃の差は大したことはないが,より大きな違いとして,大船・沼津間は,距離の長い御殿場線経由でも91.4kmしかなく,当日限り有効で途中下車が不可.その点,連続乗車券にしてしまえば,第一区間は139.9kmとなるので,第2区間の「国府津⇒大船」を除き途中下車が可能で,有効期間も「2日+1日(当日相当)」で3日間になる.

 

 ということで「国府津で接続する連続乗車券で」と申し出たのだが,窓口嬢,何を思ったか沼津で分けて発券.それでは往復とも途中下車できなくなってしまう.途中下車することは,あまり予定にはしていないが,どこかで昼食は取る予定だから,改札外の飲食店に行けるのが「沼津限定」(御当地××みたいだな)になってしまうのも味気ない.
 実際,この後の「思い付き」で,沼津ではない所で下車することになったため,プランの「自由度」を確保する上で,途中下車の可否は重要なファクターになる.


 改めて国府津接続で発券してもらい直す.長男の身体障害者手帳のお陰で,「介割」となる筆者は半額の1,130円+290円=1,420円(実際には第2区間を戸塚までにしたので40円増),「障割(小児)」となる長男は,更に半額の560円+140円=700円(同20円増)で済む.

 

 身体障害者手帳と言えば,長男が小学校に上がる前に申請して発行されたきり.
 身障手帳の場合,幼少期は障害の状態が将来変わることも想定されるので,概ね5歳程度までの間に発行される場合には「再認定」を受ける時期を指定して発行されることが多い.また,昨今の医療の進歩によって,例えばペースメーカなどのように著しい「性能の向上」があったりするので,年齢にかかわらず一定期間後に「再認定」が必須になったものもある.
 長男の場合,まさにその5歳の時に申請したので,きっと「再認定」有りになるだろうと思っていたのだが,再認定は「不要」とされた.実は,たまたまこの申請時が,恐らくこれまでで「最も状態が悪い時期」だったので,1種3級の認定になったものの,再認定になると2種4級あるいは非該当になって手帳返納,という可能性もあった.
 3級と4級では大きな違いはないものの,1種と2種では鉄道や航空運賃,有料道路割引などの「移動系」の扱いが大きく異なる.

 そして,身障手帳の場合には,一度発行されると,再認定などの場合を除き「有効期限」という概念がない.つまり,発行されたらそのままずっと同じものが使えるということ.
 なので,写真もそのままになる.


 何だか,それこそ「無線従事者免許証」のような感じで,そのまま5歳の時の写真で成人しても使うとなると,最早「本人確認書類」としての用をなさないのではなかろうか.

 そんなこともあり,また,写真自体は写真屋の自動機でプリントしてはいるものの,手帳カバーの素材との相性からか,滲みが酷くなってきたので,先日,再交付の申請をしている.
 再認定とは違い,手帳を「再発行」するだけなので審査もなければ診断書も必要ないが,写真は新しいものを用意することになる.逆に,成長などで風貌が変わってしまっている場合にも,この「再交付」申請によって写真を「更新」することも可能で,実際そういう人もちらほら見受ける.

 この身障手帳の「写真」については,多くの自治体(身障手帳は都道府県または政令指定都市,もしくは一部中核市が発行することになっているので,様式が違うこともある)で,縦4cm×横3cmと決められてはいるが,「本人の顔がはっきり判ればいい」という運用が多く,よくある「無帽・無背景」などの指定はない.
 これは,この手帳の性質上,寝たきりの人なども少なくないため,頭部に何も着けない,とか,無背景にする,などが困難なこともあり得るから,なんだろうと思われる.
 なので,きちんと「証明写真」的に撮るほどでもないと思ってはいたが,たまたま,先日「小田急ロマンスカー・7000形『LSE』」の「乗り納め」に行った際に撮った写真の映りが良かったので,これが何とか使えないか画策.
 4×3の大きさに,少なくとも顔が収まるようにプリントするには,Lサイズに4分割でプリントすれば大丈夫だろう,と見当を付けた.
 実際にプリントすると,何と,首から上と,背後の「LSE」の正面が,綺麗に4×3の中に納まるのだ.しかも,ホーム上で写真を撮っている見知らぬおじさんが見切れずに映り込んでいるのだが,ちょうどそのおじさんが4×3の枠外に出る.


 見事に図ったような「構図」となり,この写真で申請したが,福祉事務所でも問題なく受理され,ちゃんとそのまま障害者更生相談所で発行されて交付された.
 高校生くらいまでは,この写真でいけそうだ.
 なお,写真がまた滲むと嫌なので,今回は最初から「カバーアップテープ」を貼って保護する(福祉事務所確認済)ことに.

 

 さて,大船駅の「みどりの窓口」で乗車券を購入,東海道線の下りホームに向かうと,次の電車は9時30分発の1841E・国府津行.国府津駅の構造上,御殿場線に乗り換えるなら,前よりのほうがいいと思っていたので,先頭1号車の位置で待つ.
 やって来たE231系15両編成は,そこそこの混雑だったが,藤沢でボックス席に空きが出たので移動.

 国府津には10時04分に着く.
 御殿場線の沼津まで直通する列車は,国府津7時47分発の2527M以降,同11時24分発の2537Gまでない.その間は,全て御殿場で乗換が必要になる.
 乗っている1841Eの国府津着は,10時04分.乗り換えるとすれば,10時27分発の5535M・御殿場行になる.時間には余裕があるので,座りはぐれることはないだろう.


 11時24分の御殿場着で,乗り継ぐ相手の候補は,すぐの接続が11時27分発の2627M・沼津行,または1本後の11時57分発の2629M・沼津行.後者でも沼津着は12時33分なので,余裕を持って明るいうちに帰宅が可能だ.

 取り敢えず,そこまでの「計画」を立てて,国府津に到着した.


 2番線に着き,5535Mは同ホームの反対側3番線だというので好都合.しかも3両編成で,乗って来た1841Eの1~3号車の向かい側辺りに入線するらしい.結果として,1号車に乗ってきたのは正解だった.

 国府津駅で途中下車しても,駅前に大したものがないことは知っているので,そのまま乗り換える列車を待つことにする.