そいつはいつだって唄ってる


聴こえる人とそうでない人を選びながら


ご機嫌にメロディを奏でている


邪険に顔を覆って嫌がる輩より


両手を広げて身体中で受け止める


そんな人に風は問いかける。


ボクってなに?


いきなり聞かれてもわからないはずさ。


だから戸惑う仕草を彼らは楽しんでる。


時に荒々しくも


時に涼やかに


さまざまに顔色を変え、


風は今日も舞い続けるんだ