私はアルコール全般を嗜むが、たまにキツいテキーラが欲しくなる。特に梅雨が開けてからのジリジリとした暑い日差しが続く様になると、喉越しがカーッとなるテキーラはたまらない。







 テキーラの原料はアガベ(竜舌蘭/リュウゼツラン)の中でもブルーアガベと呼ばれる種類で、ピニャと呼ばれる部分を原料として作られた蒸留酒だ。ホンモノのテキーラはメキシコの指定された地域で生産された「アガベ・テキラーナ」という品種だけを使ったアガベだけで指定された地域・指定の製造方法で蒸留されたものだけがテキーラとして正式に認められる。







 テキーラの熟成度が進んでくると「アンバーカラー」に変色してくる。その熟成度合いによって呼び方も変わり「シルバーテキーラ」や「ゴールドテキーラ」などと呼ばれる。


 アルコール度数は30%から50%であり、塩とライムを舐めながらショットグラスで頂くスタイルが一般的だが、私はライムをかじってからワイングラスで香りと共に頂き、塩を舐め、そこにサイコロ状に切ったアボガドをツマミに頂くのが好きだ。

 


 

 

 

  



 原料のリュウゼツランを調べてみると、メキシコを中心にアメリカ大陸に分布している多肉植物で、蘭の仲間ではないとのこと。種類も小さなものでは5センチ程度のものから大きいものは5メートルを超えるものまで300種類以上あるらしく、原料種の他に観葉植物としても広く愛用されている。

 

 花の咲かせ方も独特で10年から長いものでは50年以上かかって咲き、その後そのまま枯れて石化してしまうらしい。一生に一度だけ花を咲かせて枯れてゆく、なんとも切ない感じがする一生だ。


 花の咲き方も独特で、葉の中心部から真っ直ぐ上に向かって一本の茎を伸ばし、その先に地味な花を咲かせる。私も多肉植物を育てているが、その幾つかは、似たように沢山の葉の中心部から茎を一本だけ伸ばして毎年花を咲かせてくれる。


 長い時間をかけて成長するリュウゼツラン、花言葉は「繊細」、「気高い貴婦人」、そこから作られたテキーラ。胃袋に流し込むのはあっという間だが、心していただきたい。


土曜の昼間からTEQUILA!




くずりゅう龍