ロイター [3/12 17:14]
[上海 11日 ロイター] 中国株式市場では今後数カ月、太陽電池メーカーなど非基幹産業銘柄が躍進しそうだ。政府の信用引き締め策で市場流動性が低下し、株価指数に占めるウエートの大きい銘柄の取引がしにくい状況が予想されるからだ。
上海総合株価指数は第2・四半期に入っても比較的狭いレンジ内の動きにとどまる見通しだが、クリーンエネルギー、新素材、バイオテクノロジー、ハイテク製造業など、新興セクターの小型株の投資機会は大きい。
基幹産業でも自動車や保険などは、3月、4月に発表がピークとなる第4・四半期決算への期待からアウトパフォームする可能性がある。
しかし、政府が資産価格上昇抑制に乗り出すなか、マネーサプライが鈍化し、当局が新規株式公開(IPO)認可を通じて大量の新株を市場に供給することにより、銀行をはじめとする大型株のパフォーマンスは低迷するとみられている。
上海証券の投資責任者、Zheng Weigang氏は「当局の規制を背景とする流動性の低下で、大型株の上昇は期待できない。だが環境にやさしいセクター、商品関連株、中央政府の特別支援が予想される地域の銘柄には可能性がある」と述べた。
ロイターが今週、中国本土のアナリスト、ファンドマネジャー8人に調査したところ、上海総合指数の向こう2カ月の予想レンジは2800─3200ポイントとなった。
上海総合指数は11日時点で3050ポイント前後。
当局の引き締め策や新株供給により年初来で7%近く下落している。
<中国版ナスダック>
クリーンエネルギー関連銘柄の主な上場先は、昨年10月に深セン証券取引所に誕生した中国版ナスダックの「創業板(ChiNext)」、それに「中小企業板」だ。
アナリストが推奨する「創業板」および「中小企業板」銘柄は、太陽電池メーカーの拓日新能<002218.SZ>、原発設備メーカーの海陸重工<002255.SZ>など。
このほか、下水処理技術の北京萬邦達<300055.SZ>、エアフィルター製造のXiamen Savings Environment Co<300056.SZ>も注目されている。
これらの2010年の利益予想に基づく株価収益率は約50倍。本土上場企業の平均の2倍だが、アナリストは潜在成長力で正当化できるとしている。
国家レベルの経済発展重点地区に指定された地域に本拠を置く企業にも投資妙味が出てきた。
中国政府は、開発の遅れていた地域の振興と内需拡大を推し進めている。国務院(内閣に相当)は今年、安徽省の長江沿いの9都市を重点地区に、海南省(島)を国際観光センターに育成する地域にそれぞれ指定した。
国営メディアによると、四川省や重慶市、天津市についても同様な計画が認可される見通しという。
<地域開発>
西方証券のシニアアナリスト、Cao Xuefeng氏は「銀行融資への監視が強化されており、株式投資への流用が事実上封じられているため、今後数カ月は創業板と中小企業板が注目されるのは確実」と言う。
また「地域発展に向けた中国経済の構造調整も、関連銘柄の投資機会を生む」との見方も示した。
一方、大型株でアウトパフォームするのは一握りとみられている。
あるファンドマネジャーは「決算発表がピークの時期は、予想通りでも好決算を発表した銘柄の商いが活発になるのが普通」と述べている。
中国の自動車最大手、上海汽車<600104.SS>は1月、政府の内需促進策を背景とする販売増加で2009年の純利益が前年から900%以上増加するとの見通しを示した。
時価総額で世界最大の生命保険会社の中国人寿保険<2628.HK><601628.SS>は今週、株式市場の上昇などから2009年純利益が前年の3倍以上になる可能性を示した。
トレーダーは、今後数カ月、上海、深セン両取引所を合計した時価総額の約4分の1を占める銀行株は敬遠されるとみている。
招商銀行<3968.HK><600036.SS>、中国交通銀行<3328.HK><601328.SS>、中国銀行<3988.HK><601988.SS>など、銀行の間では資金調達を急ぐ動きが出ている。当局は、不良債権の増加を懸念し、銀行に資本調達して財務基盤を強化するよう求めている。
(ロイターニュース Lu Jianxin/Edmund Klamann記者;翻訳 武藤邦子;編集 宮崎大)
[上海 11日 ロイター] 中国株式市場では今後数カ月、太陽電池メーカーなど非基幹産業銘柄が躍進しそうだ。政府の信用引き締め策で市場流動性が低下し、株価指数に占めるウエートの大きい銘柄の取引がしにくい状況が予想されるからだ。
上海総合株価指数は第2・四半期に入っても比較的狭いレンジ内の動きにとどまる見通しだが、クリーンエネルギー、新素材、バイオテクノロジー、ハイテク製造業など、新興セクターの小型株の投資機会は大きい。
基幹産業でも自動車や保険などは、3月、4月に発表がピークとなる第4・四半期決算への期待からアウトパフォームする可能性がある。
しかし、政府が資産価格上昇抑制に乗り出すなか、マネーサプライが鈍化し、当局が新規株式公開(IPO)認可を通じて大量の新株を市場に供給することにより、銀行をはじめとする大型株のパフォーマンスは低迷するとみられている。
上海証券の投資責任者、Zheng Weigang氏は「当局の規制を背景とする流動性の低下で、大型株の上昇は期待できない。だが環境にやさしいセクター、商品関連株、中央政府の特別支援が予想される地域の銘柄には可能性がある」と述べた。
ロイターが今週、中国本土のアナリスト、ファンドマネジャー8人に調査したところ、上海総合指数の向こう2カ月の予想レンジは2800─3200ポイントとなった。
上海総合指数は11日時点で3050ポイント前後。
当局の引き締め策や新株供給により年初来で7%近く下落している。
<中国版ナスダック>
クリーンエネルギー関連銘柄の主な上場先は、昨年10月に深セン証券取引所に誕生した中国版ナスダックの「創業板(ChiNext)」、それに「中小企業板」だ。
アナリストが推奨する「創業板」および「中小企業板」銘柄は、太陽電池メーカーの拓日新能<002218.SZ>、原発設備メーカーの海陸重工<002255.SZ>など。
このほか、下水処理技術の北京萬邦達<300055.SZ>、エアフィルター製造のXiamen Savings Environment Co<300056.SZ>も注目されている。
これらの2010年の利益予想に基づく株価収益率は約50倍。本土上場企業の平均の2倍だが、アナリストは潜在成長力で正当化できるとしている。
国家レベルの経済発展重点地区に指定された地域に本拠を置く企業にも投資妙味が出てきた。
中国政府は、開発の遅れていた地域の振興と内需拡大を推し進めている。国務院(内閣に相当)は今年、安徽省の長江沿いの9都市を重点地区に、海南省(島)を国際観光センターに育成する地域にそれぞれ指定した。
国営メディアによると、四川省や重慶市、天津市についても同様な計画が認可される見通しという。
<地域開発>
西方証券のシニアアナリスト、Cao Xuefeng氏は「銀行融資への監視が強化されており、株式投資への流用が事実上封じられているため、今後数カ月は創業板と中小企業板が注目されるのは確実」と言う。
また「地域発展に向けた中国経済の構造調整も、関連銘柄の投資機会を生む」との見方も示した。
一方、大型株でアウトパフォームするのは一握りとみられている。
あるファンドマネジャーは「決算発表がピークの時期は、予想通りでも好決算を発表した銘柄の商いが活発になるのが普通」と述べている。
中国の自動車最大手、上海汽車<600104.SS>は1月、政府の内需促進策を背景とする販売増加で2009年の純利益が前年から900%以上増加するとの見通しを示した。
時価総額で世界最大の生命保険会社の中国人寿保険<2628.HK><601628.SS>は今週、株式市場の上昇などから2009年純利益が前年の3倍以上になる可能性を示した。
トレーダーは、今後数カ月、上海、深セン両取引所を合計した時価総額の約4分の1を占める銀行株は敬遠されるとみている。
招商銀行<3968.HK><600036.SS>、中国交通銀行<3328.HK><601328.SS>、中国銀行<3988.HK><601988.SS>など、銀行の間では資金調達を急ぐ動きが出ている。当局は、不良債権の増加を懸念し、銀行に資本調達して財務基盤を強化するよう求めている。
(ロイターニュース Lu Jianxin/Edmund Klamann記者;翻訳 武藤邦子;編集 宮崎大)