十界論十界互具では生命状態を見極め互具で未来を定め、十如是は生命の変化の法が定められる。
これらの法を行使するための方法が必要です、それが三世間です。
三世間の説明
三世間とは行使するための三種類のやり方です。
五陰世間、衆生世間、国土世間、この三種類です。
【衆生世間】とは
十界の意味を理解し、実際に語って実行していくことで人々を導く方法です。
【五陰世間】とは
五つの感覚器官を意味します。
色、受、想、行、識。
色は体、受は器官、想は想い、行は行動、識は認識。
行使の方法は、ハワイに伝わるオ・ポノポノと言われるものと同じです。相手や社会の欠点を直す方法で、自分自身の内にある欠点の要素を探し出し修正します。
するとその相手や社会の欠点が消えるのです。
直そうとする人も社会も実際にあったり語ったりしなくても修正されるので、魔法のように感じるかもしれませんが、実は日本人がこの方法を得意としています。
東日本大震災の時、被災者のモラルが諸外国にも称賛され影響をあたえました。それを聞き日本人自身も『自分自身も気おつけないといけない』と言う気持ちが起きたのです。
自分の欠点を直すと相手も変わるのが、五陰世間です。
【国土世間】とは
これは神通力を使う話になります。
仏とは人だけではなく霊的な存在をも導き動かせるのです。
オカルトの話になりますが、鬼神が乱れる事が世の中の乱れとなります。
人々の行いにより、霊的な存在が守護してくれたり去ってしまったりします。
導くために鬼神と言われる存在が動く場合もあり、普通に生活していて恐怖に襲われたり、夢の中で追いかけまわされたり、人は何か悪いことをしたのではと反省するようになります。
衆生には色々な、性質、欲、行動、憶測、想いがあります。これらの過去、現在、未来を知り分別します。善根を生じさせるにはどうしたら良いか、そのために因縁、比喩、言辞を用いるのだと法華経如来寿量品第十六で説かれています。
まとめると、五陰世間は自己の内で完結します、衆生世間は実際に語り人同士の繋がりで構成されます、国土世間となると人の範囲を超えた冥界にまでも広がっているのです。
これが行使の仕方、三世間の種類です。
十界互具で100あり、その中の法として十如是が10あり、そして行使する三世間があります。
三千の意味は、十界互具×十如是×三世間の意味です。これが一念に備わることになります。
理の一念三千、事の一念三千の説明
論理的に明かされた状態を【理の一念三千】と呼び、全体の現実社会で応用することが【事の一念三千】と言います、こちらもなかなか難解で使い方がよくわからないものとなっています。
事の一念三千とは何か
事の一念三千を行使していくのに必要な事、それは無量義経(一説法即空)の状態が前提条件となります。なぜならば、人は自分の中に絶対としている常識があり、その常識故に自分の判断が縛られるのです。
何かを絶対としている段階では、それを反対されたときすべてが悪となってしまいます。
例えば、平和を絶対としている段階でそれを否定されたら、否定するものは悪とみなし、ハラスメントを絶対としている段階でそれを否定されたら、否定するものはすべて悪とみなしてしまいます。これは宗教や国同士の付き合いでも起こることです。
自分が考えている常識に縛られたままでは自分自身、人や社会が十界のどこにあるのかを簡単には判断ができないのです。
大事なことは、全ての物事に善悪も正邪も真理もなくそしてどのような本音かを知ることが応用していくコツとなります。
また、相手の境地を知り、導く境地を結ぶ法(十如是)はどのようなものか知る必要があります。
そして実際に行使(三世間)することで、事の一念三千の行者となるのです。
相手の理解、成熟度に合わせ、相手が九界のどこにあり未来をどのようにするか語れば良いのです、導く先を仏界と言う一つの境地を語ればこれは難しくありません。
仏教用語で摂受や折伏と言う言葉があります。
悪人無知には摂受、誹謗中傷者には折伏とあります
摂受とは、強く言い切らずに相手の話を聞く状態で
折伏とは、強く諫める言い方です。
例えば何もわからない赤ん坊を強く諫めても何も意味がなく、その時は摂受で相手に寄り添う方法が効果があるのと同じです。
仏界とは法華経の事で、仏として成仏した姿
仏様が自分と同じように全ての人を仏としたいと言う本音が語られる最高経典です。