小説「こころ」を読んで思うこと・・・夏目漱石は幼少期の記憶、経験をどのように人生に投影したのか

気になってサイニー(論文の検索サイト)を調べて見ました!!

 

 

 

 

「夏目漱石『こころ』論 : 疑似家族の悲劇」という論文OK!!

 

「先生と遺書」のパートで繰り広げられる、夏目(以後、彼と呼ぶ)の暗い過去が暴かれています。その暗い過去の背景には、友人Kとの悲劇的な結末・・・

夏目漱石の小説はミステリアスで明治時代の小説とは思えないくらい、神秘的な文章と彼の生き方そのものがまざまざと描かれています。。彼の記憶の中が、実に鮮明に記されている小説ですがそれでもどこか切なく、「孤独」と闘う姿が投影されていれるようにも思うのです笑い泣き

30代になって夏目さんの小説を読むと、彼の両親や親族のこと、妻のこと、友人や彼の周りを取り巻く人々のこと・・

想像できそうでできない現実的な彼の人生が描かれていたのです。実際に「こころ」一つを読んだだけでは、彼の人生の真相を見ることができないような気がしています。

 

そして「こころ」を読んで思ったのは、夫婦にとっての本当の「愛」とはどのようなものだったのか。。

彼と出会った「先生」の存在は、夫婦のあり方を表すとともに先生が背負っていた「暗い過去」を知ることで、少なからず彼の人生の中で大きな事実が描かれていたようです。

 

 

 

彼の同じ家で下宿をしていた、友人K。その友人と同じ女性を好きになってしまいます。

家族のような関係となった「奥さん」と「お嬢さん」は、小説の中でも擬似家族として書かれています。まるで家族だけれど、家族でない・・・微妙な関係が彼の心を動かしていた。

本質は彼が「お嬢さん」を好きになっていた、友人Kも同じ女性を好きだった。。

彼の人生でそのKとの出会い、お嬢さんとの出会いは大きなものであったことが分かります。

 

悲しくもあり壮絶な人生が描かれる「こころ」おすすめです!!!!