大きくてりっぱな蟹だこと。大きな鋏、身の丈は3メートルはあろうかという巨大。さぞ蟹の身がぎっしりと詰まっているのだろうな。


「。。。おい。」


しかし、困った事にこの蟹が雄のようだと言う事。卵を持っていないのは実に残念でしかならない。


「。。おい!聞いているのカニ!?」


レイナはカニに声を掛けられているのに気づき振り返るとカニは両手を上げて立腹していた。


「ナレーションしている様子でめちゃくちゃ思った事声に出ているカニ!!」


R:「え?ごめんごめん。じゅるっ」


「おい!!今じゅるって言ったカニ!!じゅるって!!!」


「漫才の所悪いんだけど、キャンサ、このグループ門内に入れようと思うんだけど?」


サファがカニに対して軽い感じで話しかける。


     バキッ!!


次の瞬間サファはカニの手に弾き飛ばされ壁にめり込む。


「。。。ちょっとあんた何したのか分かっているの。」


ルビがキャンサに殺意を向ける。


カニは一瞬で姿を消してルビの背後へ姿を現す。


!!?    ドガッ!!!


カニは前足でルビを蹴り上げる。ルビは空中で体を反転し、着地する。


「お前ら雑魚じゃ話にならないカニ。俺自ら相手してやるカニ。」


R:「え!?カニしゃぶ、カニスキにして良いの!?」


「お前はどんだけカニ好きなんだカニ!!!」


シューネは遅延魔法を唱え、バラライカが樹木を操りカニに目掛け放つ。カニはハサミや身体を樹木で拘束される。少し遅れてカニの頭に光が差し、大きな光の矢が天井から発現しカニへ落ちる。


B:「やったのかい?」


Sy:「まあこれで終わるくらいならバアラの所の門番はしないだろうな。」


シューネの予想は当たっていた。煙が消えると、カニは無傷で立っていた。


「。。。成る程な。まあでもこの程度カニ。」


キャンサは体をコキコキ鳴らしていた。その瞬間両サイドからサファとルビが強襲する。


キャンサはすぐに横になって飛ぶ。


!!!サファとルビは蹴りが宙を裂く。


「「くっ!!」」


サファとルビの交差した足にキャンサのハサミが体重をかける。


        めきぃ。


「「ぎゃあああぁぁああぁぁああ!!!」」


サファとルビの足は違う方向に開放骨折していた。


シューネとバラライカは攻撃をし、キャンサは距離を取る。その先にメリアルがサファとルビを魔法で癒し始める。


「コンビネーションは良い感じカニ。だがそれでは勝てないカニ。」


キャンサの静かな闘志は逆に皆の思考を修正させる。