82手の完全勝利、まことにお見事! 

 

終盤の寄せも、糸谷戦に続き、完璧でした。

 

今日の羽生九段戦は、6月3日に佐々木大地五段に負けた相掛かり将棋を途中までなぞりました。その敗戦を克服した勝利です。


糸谷八段戦でも、8月29日に村山慈明七段の研究に負けた角換わり将棋を途中までなぞったうえで糸谷八段の上を行く研究で勝利しました。

 

9月に対局の間が空いた頃は、「藤井七段は今年負けた将棋の反省に余念がないに違いない」と想像しておりましたが、王将リーグ3勝1敗の好成績はそれを裏付けました。

 

9月30日の王将リーグ第1局では、三浦九段に勝利したにもかかわらず、三浦玉の詰み手筋を見落としたことを終局後にマスコミ記者に指摘されて、思わず天を仰いだ藤井七段。さぞ悔しかったに違いありません。

(スポニチ我満晴朗記者からは、「内容は胸を張れるものではなかった」とWEBニュースで叩かれた。)

そんな悔しさを乗り越えて努力したであろう藤井七段の成長ぶりをひしひしと感じます。

 

なお、将棋プレミアムのコメント欄は、残り時間の消費に焦る聡太ファンの悲鳴で埋まりましたが、杞憂でした。

終局後には聞き手の貞升南さんも、「時間の使い方もぴったりでした」と褒めていました。

(ライブドアニュースのインタビューで時間の使い方への懸念を質問されても、「いまの段階ではとくに改善していこうと思っていないです」と藤井七段自身がはっきり語っておりました。)

 

〈王将リーグ参加は藤井七段の糧になるだろう〉とは誰もが思ったことですが、4局目にしてその急成長ぶりが鮮やかに示されました。

 

残り2戦、久保九段と広瀬竜王を撃破して、挑戦権を獲得するまであと一歩。


渡辺王将とのタイトル戦7番勝負の大舞台も近づいてきました。

 

全力応援しましょう。がんばれ聡太!