私の学生時代にはまだ「IT」や「Web」は存在しませんでした。
就職活動のための情報源は、「先輩の体験談」とリクルート社から何の前触れもなく送られて来た段ボール箱いっぱいの「企業紹介冊子」だけです。
どこで住所を知ったのか?当時は「個人情報保護」という概念が無かったのです。
現在とは比べ物にならないほど情報量が少なく、「この業界はあっているかな? この会社がいいかな?」なんて感じで志望企業を絞り込んでいました。
ただ、「自己分析」と言うほどの大袈裟なものではありませんでしたが、当時の学生は自分の「好き嫌い」「適性」「フィーリング」などを重視していたと思います。
それに比べ、現在の就活生さんは「就活ナビ」「就活情報誌」など、あらゆるメディアから「膨大な情報」を得ることが可能です。
それ故、本当はあまり興味のない業界や企業も安易に志望先に加えてしまいます。
これでは、就活において一番大切な「自分自身を冷静にみつめる感覚」がどんどんと鈍ってしまうのも無理はありません。