☆~ 新規上場の流れ ~☆ | ✿ 日々是好日 ~ 降っても晴れても ~ ✿

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勤労学生時代から30年“喜怒哀楽”のサラリーマン人生を経て独立。数十店舗の外食企業が上場し全国700店超になるまでを経験。飲食業で育てられた男が、今度は “厳しくも愉しいホテル経営” に挑戦!「無常迅速、時人を待たず」を我が肝に銘じ。

 

昨日、「㈱ アメイズ」の上場の情報をアップしました。

政権交代後

日本経済は回復基調を続けている中で株式市場も活気を取り戻してきた感はありますが

まだ若者等多くの層へ裾野が広がるまでには至っていないのが現状です。

そこで、そもそも「株式会社って何?」、「上場(じょうじょう)ってなんぞや?」

ということを簡単に分かりやすく書いてみようと思います。


●〈株式会社〉って何?

「会社が儲けたときに儲けた分の分け前をあげる」 という約束のもとで

(株を発行することにより) お金を集めて仕事をする会社のことを

株式会社(かぶしきがいしゃ」 といい

お金を出してくれた人に「お金を出してくれた証拠」として渡す証券(→ 証拠となる券)のことを

 「株券(かぶけん)」、「株(券)を持っている人」 のことを「株主(かぶぬし」 といいます。 

※但し、現在は株券は電子化されていますので

実際には株券を手元に持っておくということはありません。


●〈配当〉って何?

「会社が儲かったときにもらえる分け前」 のことを 「配当(はいとう)」 といいます。


●〈上場〉って何?

自社の株式を証券取引所にて

不特定多数の投資家により株式が幅広く売ったり買ったりされるようになることをいいます。

その反面、経営者(オーナー)にとっては、不特定多数の見知らぬ人たちが株主になりますので

自分だけの会社ではなくなり、おおやけのもの(公器こうき)として広く社会的責任が増します


☆~ 新規上場の流れ ~☆


[上場準備開始]

○上場をしようとする企業は、証券会社などと相談、助言を受けます。


[証券取引所に上場申請]

○取引所は上場の基準にある企業であるか、事業の見通し(経営・財務状況)はもちろん

法令を守る仕組みや情報開示・管理の態勢などの点を審査します。

さらに経営トップと直接面談したりして

幅広い投資家が株式を取引するのにふさわしい会社かどうかを見極めます。


[上場承認]

○上場が承認されると準備作業を担当してきた証券会社が

新規上場会社の将来性や市場環境・相場を調査し公開価格の仮条件を決めます。


[株式公開価格の仮条件を決定]

○アメイズの場合の仮条件は1株700~730円でした。

証券会社はその後、新たに公開する株式が投資家にどの程度人気があるかなど

機関投資家等に需要を調べます。


[公開価格を決定]

○会社はこうしたデータを基に最終的な公開価格を決めます。

アメイズの株式は730円(公募価格)で売り出されました。

会社は、事業計画や今後の収益見通しなどをまとめた

「目論見書」をつくり投資家に読んでもらいます。

新規上場の場合は抽選になる場合が多く

投資家は証券会社に口座を設け抽選に参加するのが一般的です。


 


[上場(市場での取引開始)]

○上場後に初めてついた株価(初値)が公開価格を下回ることもあります。

アメイズの場合、昨日(8/13)に上場し、初値は9:20分に公募比9.2%となる792円で寄り付きました。

そのあと後場に860円まで急騰しましたが初日最後は811円でした。 

なお、2日目14:40現在、930円となっています。


●〈上場するとどんなメリットがあるの?〉

会社を上場すれば株式を市場(しじょう)で売り出し

不特定多数の人から、たくさんのお金(資金)調達することができます。

それは返さなくてもいいお金です。

そのことにより事業を拡大しやすくなります。

社会的信用度が高まります

厳しい上場基準をクリアした会社ですから、社会的信用を得ることができ

知名度もアップすることになります。

そのことによって金融機関からの借入れや営業活動がスムーズになります。


また、それ以外でも、新しい優秀な人材が確保しやすくなったり

上場企業は情報が公開されますので、投資家に経営方針や新商品の情報を公開することで

マスコミに取り上げられたり広告宣伝費をかけなくても注目されます。


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このような様々なメリットが上場にはありますが

この上場基準に達するためには膨大な時間とコストを要します。

ちなみに、日本国内に株式会社はおよそ160万社ほどあるそうですが

そのうち上場企業(株式公開企業)は、わずか0.25%足らずです。

これが東京証券取引所の1部上場ともなると、0.1%ということになります。

それだけ上場企業になるということは凄いことなんです。

最近では、サントリーホールディングス(非上場)の飲料子会社「サントリー食品イターナショナル」が

東京証券取引所1部に上場し、4千億近い資金を集めています。

上場すれば3ヶ月ごとに決算を開示しなければなりません。

業績が悪くなって株価が下がれば株主から厳しい批判をあびることもあります。

経営者は株主の視線を常に意識し、緊張感を持って会社を運営することが求められるのです。




本日は以上です。