MBCハウスで建てる鹿児島の家(ブログ) -7ページ目

MBCハウスで建てる鹿児島の家(ブログ)

家の構造は自分なりにこだわりました。ハウスメーカー選び、家の仕様、家造りの際のトラブル、採用してよかった点、住んでみてからの感想などを正直に書きます。今後みなさんの家造りの参考になれば幸いです。


マイホーム(計画中) ブログランキングへ
■ 気密(その2)  

前回に引き続き、「気密」について書きます。  
 

“快適な家”を造ることが私の最大の目標であるので、気密の実測値C値(相当隙間面積)1.0以下を目指します。
 気密測定は施工途中1回、完成時1回。合計2回行います。  


 私の契約したMBCハウスでは全棟気密測定は今のところ行っておりません。
もともと、全棟気密測定を実施し、日々各現場で数値を競わせている建設会社だと良い数値が出やすいです。  


 気密の測定方法はJIS規格によって定められています。
JIS A 2201:2003 送風機による住宅等の気密性能試験方法

気密JIS 

測定時に立ち会うことは当然ですが、注意しなければならないポイントがあります。


それは、「目張りをする場所が決まっていますが、それ以外をテープで塞いだりしない」ことです。
JIS規格では番号6~11のみとなっています。 


この規定は、一般的に施主にはあまり知らされていないことなので、全棟気密測定をするような建設会社であっても、目張りを必要以上に付け、数値を上げている可能性もあります。
これを無視した試験では気密測定の本来の意味をなしませんし、案外バレにくい割に効果があるので、特に注意しなければならないポイントの1つだと考えています。
分かりやすく言うと、「計画換気に関する所だけ、テープ。」ということになります。  





住宅は高気密を確保しつつ、できるだけそれが長続きしなければなりません。

 一条工務店や、高気密高断熱住宅で建てられた方が初期値は高気密だったが、その後年数を経てからの気密再測定で数値が低下しているという報告が見受けられました。 


私は気密部材の劣化、木材の伸縮・変形の2つが大きいと考えております。  

気密部材の劣化に関しては現時点では対策の施しようがありませんが、木材の伸縮・変形による気密低下は多少なりとも対策ができると思います。



 私は気密の確保・維持という点で 

アクアフォームで隙間なく充填すること。(サーモグラフィーで隙間・欠損部分を特定し補修する)

ダイライトパネルジョイント部分に気密テープ・パッキンで気密漏れを防ぐ。

さらに、防湿気密シートの施工(ザバーンBF)も採用することにしました。
 


 
アクアフォームの場合、防湿シートは施工する必要はありません。(透湿抵抗比にても確認できる)
おそらく、鹿児島ではアクアフォームに別途防湿シートの組み合わせは少数派、もしくは前例がないかもしれません。 

しかし、実際に住宅金融公庫の仕様書では、“発泡プラスチック系断熱材を充填工法で用いる場合、全地域において 別途防湿層を施工すること”が明記されています。
つまり簡単に説明すると、「防湿シートは使いましょう。ただし、アクアフォーム等を使う場合は省いても良いです。」という事なので、鹿児島では防湿シートを使用しない建設会社がほとんどです。 


安全を考えるなら発泡プラスチック系 断熱材を使用する場合でも別途防湿層を施工するべきと考えます。これにより、さらに内部結露を防止でき、気密性をUPすることができます。  

また、防湿シート同士の『繋ぎ目の100mm程度の重なり』のおかげで、木材の伸縮・変形が起こったとしても気密性の低下が起こりにくいと私は考えました。



防湿シートの施工は職人さんには時間と根気のいる作業となります。それを承知で現場監督さんは快く了解していただけたので、頼りになります。 

MBCハウスの防腐・防蟻の加圧注入では木材の寸法安定剤(ポリエチレングリコール系)も加圧注入と一緒に混入されます。そのため、何もしない木材よりは変形は起こりにくいはずです。 
(ちなみにポリエチレングリコールは化粧水などにも使われているので安全性は高い)



高気密にすることで空気の流れを計画的に行うようにできるうえに、全熱交換型換気システム澄家ecoハイブリッド(MBC開発では澄麗の名称)を使用した場合、床下の空気の流れも計画的に流動することで、基礎断熱のデメリットのカビ問題も解決できます。
これにより家も長持ちし、熱交換型エレメントに多く通すことで家の快適性も上がります。 

話が長くなるのでパート3(次回)へ続きます。
先日、現場監督、営業担当マンと現地で打ち合わせでした。
現場監督さんは部材や配置などの提案の際、現物や施工例写真などを用意し、具体的に示してくれます。経験と実績がある上に、説明も丁寧で分かりやすいです。
私の(難しい)希望や提案に対しても、応えようと努力してくださり、希望通り出来なかったとしても必ず代替案や、私が納得できる提案をしてもらえるのでありがたいと思います。

 ■ 気密 (その1)




私の家のポイントの1つの冬暖かく、夏涼しい家にするため、断熱・気密・換気の3つは欠かせません。


今回は断熱に続き、高気密化についてです。

私は、気密性は高めるべき(少なくとも気流止めは必須)と考えています。

実際に施工途中1回、完成後1回、気密測定をしていただき、C値1.0以下を目指します。



高気密化することで4つの快適が得られます。



1. 隙間を少なくすることで冷暖房費の省エネ化と室内温度環境の快適性が向上する

2. 気流止めをすることで断熱性能の低下を防止する

3. 内部結露(壁の中がカビること)を防止する

4. 換気システムの性能を十分に発揮する




この快適を得るために、気密測定は必ずするべきだと思います。



住宅を高気密化するには建築会社の“知識・技術”もそうですが丁寧な施工無しには不可能です。

業者の「過去、気密測定でC値0.8を出しましたので、我が社は高気密住宅ですよ。」という言葉にも疑問が残ります。


もちろん高気密化の目安にはなりますが、

“マイホームが高気密なのかどうか”


それこそが大切です。



過去、素晴らしい数値を出した建設会社でも、施工に関わる方は大勢いるので一棟一棟バラつきがでます。

それは、どこのハウスメーカーでも言えることで、油断すると気密は確保できず、簡単にすきま風住宅になります。もちろん私の契約したMBCハウスも同じことが言えます。





近年、省エネ基準が改正され「気密性は重要」であることに変更はありませんが、

基準値C値(相当隙間面積)がなくなりました。

数値化して、初めて高気密が実証されるというのに残念なことです。



C値が削除された理由は明確に公表されていませんが、大手ハウスメーカーの影響も大きいかと思います。

大手メーカーは施工を下請け子会社に任せるため施工精度にバラつきが多くなります。
1人の現場監督にも多くの現場を担当させます。生産性は上がりますが、細かく施工規定は設けてあっても、丁寧な施工が求められる高気密化を全てに対応することは不可能です。
さらに数値化すると施工精度が筒抜けになってしまい困ります。



では、高気密で定評のある一条工務店は、どのようにして気密を確保しているのでしょうか?


一条工務店の場合、それぞれの地域で“年間着工棟数を制限”すること、“部材も決まった物を使う”ことで、高気密を担保しています。

鹿児島の一条工務店も、棟数制限により契約後1年程度は着工を待たなければなりません。



この、一条工務店の存在は、今後も鹿児島の全ての建設会社の脅威だと考えています。

東南アジアに工場を持ち、窓、壁、屋根、キッチン、洗面など、自社製品を使いまくり、他社と比べると自由の効かない点が多々ありますが(通称、一条ルール)

高気密・高断熱の高性能と、標準仕様も素晴らしい品です。

これを地元工務店で同等の住宅を建てるとなると、とても一条工務店の価格で提供するのは無理です。

一条工務店は、一切値引きをしません。あっても、くじ引きで1等が当たればカップボードを無料にするくらいです。

ある意味、底値で提供しているから出来ることでもありますが、高性能に対しての自信の表れとも感じます。

今までの、“大手メーカーは地元建設会社に比べると無駄に高価である”という概念を覆しました。





とくに、脅威なのが一条工務店はブログ件数・観覧数が、他社を圧倒しています。

最大手ハウスメーカーの積水ハウスの約3倍ものブログ件数があります。


ほとんどテレビCMなど流さない、一条工務店がどうしてこれだけ注目されるのでしょうか?


これは、新築を検討中のネット世代も含めた、若年層が一条工務店の高性能に何かしらの魅力を感じている証拠だと感じています。



近年、一条工務店は2×4工法の元祖であり、長く首位を独占していた三井ホームすら抜き去りました。

おかげで、三井ホームも昨年から一条工務店と同じ2×6工法を全面に出して巻き返しを図ろうとしていますが。




日本の家は築20年すれば資産価値ゼロになる事からも、“家を住み継いでいく”という概念は海外に比べ薄いです。

↓以下 ドイツの一般的な家の写真を撮って送ってもらいました。(Thanks hamid !)
ドイツの家1 
ドイツの家2 ドイツの家3 



日本は、まだ世界に比べ、断熱気密などの基準が義務化されておらず、建築士が自由に、好き放題 建てられる状況です。

“住み継ぐ家”を真面目に取りくむ建設会社もある一方で、規制がない以上、鹿児島でも坪単価は高いのに残念な建設会社は存在しています。

本屋に行けば、断熱無視の四方八方ガラス張り、気密も確保してないデザイン重視の住宅でも『日本の住み良い家』として住宅雑誌で華々しく紹介されています。


そういった老朽化の激しい家も平然と建つ日本では「築20年で資産価値ゼロ」は当然の結果と言えます。住み継ぐどころではありません。

そんな日本も世界には遅れを取りましたが、ようやく2020年、義務化されます。そこから本当の省エネに繋がると思います。


今から住宅を建てる客はネット世代の方々です。
真面目に“住み継ぐ家”に取り組む建設会社だけが生き残り、その場限りのごまかしの建設会社は衰退していくと思われます。



私もブログには一部しか載せていませんが、たくさんのハウスメーカーを検討した中でも、一条工務店は最後の最後まで候補に残っていました。


一条工務店の場合、住まいの体験会で福岡工場にも行きました。
代表取締役社長の宮地さんと握手を交わした事もあります。
更に、くじ引きで幸運にも1等を当てカップボード25万円相当が無料となりました。
1等当選 



それにも関わらず、私はMBC開発(MBCハウス)に決めました。

理由は、

“住み継いでいく家”を真面目に考え、構造を含めた仕様が他社を凌いでいる。

MBC開発は、木造以外にもマンション等のビル、リフォーム事業なども昔から手がけており、建築の全般的なノウハウ・施工実績が他社よりも豊富である。木造建築においても、特殊な施工など多数経験がある。

通風・採光などの“パッシブデザイン”に関して、鹿児島では発祥でもあるため、そこに、高断熱・高気密を組み合わせると最高の家ができる。



また、一条工務店の場合、仕様が基本的に全国一律であり、鹿児島の地では一条工務店の設定では無い方が快適な箇所もある事と、気密性の維持に対しては、対策がもう少しできるのでは?と感じてしまいます。


今回、話が脱線しましたが、
次回(来週)は自分が取り入れる気密対策を書きます。



■ 断熱 その2




断熱といっても、どの程度の断熱が必要なのか。
現在、国が定めている基準があります。
UA値です。


これは、間取りなどがある程度決まった時点で、自分のハウスメーカーに依頼すれば、すぐに算出してもらえます。
「UA値を算出してください」と依頼して「それ何?」という建設会社は避けたほうがいいと思います。


UA値(外皮平均熱貫流率)とは断熱性能を数値化したものになります。


数値化するため、断熱性能が一目瞭然となります。
各ハウスメーカーの「他社より冬は暖かく快適です-」などの感覚的な手招きに惑わされにくくなります。

室内から室外にどのくらい熱が移動するかを表す指標が「熱貫流率」。
それを屋根・壁・床・窓などの外皮の合計面積で割った値がUA値です。



数値が小さいほど断熱性能が良い住宅です。


北海道は主に地域区分  、鹿児島市は地域区分  となります。

地域区分12345678
基準値[W/(m2・K)]0.460.460.560.750.870.870.87-



鹿児島のUA値の基準値が0.87W/(㎡K)に対して
私の家は、0.42W/(㎡K)となりました。
北海道の基準をも上回っているため、十分な性能は確保できていると考えています。



UA値以前の基準であるQ値(断熱性がわかる)では、“建物の形状によって数値にバラつきが出る”ため、断熱に力を入れていないハウスメーカーは、そのバラつきを理由に性能が数値化されることを嫌がる傾向にありましたが、UA値ではそのバラつきが少ないため、真っ向勝負となります。

更に、旧基準のQ値は換気システムなどによる熱損失も計算に含まれていました。
新基準では、換気による熱損失は別に計算を行うため、熱交換型換気システムなどの性能によって、外皮平均熱貫流率(UA値)が変わることはありません。
私は、UA値は
断熱に限局して数値化出来るので、そのメリットも大きいと思います。


平成25年省エネ基準は2020年(平成32年)には、戸建て住宅など小規模建築物(300㎡以下)を含むすべての新築住宅・建築物に省エネ基準適合が義務化されます。




但し、高気密高断熱の家を鹿児島の地で建てる場合、注意点もいくつか存在します。

その一つに、 熱がこもりやすい家になることです。


高気密高断熱の家は、外気の温度は伝わりにくいです。しかし、真夏の鹿児島となると、室温はかなり上昇します。さらに室内で使用する電化製品からの熱によっても影響は受けます。

そこで活躍するのがエアコンと第1種熱交換型換気システムです。
鹿児島では桜島による火山灰の影響もあるため、窓を閉め切り、エアコンはつけっぱなしというケースが多いと思います。高気密高断熱住宅では、エアコンの冷気も外に逃しません。


また、第1種熱交換型換気システムがあれば、汚れた空気と新鮮な空気が窓を開けずに交換可能です。火山灰・花粉・黄砂・PM2.5も室内に入ることなく熱交換を行うため、夏涼しい家ができ上がり、光熱費も節約できます。



もちろん、高断熱の住宅にする場合は採光が必要な場所(南側)からはしっかりと明かりを取り入れ、更に通風なども考えなければなりません。その点、MBCハウスではパッシブデザインの知恵で設計してもらえるので助かります。


実際、住み始めてからの温度、湿度などは温湿ロガー等で測定できたらブログで公表したいとも思います。

 

にほんブログ村