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■ 気密(その2)
前回に引き続き、「気密」について書きます。
“快適な家”を造ることが私の最大の目標であるので、気密の実測値C値(相当隙間面積)1.0以下を目指します。
気密測定は施工途中1回、完成時1回。合計2回行います。
私の契約したMBCハウスでは全棟気密測定は今のところ行っておりません。
もともと、全棟気密測定を実施し、日々各現場で数値を競わせている建設会社だと良い数値が出やすいです。
気密の測定方法はJIS規格によって定められています。
JIS A 2201:2003 送風機による住宅等の気密性能試験方法

測定時に立ち会うことは当然ですが、注意しなければならないポイントがあります。
それは、「目張りをする場所が決まっていますが、それ以外をテープで塞いだりしない」ことです。
JIS規格では番号6~11のみとなっています。
この規定は、一般的に施主にはあまり知らされていないことなので、全棟気密測定をするような建設会社であっても、目張りを必要以上に付け、数値を上げている可能性もあります。
これを無視した試験では気密測定の本来の意味をなしませんし、案外バレにくい割に効果があるので、特に注意しなければならないポイントの1つだと考えています。
分かりやすく言うと、「計画換気に関する所だけ、テープ。」ということになります。
住宅は高気密を確保しつつ、できるだけそれが長続きしなければなりません。
一条工務店や、高気密高断熱住宅で建てられた方が初期値は高気密だったが、その後年数を経てからの気密再測定で数値が低下しているという報告が見受けられました。
私は、気密部材の劣化、木材の伸縮・変形の2つが大きいと考えております。
気密部材の劣化に関しては現時点では対策の施しようがありませんが、木材の伸縮・変形による気密低下は多少なりとも対策ができると思います。
私は気密の確保・維持という点で
アクアフォームで隙間なく充填すること。(サーモグラフィーで隙間・欠損部分を特定し補修する)
ダイライトパネルジョイント部分に気密テープ・パッキンで気密漏れを防ぐ。
さらに、防湿気密シートの施工(ザバーンBF)も採用することにしました。
アクアフォームの場合、防湿シートは施工する必要はありません。(透湿抵抗比にても確認できる)
おそらく、鹿児島ではアクアフォームに別途防湿シートの組み合わせは少数派、もしくは前例がないかもしれません。
しかし、実際に住宅金融公庫の仕様書では、“発泡プラスチック系断熱材を充填工法で用いる場合、全地域において 別途防湿層を施工すること”が明記されています。
つまり簡単に説明すると、「防湿シートは使いましょう。ただし、アクアフォーム等を使う場合は省いても良いです。」という事なので、鹿児島では防湿シートを使用しない建設会社がほとんどです。
安全を考えるなら発泡プラスチック系 断熱材を使用する場合でも別途防湿層を施工するべきと考えます。これにより、さらに内部結露を防止でき、気密性をUPすることができます。
また、防湿シート同士の『繋ぎ目の100mm程度の重なり』のおかげで、木材の伸縮・変形が起こったとしても気密性の低下が起こりにくいと私は考えました。
防湿シートの施工は職人さんには時間と根気のいる作業となります。それを承知で現場監督さんは快く了解していただけたので、頼りになります。
MBCハウスの防腐・防蟻の加圧注入では木材の寸法安定剤(ポリエチレングリコール系)も加圧注入と一緒に混入されます。そのため、何もしない木材よりは変形は起こりにくいはずです。
(ちなみにポリエチレングリコールは化粧水などにも使われているので安全性は高い)
高気密にすることで空気の流れを計画的に行うようにできるうえに、全熱交換型換気システム澄家ecoハイブリッド(MBC開発では澄麗の名称)を使用した場合、床下の空気の流れも計画的に流動することで、基礎断熱のデメリットのカビ問題も解決できます。
これにより家も長持ちし、熱交換型エレメントに多く通すことで家の快適性も上がります。
話が長くなるのでパート3(次回)へ続きます。