人の力:Ryo
マイケル、亡くなっちゃったんだな・・・。
オレは「We are the World」とか「スリラー」「ビート・イット」、その他ビートルズのカバーナンバーくらいしか知らないのだが、本当に素晴らしいヴォーカリストだった。
体中から響きまくっていたあの声・・・真似できるものではない。
ご冥福をお祈りします。
さて、マイケルと言えば印象に残っている話がある。
オレ達の作品、「FORCE OF Ur ROCK」のレコーディングの時、何故かプロデューサーのゲイリーがご立腹ではないか!?
理由は、マイクが無かったからだ。
プロユースのスタジオでのヴォーカル録音では、40万円程度のマイクを使うのが常識だ。
メーカーで言うと、ノイマンが一般的なのかな・・・?
しかし、その日はノイマンのマイクが壊れていて、仕方なく違うマイクで録音した。
まぁ、それでも20万円~くらいのマイクを使うのだが。
で、マイケルはと言うと・・・
彼はSM-58を使う機会が多かったらしい。
値段は1万5千円程度だ。
「何故、マイケル程の大物がそんな安物のマイクを使っているのか?」と疑問に思い、ゲーリーに理由を聞いてみた。
「分らない。好みの問題じゃない?」との事だった。
何度かレコーディングを経験してきて思う事があるのだが、機材の良し悪しで「イイ音」が作れる訳ではない。
プレーヤーやヴォーカリスト、そしてミキサーが素晴らしければ機材は問題ではない。
事実、マイケルのヴォーカルの音質が気になったことなど一度もない。
レコーディング機器の事もそうだ。
プロ・ツールスが町の貸スタジオにまで普及しているが、所詮「貸スタジオ」で録った音は、「貸スタジオ」の音にしかならない。
良い機械も、素晴らしいミキサーがイジらないと意味がないんですね・・・。
確かに、最低限の機材のクオリティーは必要だし、やっぱり高い機材が良いに決まっている。
でも、一度ゲイリーが「プロ・ツールスLE(同じプロツールスでも廉価版)」で録音した作品を聴かせてもらったが、本当に素晴らしい音だった。
やっぱり、「人」がいてこその機材とか道具なんですね。
J-SLASH Ryo