さて本記事から何回かに分けて、泡盛学習シリーズをお届けしたい。

自分でも、のべ何回になるか分かっていないけど、恐らく15回くらいのシリーズになるだろう。

(ずっと続けるのもしんどいので、連載の間に、泡盛銘柄紹介なども中休みとして挟んでいきます!)

この「泡盛学習」シリーズを全部まとめて読めば、泡盛入門ガイドくらいになると思うので、お付き合いいただきたい。

 

(1)酒の定義

・エチル・アルコールを含む飲料。発酵飲料。(←国によって様々な定義がある。)

・日本での定義「酒とは、アルコール分1%以上の飲料をいう」(酒税法第2条)

・発酵:酵母の働きによって、糖をエチル・アルコールと炭酸ガスに分離すること。

 

(2)酒の分類その1-製造方法

①醸造酒(発酵酒):原料をアミラーゼ(酵素)によって糖化し、その糖を酵母によって発酵させたもの。

②蒸留酒:①を蒸留したもの。

(蒸留:液体を加熱し、沸点の違いを利用することで、液体のある成分を濃厚な状況で分離すること)

③混成酒(再製酒):①や②を基材にして草根木皮・薬草・香辛料等を漬け込んでその成分を浸出させ、香料・色素・甘味を添加し加工した酒。

 

(3)酒の分類その2-発酵のあり方(原料由来)(醸造酒を例に)

①複発酵酒:穀物などの乾燥穀物原料を、麦芽・麹などを使って糖化させてから、酵母を用いて発酵・濾過させた酒。

①-①単行複発酵酒(糖化→発酵、の順番で)

(例)ビール

①-②並行複発酵酒(糖化と発酵が同時並行して)

(例)清酒

②単発酵酒:果実などの生鮮果実原料をそのまま発酵・濾過させた酒。

(例)ワイン(ぶどう)、シードル(りんご)、ペリー(西洋梨)

 

(オリオンビール:お気に入りのナゴ(75)ビール)

 

(4)酒の分類その3(蒸留酒のみ)-蒸留機の種類(焼酎を例に)

①単式蒸留焼酎

・アルコール分が45度以下で、かつエキス分が2度未満の蒸留酒のうち、ウイスキー、ブランデー、スピリッツに該当しないもの。

(アルコール分が45度を超えるものは「原料用アルコール」、エキス分が2度以上のものは「リキュール」となる。)

・蒸留機の構造が単純なため、原料の香味成分が溶け込みやすく、特有の芳香と風味が特徴。

②連続式蒸留焼酎

・アルコール分が36度未満で、かつエキス分が2度未満の蒸留酒のうち、ウイスキー、ブランデー、スピリッツに該当しないもの。

・何度も蒸留を繰り返すので、癖のないライトな口当たりで、原料の特徴がほとんど出ない。

 

(5)酒の分類その4-糖化材(でんぷん→糖)の違い

①麦芽:西洋系酒。

②麹(かび):東アジア系酒。

③糖化材なし:果実原料の酒。