この手のニュースを目にするたびに、
オーナー業と賃貸管理業のリスクを思い知らされます。
事件の概要はすでにご存じだと思いますが、
広島県福山市西桜町1のラブホテル「プリンス」で、
5月13日早朝に火事があり、宿泊客7人が死亡。
ほとんどの方が煙に巻かれての一酸化炭素(CO)中毒。
1階の「ちゅう房」付近が火元とみられています。
県警は「殺人容疑」で現場の検証令状を請求したそうです。
殺人容疑ですって・・・・
このような事態で必ず語られるのが、
市や消防局による是正指導です。
・停電時に避難誘導灯が点灯しない
・排煙設備がない
・内装に不燃材を使っていない
・避難訓練をしていない
・消防設備の点検報告をしていない など
記事を見ると、そのような不備のオンパレードです。
ホテルの経営者は「お金がかかるので難しい」と回答していたそうです。
その結果、逮捕されるんですね。この人は。
消防局は10年近く前に査察して指導したあとは、立ち入り検査を行っていません。
2年に1回は査察をする「決まり」ですが、
「対象施設が多すぎ、人手も足りなかった」と釈明しています。
どこの消防局も、実際の現場はそんな感じでしょう。
なぜ、是正指導しても改善されなかったのか。
それは、この建物が、法改正によって適合しなくなった「既存不適格」のためです。
だから、罰則のある是正命令までは出せないのです。
この点について福山市は
「改善するよう管理者に働きかけるべきだったが、強制力はなく、制度上の問題もあった」と言っています。
規制する法律に限界があって、
それを取り締まる側も「やるべきこと」が出来ていないのです。
でも、ひとたび事件が起これば、
責任を追及されるのは、オーナーと現場管理者です。
同じようなことが、
「新宿歌舞伎町のビル火災」でも、
2年半前の「東京都杉並区の居酒屋火災」でも繰り返されています。
このリスクは、ホテルやテナントビルに限ったことではなく、
あなたが管理する賃貸マンションにも存在します。
僕は賃貸管理研修の冒頭でいつも言っています。
・オーナーは、様々なリスクを負って賃貸経営をしている
・賃貸管理会社の使命のひとつは、そのリスクを回避して、被害を少なくすること
・しかし、オーナーのリスクを「ゼロ」にすることはできない
でも、
「賃貸管理会社は『ノーリスク』にしなければないない」と・・・。
そうですよね。
あなたは、決してリスクを負ってはいけません。
こう言っては何ですが、
家賃の5%をいただいて、
オーナーの法的責任や損害賠償のリスクを、
たとえ一部でも追うのは「割に合いません」。
だから「ノーリスク」となるように身を守らなければなりません。
賃貸管理会社が、今回のような事件の渦中に巻き込まれたら
他のオーナーに大迷惑がかかってしまいます。
100人のオーナーの賃貸管理を預かっているとして、
1人のオーナーのリスクに巻き込まれたら
99人のオーナーに迷惑をかけてしまうのです。
だから賃貸管理会社は、
リスクに巻き込まれるのも、倒産するのも「ダメ」なのです。
(誰だって倒産は「ダメ」に決まっていますが)
賃貸管理会社が、どのようにリスクを「ゼロ」にするか、
まず管理物件の中で、
法定点検が義務付けられている建物・設備については、
資格のある業者を複数オーナーに紹介して、
相見積のうえ、オーナーに選んでいただき、
法定点検を法令を遵守して実施してもらいます。
(こんなこと、当たり前にやっていると思います)
もしオーナーが拒否したら、賃貸管理会社の選択肢はふたつでしょう。
・そのような無責任なオーナーとは付き合わない
・その経緯(いきさつ)をしっかり記録に残して管理を続ける
(万一の場合の責任の所在を証明するためです)
でも、あなたの提案は正しいのですから、
受け入れてもらえるような信頼関係を築いておくべきですね。
それから、法定点検を依頼する業者からのバックマージンも貰わない方がいいです。
(理由は、分かりますよね)
もうひとつ、賃貸管理委託契約をチェック。
「物件のことは何でも管理します」的なことが書かれていたら怖いですね。
管理者として責任を持つ範囲と、責任を負わない範囲が明確になっていること。
オーナーの法的責任や損害賠償責任は、
賃貸管理会社は「免責」となるように記述されていますか?
特に、昔に契約した物件は、
初期の賃貸管理委託契約書が「簡単な内容」だったりますので、
「書き直し」を検討すべきでしょう。
何度も書きますが、
「責任逃れ」をするのではなく、
その他のオーナーに対する「責任を果たす」ためです。
さて、あなたの使命は
「オーナーのリスクを回避して、被害を最小限にすること」と書きましたが、
オーナーのリスクは火災ばかりではありません。
物件の中で誰かが、
滑ったり、転んだり、落下したり する危険もあります。
物件の中で誰かが、
強盗や、盗難や、性犯罪や、もっと悲惨な事件に巻き込まれる危険もあります。
地震や、竜巻や、土砂崩れや、津波に遭う危険もあります。
税制が変わったり、金利が上がったり、訴訟を起こされたり、
関係者の倒産という危険もあります。
空室も、値下がりも、滞納による未回収という危険もあります。
あなたはオーナーのために、
これらのリスクを想定して予防すべきです。
もし、リスクが現実のものとなったら、
オーナーの被害を最小限に抑えるように行動すべきです。
これは、プロパティマネジメントにとって重要な職務ですね。
でも・・・・
何度も言いますが・・・・
「あなたのリスクは『ゼロ』にしなければなりません」
「5週間で7回の研修をこなす」という、“怒涛の35日間”も、
その間、名古屋1回、大阪1回、福岡1回、
最後は今週の東京3日間でフィナーレです。
その真ん中あたりで、東京で2日間の「賃貸管理研修」
参加者はあまり集まりませんが、今回の中で、一番「ためになる」
内容は、管理の実務についてが半分で、あとの半分は「
その二日目の冒頭で、「昨日の振り返り」を話しました。
初日の内容の「総まとめ」です。
ご一緒に振り返ってみましょう。
【今後は「オーナーの収益を増やせる」賃貸管理を目指す】
賃貸管理会社のお客様は誰か?
このように問えば当然に「それはオーナーさんです」
でも、本当に「オーナーさんだけをお客様」
なぜか?
もう一方で「部屋を探す人もお客様」としているからです。
「それでいいんじゃない?」
と思う方が多いと思います。
オーナーと入居者と「両方ともお客様」という考えは、
そう考える理由は、ほとんどの賃貸管理会社は、最初は「仲介」
賃貸仲介をしていたら自然と管理物件が増えていった、
だから最初から「部屋を探す人がお客様」なのです。
でも、物件の管理を任せるオーナーにしてみれば、「
お客様の心理としては当然ですね。
家賃の値下げ交渉のとき、どうしますか?
オーナーは「下げたくない」と思い、入居者は「下げてほしい」
賃料発生時期を延ばしてほしいと言われたら?
オーナーは「早く」と思い、入居者は「遅く」と考えます。
与信の低い人が入居を申し込んできたら?
オーナーは「家賃滞納は避けたい」と思い、入居者は「
二人の希望は「反対方向」を向いていますね。
このとき「両方ともお客様」という発想は矛盾しています。
「いや、オーナーのために、家賃を下げてでも、
と言うかもしれません。
本当でしょうか?
目の前のお客様の要望を聞かなかったら、
目の前のお客様に情を感じて、希望を少しでも叶えてあげたい、
目の前の空室を消したいために、条件に応じた方がいい、
いま、完全に「オーナー側に立っている」
完全にオーナー側とは?
文字数が制限オーバーみたいです。
つづきは、明日・・・
管理を増やそうとしたとき、「リニューアル提案」から入るのは、「とてもいい」方法だと思います。
その理由は・・・・・
まず、「決まりにくい物件」を管理で預かるのは避けた方がいいです。
ひとつは、全体の入居率が下がってしまいます。
入居率こそ、オーナーさんに訴える実績の代表ですから。
そして、決めるのに苦労します。
築年数が古いから苦労するのではなく、
ユーザーのニーズに合っていないから苦労するのです。
どうせ預かるなら、競争力のある状態にしてから預かった方がいいです。
次の理由は、困っているオーナーさんが多くいるからです。
築年数が経てば、それに応じて「手を加えないとダメ」なのに、
そのことを知らないオーナーさんが多いのです。
「建てれば貸せる」という、ハウスメーカーや不動産業者の甘言に応じて建てたオーナーさんは多くいます。
中には「○年、一括借り上げ」とか言われて、10数年後に強引な「値下げ交渉」をされて、
否応なく自主管理に変わったオーナーさんもいらっしゃるでしょう。
困っている方が多いということは、マーケットが大きいということです。
3番目の理由として、ライバルは、まだまだ多くない、ということです。
リニューアルは、単なるリフォームではありません。
古い物を新しくすればいい、というものではないのです。
「ユーザーはどんな部屋を求めているか」という、マーケティングの発想が必要です。
そのことに一番詳しいのは、入居募集の最前線にいるあなたです。
その、ユーザーニーズに応えるリニューアルを、低コストで行うノウハウが必要です。
そして、その計画をオーナーに納得いただけるようなプレゼンテーション力も必要です。
そのためには、「投資分析」を分かりやすく説明できるスキルも、これまた必要です。
だから、まだまだライバルは多くないのです。
最後に、築年数が20年を越える物件は、これからも増えてきます。
20年くらい前に、アパート・賃貸マンションの供給が増えたからです。
以上の理由から、
管理を増やすなら「リニューアル提案」は、最も可能性のある方法なのです。
いま、ノウハウがなくても、作り上げていけばいいと思いませんか。
これからしばらく「リニューアル提案」というテーマで書きたいと思います。
このブログの主要テーマは「賃貸管理を増やす」ことですが、
そのための基本は「オーナーの役に立つ賃貸管理」を行う」ことです。
何をしたら役に立つのか?
それは、オーナーさんによって異なりますね、
オーナーの賃貸経営をする目的によって・・・・・と言ったほうがいいでしょう。
何にしても「あまり役に立てない賃貸管理」をしていたら、
管理を増やすのに苦労します。
あまり役に立てない管理とは?
たとえば、オーナーの代わりに作業をするだけ・・・・とか。
家賃集金や、
トラブルを処理するだけとか、
更新契約をこなすとか、
退去の立会と敷金精算とか、
共用部分の清掃とか。
「どれもこれも立派な管理じゃないか」と言うかもしれませんが、
これでは一部のオーナーさんの役にしか立てませんね。
時間がない
何をしていいか分からない
でも、収益は、そこそこあがっている
というような「一部」のオーナーさんには役立てる管理でしょう。
でも、現在の多くのオーナーさんは、もっと「ほかのこと」で困っています。
それが解決できる管理でないと「あまり役に立たない管理」に分類されてしまいます。
・・・・・といううよな話は、このブログで、最初から主張していましたね。
さて、そこで、
困っている代表格として、「築年数が古く、空室が多く、収益力の下がった物件」があります。
これを所有しているオーナーさんは多いです。しかも増えていきます。
これを再生させて、もう一度「稼げる賃貸物件」にすることができるなら、
それは「役に立つ賃貸管理」ではないでしょうか。
そんな「リニューアル提案」について、話を進めていきたいと思います。
お楽しみに・・・・
「申し込み」へのラストスパーが始まったら、
「話しては質問」 「話しては質問」で会話を主導します。
シナリオで例を示しましょう。
営業:〇〇さま。お疲れ様でした。
3件ほど見ていただきましたが、〇〇さんが、もし住むとしたら、
何番目の物件がいいと思いますか?
お客:最後の物件ですね。
営業:そうですよねぇ。やっぱり最後の物件が陽当たりもいいですし、建物も綺麗でしたから。
オートロック付きマンションという「第一希望」も満たしていますし。
これなら、奥様も娘さんもご安心できまると思いますが、どうですか?
お客:そうですね。セキュリティ面の充実が一番の条件でしたから、安心です。
営業:本当に気に入っていただいた良かったです。
駅からは10分で、ご希望条件にはギリギリですが、まあ許容範囲ですよね?
お客:そうですね。もっと近いに越したことはないですが。
営業:間取の方はいかがですか。
LDKが10.5畳ありましたので、現在のお住まいより広くなりますね。
大きな液晶テレビが置けますね?
お客:ええ。広くなるので置けますね。
営業:ご希望が叶ってよかったです。
ところで、お引っ越し時期は、最初にお聞きした通りに来月末で変わりありませんか?
お客:そうですね。1ヶ月半くらい先ですけど。
営業:1ヶ月半だと、あっという間に来てしまいますね。
お引っ越しの準備は進んでいるのですか?
お客:それが全然です(笑)。決まってから始めれば間に合うと思っています。
営業:そうですね。ギリギリになって部屋を決定することはないでしょうし。
決めてからでも間に合いますね。
よくある話なのですが、お部屋を決めるときに、特に相談されるお相手とか、いらっしゃいますか?
お客:特に相談するということはありません。兄貴には報告はしますけど。
営業:そうですか。お兄さんがいらっしゃいましたね。
ところで、ご予算の方が5000円ほどオーバーしています。
1件目の物件は予算内に収まっていますが、5分ほど遠いし、築年数も5年古いです。
〇〇さんのご希望に叶うには、最後の物件くらいの家賃に、どうしてもなりますね。
家賃が5000円違うと、物件もこれだけ差がつきます。これが5000円分の価値ですね。
5000円のオーバーは大丈夫ですか?
お客:確かに、最初の物件ではちょっと遠いし、古いですね・・・・
でも、5000円のオーバーも大きいですよね。
家賃の交渉とかは・・・・・できるのですか?
営業:基本的にこちらのオーナーさんは、ギリギリのところで家賃設定をしていただいているので・・・・・・。
でも、〇〇さんのためなら、たとえ1000円でも交渉は、一所懸命にやらせていただきます。
それでは、・・・・・
このまま延々と続いてしまいますが・・・。
もちろん、これは机の上で書いたシナリオです。
ここで理解していただきたかったのは、
「話しては質問、話してては質問」という会話のパターンです。
営業が会話の主導権を完全に支配しています。
質問しながら、入居時期まで「そんなに余裕があるわけではない」ことや
「相談しないと決められない」といった抵抗の排除をしています。
最終的には、「決めるか決めないか」の質問に向かっていきます。
出来るだけ、「二者択一」の質問の方が、お客様の決断が軽く済みます。
「3階と5階と、どちらかといいますと、どちらの方がいいな、と思いますか?」
「これから洋間のクロスを貼り換えますが、今なら色が選べます。
青か茶色か、どちらかといいますと、どちらの方がいいな、と思いますか?」
営業には、「諦めない気持ち」と「当然と考える気持ち」が必要です。
特に「当然と考える気持ち」は、営業として持っていたい「心構え」です。
敷居の高い不動産屋に入ってきたのだから、
部屋の中を見たいのは「当然」。
気に入った物件に巡り会えたのだから、
申し込むのは「当然」です。
さて、思いがけなく営業の話が続いてしまいました。
来週からは別のテーマに切り替えますね。
でも・・・・
来週から4月の終わりまでは、毎週、研修をしなければならないので、
更新ができない日が多いかもしれません。
「アプローチ」の段階で「情報収集」がしっかりできていれば、
「予想もしなかった反論」が出てくることはないはずですね。
駅からの距離とか、
希望する設備とか、
周辺に欲しい施設とか、
お客様の要望を、「100%叶えきれていない」部分があることは最初から分かっています。
お客様は、「分かっていて」案内に応じたのです。
ただ、「完全に納得」できていないので、最終局面で「抵抗の道具」として出てくるのです。
「それを承知で」見に行ったのですから、
それらが「絶対に決められない理由」ではありません。
あなたはそれを予想できていますから「あわてる」必要はありません。
反論にも準備しておけるので、余裕をもって対応できるはずです。
お客様は、いろいろな「決めない理由=質問」を投げかけてきます。
それに対処するテクニックも色々と語られています。
「イエス・バット法」
お客様の反論を「イエス」で受けておいて「しかし」で切り返す話法です。
クロージングのときだけでなく、対人関係をスムーズにするときにも活用できるテクニックです。
この話法を使うときは、「イエス」の部分を中途半端にしないことです。
考えられる、あらゆる「イエス」で同意してから「しかし」で切り返さないと、
お客様は、自分の主張が無視されたと思うので納得してくれません。
「予算から6000円オーバーしているので。やっぱり毎月の6000円は大きいです」
と抵抗されたとします。
「確かに!6000円の差は大きいですね!一日にすれば200円の違いです。
ご主人、200円違えば、お昼の定食でも随分と贅沢できます。
奥さんも、200円違えば、晩御飯の、ちょっとした「おかず」が一品増えますよね。
この前ニュースで、老人の基本年金を6000円も引き上げる案を発表していました。
収入のない老人にとって、1日200円の支給が増えるのは大きいですよね。」
ここまでが「イエス」です。お客様の言い分を「これでもか」と認めます。
そして、ここから「バット」の部分。
「でも、その200円を負担するかしないかで、どれだけお部屋に差が付くか考えてみましょう。
予算内に収まる物件を1番目に見ていただきましたが、
和室の一間が4畳半でした。
奥さん、4畳半は使いにくないですか?
もうひとつの物件は、駅からの距離が5分ほど遠かったですね。
ご主人の毎日の往復と、奥様の駅前スーパーからの帰り道、重い荷物を持って歩く時間を考えたら、
それでも200円は高いと感じますか?」
結論を営業が言ってはいけません。
質問で、お客様に考えさせて、そして答えに「誘導」します。
「埋め合わせ法」
物件には必ずマイナス面があるので、そこをお客様は突いてきます。
そのマイナス面を切り返しても意味がありません。
マイナスであることを認めて、それを「埋めて余りある」プラスで切り返します。
「駅から15分も歩くというところがどうも・・・・」
と抵抗されたとします。
「ご主人、確かに「ちょっと」距離がありますね。
駅から1200mですから、普通の方が歩いて15分ほどかかります。」
マイナス面を「あっさり」認めます。
「ただし、それを埋めても余りある「いい点」がたくさんあります。
まずは環境です。ご覧になりました通り、空気もいいし静かです。
車も少ないので安全です。
駅から近かったら、この環境は手に入りません。
毎日歩くご主人の体にも良いですよね。ウォーキングが一番健康的だといいますから。
そして、なんといっても広い間取り。この面積でご希望の8分以内で歩けたら、家賃は1万円以上高くなります」
「質問法」
反論はお客様からの「質問」ですから、質問には質問で切り返します。
これは、一瞬、切り返しに困ったときにも使えます。
「もっと探せば、他にもあるんじゃないかと思って・・・・」
と抵抗されたとします。
「ご主人は、本日紹させていただいた以外にも、もっといい物件があるのではないか、と考えていらっしゃるのですか?」
次は相手が答える番です。この間に「切り替えしトーク」を整理する時間が作れます。
「・・・・・・ええ。・・・・・・・ないですか?」
「はい、ないはずです。なぜなら・・・・」
もう一つ「質問法」の効用は、お客様が質問に答えようとすると、
自分が発した「反論」が「取るに足らない」ことだと気付くこともあるのです。
「笑って受け流す」
お客様は、軽い気持ちで、あるいは本気ではなく反論してくる場合もあります。
「やっぱり、この家賃は僕の「稼ぎ」では高すぎますよ」
と抵抗されたとします。
「ははは。ご冗談を・・・・・・・・・」
これで、おしまい。
これらのテクニックは「切り替えし」には役に立ちます。
いろいろな本やセミナーでも勉強できますので学んでください。
お客様から、
「家賃が高い」
「希望の設備がない」
「希望の所要時間より遠い」
「時期が早すぎる」
「他にもあるのではないか」
「人に相談したい」
いろいろなことを、どう言われようとも、
物件がお客様に与える「利点」を再確認いただくのが、すべての基本です。
「これがあるから気に入っている」という事実を、
お客様に正しく認識していただくことが一番大切です。
テクニックは、それを「どう伝えるか」の方法論です。
そして、もうひとつの基本。
物件は「ただひとつしかない」ということです。
「それでは家に戻って、ゆっくり考えてみます」
と抵抗されて、
「分かりました。よくお考えください。よいご返事を待っております」
と帰してしまう。
賃貸物件が工場生産されていて、発注すれば何日後かに配達されてくるなら
この会話は「まだ」理解できます。
でも物件は「ただひとつしかない」ですね。
他の人が決めたら、その物件とは巡り会えませんから、「ゆっくり考える」余裕はありませんよね。
この瞬間も、他の会社から申し込みが入るかもしれないのですから。
きっと、「軽い案内」をしていると、このような結論を「軽く」認めてしまうのだと思います。
「そんなに、すぐには決まらないだろう」と
素人のお客様が考えるのは、これは「仕方ない」でしょう。
でも、プロの営業が、そう思ったら失格ではないでしょうか。
お客様が決めた時に、物件がなくなっていて悔しがった経験は、いやというほどあるはずですから。
気に入っていただいたお客様のためにも、ここで決断まで誘導して差し上げないと
あとでガッカリさせることになります。
だから、「ゆっくり考えます」なんて、認めてはダメなのです。
プレゼンテーションが終わり、
ここから「申し込み」へのラストスパーが始まったら、
ここからは、
「話しては質問」 「話しては質問」で会話を主導します。
あなたの会話を、すべて質問で終わらせるようにします。
するとお客様は、その質問に答えるでしょう。
あなたは、お客様の答えに対して言及して、また次の質問で会話を締めくくります。
お客様の、
「今日は帰って、ゆっくり考えます」などの断りを言う間を与えません。
このようにして、申し込みへと誘導していくという、クロージング話法です。
シナリオで例を示しましょう。
それは、クロージングの最終回の明日で・・・・・
ご案内して、お客様は物件が気に入ってるのに、「申し込もう」とはしないとき、
いよいよ、あなたから、「申し込んでいただくための行動」を取る必要があります。
クロージングです。
ところで、
クロージングに「苦手意識」をもつ営業スタッフが多いようですね。
クロージングを、
「無理強い」とか「しつこい」とか「出しゃばり」と思っているみたいです。
クロージングとは、「無理強い」をすることではありませんね。
お客様を、申し込みから契約の決断へと誘導する行為です。
前提となるのは、お客様の「気に入っている」という気持ちです。
「気に入っていない」物件を勧めたら、確かに「無理強い」になってしまいます。
何日か前に書いた「アプローチ」と「プレゼンテーション」は、
なるべく「クロージングをしなくても」決まるように積み上げた土台でした。
「プレゼンテーション」の最終局面で、
「テストクロージング」と呼ばれる質問をするように書いたと思います。
お客様が感じる「利点」にスポットを当てて、
それらをお客様がどう感じたか、お客様自身の口から「Yes」を語ってもらいます。
この段階で、
「3階の角部屋と、5階の真ん中のお部屋と、もし住まわれるとしたら、どちらがいいと思いますか?」
などと聞いてもいいのです。
「やはり、角部屋です」と言っていただければ、
「有難うございます。それではお部屋をすぐに止めておきましょう」と言って電話をかけ始める。
お客様が止めなければ「申し込み決定」です。
クロージングは必要ありません。
でも、現地で「決めきれない」お客様もいらっしゃいます。
この時点でお客様は、「あとでゆっくり考えよう」と思っているでしょう。
「きょうは、このへんで失礼します」と言うお客様もいるでしょう。
でも、ここで帰したらダメです。
まだ、「クロージング」をしていないのに、帰すワケにはいきません。
お客様が決めない理由を「反論」といいますね。
僕は、反論とは思わずに「質問」と捉えるように指導しています。
これは、
20年くらい前、ブライアン・トレーシーという方のセミナービデオで教えてもらいました。
「このお部屋に決めませんか」と言ったときに、
「駅から遠いから」とか
「予算がオーバーだから」とか
「誰かに相談したいから」というのは
「だから決めない」と言っているわけではありません。
「もっと近くて同じ家賃の物件が見つかるのではないか」とか
「予算内に収まるようにならないか」とか
「誰かに相談しないで決めると後悔しないか」と質問しているのです。
あなたを頼って問いかけたのですから、その質問に答えてあげてくたせさい。
「アプローチ」がしっかり出来ていれば、
「信頼感」や「権威」を感じてくれているので、
あなたの答えに大きく影響を受けるはずです。
そして、「情報収集」で得られたエピソードが、クロージングトークに役立つことがあります。
「月に一度か二度は、帰りが遅くなってタクシーを使うと仰っていましたが・・・・」
「このお部屋なら、その分は浮きますね」
「やはり、奥様と娘さんの安全性が気になると、とのことでしたから・・・・」
「この物件のセキュリティは、予算に替えられないのではないでしょうか」
といった風に・・・・
。
3月3日に「お客様を好きになること」というテーマを書きましたが、
付け足すことがありました。
アプローチのときの「人間関係つくり」の話です。
会ったお客様と数十分で「仲良く」なるにはどうしたらいいか・・・・
お客様から好感をもっていただくには・・・・
あなたは、四六時中「誰か」とコミュニケーションしていますね。
家では家族と、会社では上司や同僚やお客様と、プライベートでは友人や恋人と・・・
このコミュニケーションの中で、人が一番心地よい会話はなにか、
ご存知ですか?
趣味の話?
興味のある話?
自分が考えていたのと同じ話題?
いえいえ、それらは2番目以降ですよね。
一番嬉しいのは、
「自慢話を聞いてもらっているとき」 です。
そうではありませんか?
でも、多くの人は自分から自慢話をすることを自制しています。
だから、自慢話ができるキッカケを作ってあげれば、喜んで話し出します。
覚えがありませんか?
そのときに、お客様が自慢したいだろうな、というものに気がついたとき、
(たくさん、気が付かないとダメですよ)
それを「褒めて」はいけません。
よく、お客様を褒めろ、と言いますが、あれは間違いです。
「いいものをお持ちですね!」と褒められたら
「ええ」と返事をして終わってしまいます。
悪い気はしませんが、それで終わったら不完全燃焼です。
では、どうするか?
自慢話ができるように「質問」をするのです。
「それは何というものですか?」
「なぜ、それを選ばれたのですか?」
「どんな感じですか?」
僕は2月初めに新車を入れました。
アウディのA7スポーツバックという車種ですが、
価格が879万円します。
諸費用入れると1000万円くらいになります。
自分の人生で、そんな高い車を買うなんて予想していなかったけど、
でも、無理して買いました。
このこと、自慢したいですよね。
でも、残念ながら、仕事で車は使わないし、
毎日、いろいろな人と会うような仕事でもないので、
誰も僕に車のことを質問するタイミングがありません。
でも、
「アウディA7スポーツバックを乗ってる人は少ないでしょう?」
「運転した感じはどうですか?」
「なぜ、アウディを選んだんですか?」
なんて聞かれたら、話したいストーリーは山ほどあるんです。
「そんな・・・、僕が車を選んだ理由なんて・・・聞いても仕方ないでしょ」
と思うけど、
相手が目をキラキラさせながら僕の答えをまっていたら、
「えーとね・・・・・・」なんて言いながら、嬉々として話し出しますよ。
それが、何かを売りに来た営業マンなら、たいがいのものは買ってしまいますね。
細かな商品説明なんて聞かなくとも。
だから、お客様に「自慢話」をさせてあげましょう。
そのときは「褒めて」はダメですよ。
褒めないで質問するんです。
相手は嬉々として語りだすでしょう。
そこに大きく、「相づち」や「うなずき」や「ため息」を返してください。
人は、自慢話を聞いてくれた相手には、とびきりの好感を持つものです。
昨夜、IREM・JAPAN(アイレムジャパン)のCPM向けのフォローアップセミナーがあり、参加してきました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
何を言ってるか、分かりませんよね。
まず、IREM(全米不動産管理協会)というのがシカゴに本部を構えています。
こちらは、CPM (不動産経営管理士)という資格を認定している団体です。
CPMとは、サーティファイド プロパティ マネージャーの略称ですが、
要するに、アメリカでプロパティマネジメントをする人たちの資格です。
国家資格ではありませんが、大変に権威と信用のある資格です。
アメリカで1万人くらい保有しているのかな?
プロパティマネジメントとは何か? と言われると、
僕がこのブログで推奨している、
「管理を増やしたいなら、オーナーの収益増に貢献できなければならない」
ということを実現するための手法です。
その日本支部が、IREM・JAPANです。
日本のCPM資格保有者は200人前後しかいません。
僕もその一人です(エヘン)。
この資格を取った人向けに、「せっかくの知識を忘れるなよ」ということで
定期的にフォローアップセミナーを開催してくれるのです。
今回のテーマは「建築提案書の読み方」でした。
僕らが読み方を知る、ということではなく、
その知識を地主さん家主さんに説明して、信頼していただき、
間違った建築提案に「引っかからないように」導き、
そしてもちろん、僕たちに建築やプロデュースの仕事をいただく、
というのが目的のセミナーです。
だから、これも、「管理を増やす」ことにつながるお話でした。
たとえば、こんな話がでました。
あるハウスメーカーの建築提案書を例に出しました。
(以下のデータはセミナーで示されたもので、僕の作ったものではありません。
残念ですが・・・・・・)
1LDK(42平米=約13坪)✕8戸のアパートの企画です。
殺し文句の「30年一括借り上げ」も謳ってあります。
一部屋あたり5万5千円の想定賃料で、月44万円、年間528万円の家賃収入です
。
サブリースなので借上賃料はこの85%で計算します。
土地代800万円+建築費6800万円+諸費用400万円で、
総事業費は8000万円かかります。
単純に表面利回は、528万円÷8000万円✕100
で計算できるので、6.6% になります。
低いですね。
どの位のキャッシュフローが出るか計算したところ、
以下のような計算式(キャッシュフローツリーといいます)ができました。
GPI(総潜在収入) 5,256,600円
✕85%
EGI(実効総収入) 4,468,110円(サブリース賃料です)
▲Opex(運営費) 1,590,000円(固定資産税・水光熱費・除雪・消防点検・清掃など)
=NOI(純営業収益) 2,878,110円
▲ADS(元利返済額)3,218,241円
=BTCF(税引前キャッシュ・フロー)▲340,131円
キャッシュ・フローがマイナスになってしまいました。
つまり、毎月オーナーさんの持ち出しです。
30年保有する想定で計算してみると・・・
購入時キャップレート 3.83%
FCR(総収益率) 3.56%
K%(ローン定数) 4.23%
CCR(自己資本配当率) ▲7.09%
DCR(借入償還余裕率)0.89(全期間平均0.63)
BER(損益分岐入居率)91.47%(全期間平均112.13%)
IRR(内部収益率)税引前▲13.30% 税引後▲16.86%
PB(自己資本回収期間)税引前 回収不能 税引後 回収不能
となりました(笑)
投資指標の読み方が分からないとチンプンカンプンですよね。
でも、CPMなら理解できます。
そうでないと試験に受からないですから。
こんな知識が何の役に立つんだ!
と思った方はいるかもしれない。
役に立ちますよ。
この提案書を持って相談にきた地主さんに、上記の数字を、もっと丁寧に説明します。
いくら丁寧に説明されても地主さんは理解できないかもしれませんが、
・この提案書はヤバイ(テレビで宣伝している大手のハウスメーカーなのに)
・そして、こんな分析ができる人はスゴイ
・単に、建てて貸すだけでなく、こんな知識が必要なら、今任せている不動産屋では頼りない
ということに気が付いてくれます。
地主さん・家主さんからの信頼度の次元が違うのですね。
このブログで、こんな難しいことを書くつもりはありませんでしたし、
今後もありませんが、
久し振りに勉強の場に出てみたら
「やっぱりCPMを取っておいてよかった」と思ったので書いてしまいました。
ちなみに、今年もCPMの資格取得を目指したセミナーが始まります。
興味がありましたら、こちらをご覧ください。
http://irem-japan.org/user/schedule2012.html
また明日・・・・
「いつも、まんべんなく、成績の、悪い営業マンとは」
の続きです。
再来店が少ない
20組の新規客に対して「再来店」が5~10件というレベルは「少なすぎ」です。
(ほとんど即決させてる方は別です)
追客をサボってるか、
あるいは、追客が下手なのでしょうか。
追客の手段は電話だけでなく、メールや郵便もあります。
お客様によって「一番便利な」通信手段は異なるはずです。
何が最適で、どの方法が一番連絡がつきやすいか、お客様に聞けば教えてくれます。
それを聞き出せていないと
「連絡しても繋がらないのです」 という 言い訳 を生みだすことになります。
それと、
初回接客のときの、「警戒感・不信感を取り除く」ことと、「お客様の情報収集をしっかり行う」ことが出来てないと、追客したときのお客様の反応が悪るくなります。
中には「留守電」を入れても返事をくれなかったりするでしょう。
彼等はそれも「お客様のせい」にします。
審査落ちが多い
原因は、
お客様の「与信レベル」と、紹介している物件が合っていない事が挙げられます。
「勤務年数が…」「職業が…」というような事情があるときは、審査基準を考えて物件を選ばなければ、「審査落ち」の可能性が高まります。
ここでも、「お客様と必要な会話ができていない」ことが影響するのですね。
お客様が「言いにくい」ことを聞き出せていない、のです。
コミュニケーション能力不足・・・・・・・・・・ですね。
「決めましょう」と言わない
ご案内の最終局面で、「このお部屋に決めましょう」と言っていません。
お客様の方から自発的に申し込むのを待っています。
「私はこのお部屋がお勧めです。この部屋に申し込んでください」と言うのは、営業としての「礼儀」だと思いますね。
それを言わなかったら、「営業」が始まらないし・・・・。
不勉強
何を勉強すべきか、分からないのかもしれません。
「自分の仕事に必要な知識」を、他人から示されないと気がつかない人、多いですね。
「地域の道や各施設」「現在の空室」「賃料相場」「構造や設備」「人の心理」「コミュニケーション術」「物元業者のキーマン」
挙げたらキリがありませんが、「勉強すべきこと」は山ほどあります。
まして現在は、「とりあえず」の知識ならネットで簡単に引き出すことが出来ます。
でも彼等は、自分から能動的に「知識を得よう」とはしません。
言い訳がうまい
これ、共通してますね。
彼等は「言い訳」がとても上手いです。
この高等技術を「仕事に活かせばいいのに・・」と思います。
言い訳は、実は「自分に向かって」しているのですが・・・・。
