■結果だけ話すだけでは不十分
「うちはトヨタ自動車と取引しています」
「シェアが50%あります」
「売上100億円です」
「ROE15%を達成します」
と言われて皆さんどうおもうでしょうか?
すごいとおもうでしょうか?人を説得するには、心のこもった熱意と、ロジカルな説明がの二つが必要です。何も説明しなくても、自分の中で完璧なロジックができあがっており、熱意だけ示して、上記のようなことを説明すれば、他の方は「それはすごい企業ですね」と思うかも知れません。
しかし、少なくとも私は満足しません。なぜその結果が生まれたのか、因果関係で納得するまでは将来にわたってすごい企業かどうかは判断を行えないと考えます。たまたま運がよかっただけで、すぐに来年は売上ががた落ちになるかも知れません。
特に金融機関の人間は常にそう考えます。納得しなければ金融機関からお金を調達することは困難です。また上場企業であれば投資家から投資を受けることが困難になり、株価上昇は見込めません。ではどうすればよいのでしょうか?
★ビジネスモデルの「見える化」をすればよいのです。
ただし、ただ「目える化」すればよいというものではありません。外部環境、競合状況、経営資源、経営管理手法の全てにわたってロジカルな因果関係が成立されていなければなりません。
■他人のお金を当てにするならば因果関係を説明できるようにしよう
結果を達成するために、どのような人材を採用して、どう管理して、どのように営業したのか?どんな研究開発をしたのか?どのようにターゲットの顧客を獲得したのか?顧客満足度調査はして、その成果を常にサービス向上に努めているいるのか?それらの情報を管理するITシステムはどのようなものを導入しているのか?アフターサービスはどうであったのか?
これらの質問の数十倍の質問を私は、最初にあった顧客には行います。これまで最も満足のいく答えがあったのは既に説明したコーセル(証券コード6905)という企業です(詳細は屈指の高収益企業コーセル(証券コード6905)の秘密 を参照下さい)。この企業は、国内屈指の高収益の電子部品の企業ですが、なぜ高い収益が達成できるのか、因果関係について見事な説明を社長がしてくれました。たいていは50%も満足に答えることができればよいほうでしょう。
もちろん、将来は不透明であり、因果関係などいくら考えてもムダだ、という考えもあろうかと思います。その場合は、残念ながら金融機関から資金を調達することが困難になります。逆に、因果関係が十分に説明できれば、金融機関から資金を調達することが容易になります。それにより、企業の成長を促進し、より高い企業価値を達成することが可能になります。
■表層にとらわれず、受け売りではない本物の因果関係を考える努力をしよう
未公開の企業で、自己資金や親戚や友達からの資金で事業が回っているのであれば、何も因果関係を見える化しなくても問題がありません。むしろしないほうが、ノウハウを盗まれないというメリットがあります。
また、優れた経営者は無意識のうちにその因果関係を頭の中で処理して成果をだしているので、その経営者がいる限りは、特に見える化する必要はありません。しかし、組織が大きくなり、金融機関から資金を調達したりする場合には、面倒でも見える化しなければ、会社は動かせません。
■因果関係の「見える化」が出来ない経営者は外部コンサルタントを雇うべき
もし、自分で見える化できなければ、それを見える化することを専門的におこなってきた外部コンサルタントを雇うべきでしょう。外部コンサルタントはロジカルにビジネスモデルを分析する訓練を数々の実践を通じて得たノウハウをもとにアドバイスします。信頼できるコンサルタントによりアドバイスを受けると自分で考えるよりもはるかに効率的に見える化ができます。
これは宣伝になりますが、数々の上場企業・上場見込みのビジネスモデルをこれまで「見える化」してきた私にとって、少しでも多くの企業のビジネスモデルの「見える化」を手伝い、企業価値創造活動をサポートしていきたいと思っています。
外部の人たちがどうしても自分の考えているビジネスモデルをわかってくれない。従業員が思い通りに動いてくれない。だから成長できない。そう思っている経営者は是非ご連絡ください。そもそもビジネスモデル自体に何か問題があるのか、それともすばらしいモデルだが、うまく見える化できていないのか、診断した上で適切なアドバイスを行って行きたいと思います。
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