■明確になった黒字化へのスタンス
動画ポータル運営で画期的な事業で注目を浴びている企業の話を聞く機会があった。
先行投資でその黒字化がなかなか見えないものの、黒字化に向けた明確なスタンスが確認ができたことは非常に重要である。
■動画ポータルサイトの魅力と経営の決意
ポイントは以下の通り：
①今期は、生放送などの新しいビジネスへの先行投資で単月黒字化が達成できなかった
②しかし、生放送は、滞在期間も長く、あらたな視聴者層を拡大するうえで非常に有用であることが検証済み
③新聞、テレビ広告が軒並み減少する中で、動画ポータルは不況化でも広告収入は横ばいを維持しており相対的な広告媒体としての価値が拡大
④来期の下期には確実に黒字化を達成することを非常に重視（決意が感じられた）
⑤海外進出を再来期に狙っているが、事業提携による拡大を想定しており、そのためには来期後半の黒字化が必須の条件（黒字化すれば、より提携が円滑化する）
■成長と収益のバランス経営のフェーズへ
成長と収益のバランスが重要だが、今回で動画ポータル事業で以下が確認された。
今期：国内成長重視、収益は赤字
来期：国内成長重視だが、収益も下期黒字化を必須目標とする
再来期：国内成長＋収益のバランス、海外成長展開
■将来の日本のリーディングカンパニーへの脱皮への道筋
すでに過去のブログ「IT技術は恐ろしい」 ）で述べたように、日本の産業で世界のリーディング産業となる可能性を秘めているのはコンテンツ事業だと考えている。また、コンテンツづくりで、大きな雇用を日本に生む可能性を秘めている。
今の技術ではコストがかさんでいるが、心配することはない。技術は、ほっておいてもどんどん進化する。
なとえば、小職のブログ「IT技術は恐ろしい」 で述べた技術だが、その技術を用いれば、無線ルーターで動画配信も非常に滑らかにしかも低コストで実現できるものである。
そのような技術が出てくれば、この企業のコンテンツで築いた事業基盤がどんどん収益を生むことになろう。
先行投資と言って、結局黒字化できない企業をたくさん見てきたが、この会社はそうはならないのではないだろうとの感触を持った。
経営戦略、経営分析 |
