世の中ますます不確実になっている。予測することがますます困難になっている。経営者は何を考えなければならないのだろうか?


不確実性に対応するための基本は二つである。


第一がリードタイムの圧縮である。


リードタイムが短くなればなるほど、何か問題が起こる前に、商品を納めてしまうので、商品陳腐化リスクやキャンセルリスクがすくなくなる。


よって、不確実な時代でもより柔軟に対応ができる。商品ライフサイクルがますます短くなっている中では極めて重要な視点である。


第二が適切なバッファーマネジメントである。


世の中が見通せないなかで、顧客も、必要に応じてきめ細かく発注する。すると、突然大規模な発注が予期せずに行われることがある。対応できなければ、他社に売上を奪われ、二度と戻ってこないかもしれない。


そのようなリスクに備えて、ある程度適切な余裕をサプライチェーンに持たせておくことが重要である。ただし、あまり持たせすぎると、リードタイムが長くなってしまうので、バランスが重要である。


第一の点を追求すると、バッファーが少ない量で対応できるようになる。従って、トータルにあまり資金をかけなくても、不確実性に対応できる力を構築することができる。


日本の製造業を見ると、リードタイムが明からに米国製造業に比べると長い。日本の製造業は世界で見ても、リーマンショック以降、最も収益の悪化が激しかったが、輸出依存の経済という構造に加え、そもそも不確実性に対する対応力が弱かったことも、大きな要因であったのではないかと推察される。


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