ともに成長し、成功を創る 創成窪田株式会社設計事務所 経営コンサルティングブログ

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建築設計事務所の経営を専門に支援する経営コンサルタント窪田順司が成功に導きます!素敵な建築は、人を輝かせ、素晴らしい世の中にします!

先の「プレゼンの順番でコンペに勝てる?!」の回では、プレゼンは最初か最後が良いというお話をしました。特に、最初よりも最後の方がお得だという点について触れました。しかし、最初からお伝えしていた通り、順番を選ぶのは非常に難しいのが現実です。

よって、ここからは、与えられた順番の中でどのように振る舞うかが重要になります。

ヒアリング(発表20分、質疑10分)が1日間でも2日間でも、初日の朝9時からであればトップバッターでしょうし、最終日の17時スタートであればラストバッターである可能性が高いのです。また、東京の設計事務所が地方でのヒアリングで朝9時からの順番にされている場合、それは当選しにくいし、させたくないという暗示であることも考えられます。

自社の順番を予測し、その順番に応じてどこに注力すべきか話す内容を変える必要があります。

例えば、審査側の立場からすると、土地の歴史や配置計画などについては3組くらいまでは同じような話でも聞くことができますが、5組以上になると「さっきも聞いたよ!早く中身の話に移ってよ!」と飽きられてしまいます。

そこで、「既に周辺環境などについては前の発表者から聞かれていると思いますので割愛させていただきますが、我々が特に配置のポイントとしているのは、一見同じように見える配置ですが、北東のこちらの部分に○○のために全体を1.2メートルだけズラしています。こうすることで、ほんの少しの違いですが、実際に使用される段階で大きな差を生むことになります。」というように、他者との違いを差別化のポイントとして説明することが重要です。

さらに提案内容ももちろん重要ですが、それぞれのプランにはそれぞれの良いところもそうでないところもあり、提案内容に特別な優位性が感じられないケースがあります。このような場合、よくあるのが、A社の発表者は非常に気難しそうで、建築の専門用語を多用して分かりにくかった。一方で、D社の発表者の女性のDさんはNテレビのアナウンサーの●●さんの声そっくりで非常に聞きやすかった。プランやデザインはこれからの打ち合わせでいくらでも変更できるということでD社に決めた、というものです。

このように話し方が当落の決め手になることが多々あります。

ではなぜ、A社は気難しそうな担当者が発表しているのでしょうか?よくあるのは、A社ではA部長がプロジェクトの責任者であり、気難しく、しわがれた声ですが、社内的に顔を立てないといけないからという内向きの理由や、これまでA部長がヒアリングの際にいつも発表してきたからという理由です。

お客様にとってのベストを考えて発表者を決めているのか?
社内にとってのベストを考えて発表者を決めているのか?

前者を当たり前だと考えれる方がほとんどだと思いますが、実際はこれまでのしがらみで変更することができない、「わかっているけど変えられない」という状況の事務所の方が多いのです。

そのような場合は、迷わずご相談ください。たとえA部長のような方がいても、A部長自身にも喜んでお客様のことを考えたヒアリング体制に変革していただけるようサポートさせていただきます。

 

 

今年に入ってから、私たちは公共、民間ともに多数のコンペやプロポーザルを支援してきました。その中で特に注目すべきは、民間のコンペにおいて、病院の1件を除き、負け知らずで20件当選していることです。これは、民間案件が持つ特有の利点を活かした結果と言えるでしょう。

 

例えば、外資系企業の日本国内の4カ所の工場を1ヶ所にする集約案件では、海外のCEOを含むEUとAsia、Tokyoの3拠点をWEB経由で中継しながらプレゼンを行い、某大手組織事務所との競合でしたが、30名にも満たない地方事務所でも当選を果たしました。また、保育所やこども園の案件でも、全国展開する専門事務所との競争に勝つことができています。

 

一方、公共案件においては、使用者や利用者からのヒアリングがほとんどできず、場合によっては建て替えなのに既存施設を見ることすら許されないことが多いのです。このような制約の中で設計を進めるのは非常に困難であり、精度の高い提案を行うことが難しい状況です。

 

これに対して民間案件の場合、現地視察や提案前の質疑応答においても比較的融通を利かせてもらえることが多く、当該コンペに参加する設計事務所とともに顧客へのヒアリングを行うことができます。これにより、施主の意図を要項以上に精度高く設計提案に反映することが可能となります。結果として、提案が施主の期待に応えるものとなり、当選の確率が格段に上がるのです。

 

しかし、多くの設計事務所が公共でも民間でもそれほど勝率に違いがないと感じているのではないでしょうか。悔しい思いをされている方も多いかと思います。

 

そこで、民間案件では勝率の目標値を8割以上に設定することをお勧めします。

「そんなことが本当にできるのか?」と思われるかもしれませんが、私は断言します、できます。

なぜなら、民間案件の場合、公募型のコンペやプロポーザルはほとんどなく、お客様の方から声がかかることがほとんどだからです。

 

声が掛かっているということは、つまりこの段階で、お客様は既に何かしらの期待を持って、あなたの事務所を選んでいる(選ばれている)のです。そのお客様が期待している「何か」を提案書やプレゼンテーションでしっかりと説明し、具現化することができれば、当選は現実のものとなるのです。

 

期待されているポイントを的確に捉え、それを的確に伝えることができれば、勝率8割は決して夢ではありません。ぜひ、皆さんもこの考え方を取り入れて、民間のコンペでの勝率を上げてください。私たちの実績がその証明です。ともに高い目標を掲げ、勝利をつかみ取りましょう。

 

やり方がわからない方は、有料になりますが、ご相談ください。
ご当選に導いて差し上げます。

 

もちろん公共案件も大歓迎です。楽しく提案し、当選しましょう!

ご相談は、コチラまでどうぞ!

設計事務所経営勉強会では、毎回、15時(3時のおやつの時間)には、縁起の良いお菓子をご用意しています。
そこで、昨日のおやつは、「ミルフィユ」をご用意しました。
パイ生地を表すフランスの言葉「フィユタージュ」、この単語には、「本のページをめくる」という意味があります。
ミルフィユは、「ミル=千」「フィユ=葉っぱ」から、千の葉が重なり合う壮大な物語を記した本とも言えます。銀座松屋にあるミルフィユメゾンさんのお菓子のパッケージは、本をモチーフにされています。
そして、今回のゲスト講師である伊東豊雄先生の代表作である“せんだいメディアテーク”の機関紙の名前が、なんと「ミルフィユ」だったのです。
お店のショーケースの上で重ねて撮影させて頂きました。

勉強会ご参加の皆様にも、図面一枚一枚を丁寧に設計して重ねて頂き、お客様に喜びと感動を与えていただくことができますようにとの願いを込めて、ご用意させて頂きました。

伊東豊雄先生には、ご講義はもちろん、懇親会にもご列席賜り、参加者一同は豊かな学びの機会を享受し、大変充実した時間を過ごすことができました。この貴重な経験を提供していただき、心より感謝申し上げます。

また、情報交換会では、各事務所、それぞれの2024年の目標や行動予定などもご発表いただき、今回も盛り上がりました。

 

詳しい「ミルフィユ経営」の内容が知りたい方は、勉強会にご参加下さい。