四川大地震支援チームの高野さん、上田市に戻り報告
「中日友誼 萬古長青」(中国と日本の友好はいつまでも続く)-。中国・四川大地震で日本が派遣した国際緊急援助隊の医療チームの一員、国立病院機構長野病院(上田市)の看護師長、高野博子さん(49)は3日、上田市に戻り、信濃毎日新聞の取材に対し、被災者の50代男性が別れ際、高野さんに感謝を込めて記したノートの1ページを示した。強く手を握り、何度も「謝謝」(ありがとう)と言ってくれたことが強く印象に残った、と話した。
男性は、四川省綿竹市近くで、建物の下敷きにはならなかったものの、現場周辺から移動できず、5月12日の地震発生から4日間飲まず食わずの状態で、腎不全になっていた、という。高野さんは同省成都市の四川大学華西病院で、男性を担当。被災状況を聞き取ったり、腎機能の回復状態を確認したりした。
男性は同30日、ベッドの上で、高野さんが使っていたノートにボールペンで「贈日本朋友 高野博子」と書き、感謝の言葉を連ねたページを破って手渡した。男性は回復しつつあったが、高野さんは「まだ人工透析が必要な状態だった」と気に掛ける。
高野さんは3日、長野病院で記者会見。活動した華西病院の人工透析室は大部屋で、日本などからの支援で増えた透析器71台を備えたベッドが並んだという。「片腕を失った子どもや、片足がなくなってしまった子ども、小学生、中学生、高校生たちも多くいた。話ができる状態の被災者にはできるだけ話し掛けた」と話した。被災者から建物の下にいた時間の長さや現在の体調などを聞き取り、「屈伸運動をした方がいい」などとアドバイスしたという。
高野さんは「小さなことにも感謝され、自分の看護観も変わった。日本チームとしても、大きな国での支援を経験できて成果になったと思う」と語った。
出典:信濃毎日新聞