鉄人(衣笠祥雄)の訃報を聞いて驚いた。
あだ名が鉄人というだけで、不死身ではないことはわかっているが、鉄人と「死」がすぐには結び付かなかった。それも大腸がんだったとは。

別に野球ファンではなく、広島東洋カープのファンでもないので、彼の現役時代を何となく知っている程度だった。
彼が現役を引退してから、ずいぶんたって、「江夏の21球」(山際淳二著)を読んで、彼のことが好きになった。江夏を好きになったのではなく、衣笠を好きになる辺りが、私が変わっていることを現している。

新聞のスポーツ面に彼が野球に関するコメントを寄せているときは読んでいた。普段はあまりスポーツ面には目を通さないのだが、彼のコメントはよく読んでいた方だと思う。いつも野球界のことを考えた、優しいコメントだったように記憶している。
そのコメントは彼が自分自身で入力していたのを、彼が亡くなった翌日の新聞で知った。両の人さし指だけを使って、一文字、一文字入力していたそうだ。それを知って、彼のコメントをもう一度読みたくなった。

彼の訃報が載った日の新聞のスポーツ面を開くと、彼が4月2日に書いた記事があった。
彼はがんが発覚してからも、回りに気を使いながら、できる限り最後まで仕事をしたそうだ。それを聞いて、ますます彼のことが好きになった。




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