運動した後のお風呂ってやっぱ気持ち良い♪

 ぶくぶくぶくぶくぶくぶく。

 手足をお風呂から出して、身体だけを湯船に沈める。深い意味はない。ただお風呂の底から水面を見るのが好きなだけだ。我が家の湯船はとても狭いので手足を出さなければ身体を沈められない。

 お風呂に身体を沈めたままオンセットしてみる。もちろん金髪モードで。お風呂で女神モードになったら鎧が錆びそうで怖い。

 無駄にゴージャスな金髪がお風呂いっぱいに広がる。金色の海藻が群生する海の中にいるみたいだ。地球に来たばかりのVマイクロム達も、こんな感じで海の底から空を眺めていたのだろうか。


「ー規格外ー」
「ー資質ー」
「ー未熟ー」

 霧島先輩の言葉が断片的にフラッシュバックする。


『未熟だっていいもん!私は軍人じゃないもん!』

 ぶくぶくぶくぶくぶく。


 金色の小さな海が気泡で揺れた。





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 これがヴァンパイア同士の戦い…。

 神河さんとの模擬戦の後、観るのも勉強のうち、ということで、二階堂姉妹と井伊さんの模擬戦を観戦することになった。
 最初は「二階堂ツインズ」やら「グラマラス知子」やら、勝手にリングネームをつけて女子プロレスを観戦する位の気持ちだったけど、いざ始まってみるとあまりの迫力に声を失った。
 ちなみに神河さんのリングネームは、そのまんま「ベルセルク神河」です。


 グラマラス知子の真の姿は凄かった!

 一族のイメージが「ルサールカ」という水の下位精霊らしく、濡れて艶っぽく、そして更に巨乳に、いや、爆乳になりました…。もはやエロ要素しかない!
 そんな失礼なことを考えてたら、水滴で頭を撃ち抜かれました。

 あれ?顔に出てました?


 二階堂ツインズの真の姿は…劇的に変わりませんでした!
 というか、ほぼ変わらず。変わっている点を強いて挙げるなら、髪が少し伸びたことと、アシメの前髪の下がってる方の瞳が黒目だけになって、薄っすらと赤く光っていることくらい。
 一族のイメージは「赤のヤマネコ」というやつで、もし1人で世襲していた場合は全く違う姿になってたっぽいです。
 あ、ちなみにツインズは2人でVマイクロムを世襲した特異な例で、ペアで戦います。半分ずつ受け継いだ分、身体能力向上などの効果も半分になっているとか。

 

 霧島先輩曰く、二階堂姉妹の戦闘スタイルは私の理想形に近い、らしい。