技能伝承急がば回れ・モノづくりアンケート(42005725日掲載
【立ちはだかる07年問題】

 日本のモノづくりは世界をリードする立場にある。しかし、世界経済の変動の中で、将来もその立場が維持できる保証はない。立ちはだかる目前のハードルとして、団塊の世代が大量に定年となる07年問題がある。


技能者不足対策

 アンケートでは団塊の世代の定年で予想される技能者不足への対策について尋ねた。その答えで最も多かったのは定年の延長だった。実際、日本経済をけん引する自動車業界をはじめ、さまざまな業界で定年延長の検討が具体化している。
 とはいえ定年の延長は、問題の先送りである。ただ定年を延ばすだけでは、3年延長なら3年後、5年延長なら5年後に技能者不足の問題が再燃することになる。つまり、その間に技能の維持・発展のために対策を打たなければならないということだ。