ちょっとでも宝石に興味がある方なら聞いたことのある名前
 ネオンカラーの鮮やかな宝石【パライバトルマリン】

 発見されたのはまだ最近の1982年
 ガリンペイロ(鉱夫)のバルボサさんが、地元のガリンペイロの
 ホセさんの集めたトルマリンの原石の中に
 1個だけ特別な輝きを持つ原石を見つけ、その魔力に魅せられ
 15人のガリンペイロと共に周辺を掘り続けて
 ようやく1987年に鉱脈を見つけたのだそうです。

 翌年から本格的に採掘がはじまり
 1989年2月のツーソンGems&Minerale Showに出展され
 伝説ともいえるような価格高騰を1週間で果たしました。
 (1カラット80ドルから最終日には2000ドルまで跳ね上がったそうです)
 
 1991年ごろまで活発に採掘されていましたが
 土地所有者とのトラブル等で一時期閉山
 このお休み期間にも価格と人気はどんどん上がって
 カラーストーンとしてはまさに王者に君臨したのでした。

 さて、ここまではパライバの名前の由来でもある「ブラジル」での話

 2006年5月に国内の鑑別機関での見解が変わった結果
 産地に関わらず銅着色のエルバイトトルマリンを
 成分分析書を添付してすべて【パライバトルマリン】と呼称することに。


 http://www.cgl.co.jp/cgl/news/0605/12.html

 アフリカ産の原石がブラジル産に混入している噂は
 これ以前にもあり、2005年にはある鑑別機関の所長が
 直接ブラジルに入り、美しいアフリカ産の原石を確認していました。
 
 ブラジル産⇒銅含有が多く鮮やかなエレクトリックブルー
 アフリカ産⇒銅含有が少なく淡いブルー 
 …と一般的に認識されていたのですが、この概念を覆すくらい
 アフリカモザンビークからの原石は、青~青緑色が鮮やかなネオン発色があり
 ブラジル産以上に透明度に優れたものだったそうです。

 2005年時点ですでに、産地に関係なく美しい【パライバトルマリン】は
 ブラジルを経由して国内にもたくさん入っていた…と想像できます。
 2006年5月の鑑別基準の改定により、一時はアフリカ産も5~10倍くらいに
 価格が跳ね上がったこともありましたが、あれから7年
 経済環境もあり、ようやく落ち着いてご紹介が出来る時期になりました。

 モザンビークパライバ.jpg

 QVC 4/17 7:00~ 12:00~ プレシャスジェムズにてOA
http://qvc.jp/bangumi/detail.do?src=1304170700&serverId=5 

 実は15年以上前、初めてこの石を見た時は色が鮮やか過ぎて
 本物のトルマリンとは思えず「騙されるもんかっ」と言う感じでした。
 その年のうちに国内でも段々話題になって
 あっと言う間にちょっとしたダイヤモンドと同じような価格になって
 今ではダイヤモンド以上ですものね。
 
 思い出の一話が…
 当時、ラジオ通販でパライバトルマリンのペンダントを企画販売
 まだ知名度が低く、お互いに初めてのチャレンジ
 日本は長野五輪で盛り上がる1989年2月
 ジャンプであの原田選手の劇的な大逆転で盛り上がっているさなか…

 プロデューサー(P)「初めての宝石でインパクト欲しいからギャグ入れようか?」
 僕(A)「えッ?ギャグってパライバで…ですか?」
 (P)「そうだよ、だって覚えられない名前でしょ。パラなんとか何て」
 (A)「あ、はい… パライバ…パライバ…」
 (P)「早く考えないと、始まっちゃうよ!」
 (A)「えっ?!えっ?! パライバ…パライバ… はらいば… はらぃ~ば」
 (A)「日本おめでとう!原田選手万歳!! はらぃ~ばトルマリン なんちゃって(汗)」
 (P)「オッケー、それいただくわ」
 (A)「えっ???」

 おあとがよろしいようで…