先日、今後の治療についての相談をしに病院へ。


普段まったくファブリー病の存在を忘れている私も、

長い時間電車に揺られて病院が近づいてくると、

ふと病気のことだったり人生のことについて考えたりする。


病院の玄関口に入って行く人、出てくる人。

どんな病を抱えているんだろうか、どんな日々をおくっているんだろうか。

そんなことを思いながら、私も玄関をくぐった。


前回出されていた宿題は、「酵素補充をどこの病院で受けるか」ということ。

さすがに今の病院は往復4時間以上かかるので、

小さい子供を2人も預ける身としては遠すぎる距離だ。

検査は今通っている病院で受けることにして、

酵素補充はもう少し近くの病院でと結論づけて行った。


紹介状を書いてもらって、酵素補充の段取りが

スタートするのかと思いきや・・・

結論から言うと、宿題が増えた。


まずひとつ目は、

「酵素には2種類あるけれど、どちらにしますか。」ということ。


現在酵素にはファブラザイム(アメリカ製)とリプラガル(日本製)がある。

酵素の働き自体は同じだけれど、

ファブラザイム→チャイニーズハムスターの細胞から作っている

          酵素の量は少し多い 1mg/kg

リプラガル  →ヒトの細胞から作っている

          酵素の量は 0.2mg/kg

という違いがある。


数年前、ファブラザイムを作っている工場からの供給がストップし、

ファブラザイムが輸入されなかった時期があった為、

日本国内ではリプラガルを使っている患者さんの方が多いらしい。

(現在はファブラザイムもちゃんと輸入されている。)


患者として日常的な負担(?)となるのは、

ファブラザイムは点滴に最初は4時間ほどかかるということだ。

それに対してリプラガルは1時間ほどらしい。

(慣れてくるとファブラザイムも2時間ほどにおさまるらしい。)


どちらにしても副作用は最初の2~3か月の間に出やすいので、

できたら2~3か月は今の病院で点滴してはどうかという提案も、

ついつい往復の所要時間(約4時間強)を含めて考えてしまい、

「私にはリプラガルの方がいいんじゃないかな?」と

単純に思ってしまった。


でも、先生に

「ぶっちゃけどっちがいいと思いますか?」と聞いてみると、

「ファブリー病の症状があまり出ていない10代ぐらいの若い人であれば、

リプラガルでいいと思うんですが、JANEさんの場合は失礼ですが

若いとは言い切れないですよね。

それなりにGL-3(糖脂質)が溜まってるということなんです。

とすれば、単純に考えても補充量の多いファブラザイムの方が

効き目があると思いますが。」

というご意見だった。


たしかにそうかも。

特に病状は出ていないとはいえ、もう30年以上もの間

GL-3はかなり溜まってるはず・・・。


朝早くから家を出て帰宅は夜になることを考えると、

私一人のことならともかく子供を預かってくれる

ダンナや双方の親への負担が気にかかる。

そうは言っても、私が心不全などの病気になってしまう方が

みんなへの多大なる迷惑になるのかな・・・。