初登場曲・圏外曲【24/6/8】-新たな「鬼滅」主題歌に、EPリリースのマカロニえんぴつ!
皆さんこんにちは。 「J-AC TOP40」2024年6月8日付けチャートの初登場曲、圏外曲を振り返ります。初登場曲 今週の初登場曲は5曲でした。 なお、初登場予想が的中した曲は5曲中2曲でした。No.39「夢幻」MY FIRST STORY×HYDE■6/5リリースのCDより、5/13先行リリースの配信シングル■アニメ「鬼滅の刃」柱稽古編主題歌■「告白」以来2年11か月ぶり、2018年以降では6曲目のエントリー(MY FIRST STORY)■調査中(HYDE) MY FIRST STORYとHYDEさんによるコラボシングルで、泣く子も黙るアニメ「鬼滅の刃」柱稽古編主題歌です。今週はCDリリース週だったのですが、セールスの反映を待たず、リリース週で早くもエントリーしてきました。言うまでもなく、これは強い曲の特徴です。 MY FIRST STORYは2021年の「告白」以来ほぼ3年ぶりのエントリー。HYDEさんは現在調査中です(後日、wikiを更新します)。ここ4曲はいずれもトータル5週前後とあまり元気がないマイファスですが、これは大チャンスを迎えましたね。なんたって、あの「鬼滅の刃」の主題歌ときたものです。「炎」「残響散歌」「絆ノ奇跡」など、ヒット曲は多数です。そこに名を連ねる曲が、1週早いタイミングで入ってきたのですから、これはかなり期待したくなるというものです。 MY FIRST STORYの森内さんとHYDEさんはともにハイトーンで、かなり声の相性がいいと思います。まるで赤の炎と青の炎がゆらめくように、非常にクールかつ情熱的な楽曲です。昨年のマンウィズ×miletもかなりよかったですが、男性アーティスト2人が織りなす今作は個人的にもっといいなと感じますね。それにしても、鬼滅は「コラボソング」という方向で新たな主題歌路線を開拓してきましたね。これがすごくハマっていて、さらに勢いを増していくのではないかと見ています。気が早いですが、急上昇してトップ10入りということもあるんでしょうか。楽しみな楽曲が入ってきました。No.37「運命ちゃん」いきものがかり■5/22リリースのCDシングル■アニメ「夜桜さんちの大作戦」OPテーマ■「うれしくて」以来9か月ぶり、今年2曲目、2019年以降で9曲目のエントリー いきものがかりが5月22日にリリースしたシングルで、アニメ「夜桜さんちの大作戦」OPテーマ。昨年9月の「うれしくて」以来9か月ぶりのエントリーです。「うれしくて」はトータル15週のロングエントリーとなり、古豪の健在ぶりを示しました。本作もいい流れを継続できるか、大事な楽曲となりそうです。 吉岡さん、水野さんの2人体制となってからは3曲目のエントリー。これまでの「STAR」「うれしくて」はゆったりと安心して聴けるバラードナンバーでしたが、今作では雰囲気が一変!ジャケットにはお笑い芸人のあばれる君を起用し、楽曲も非常にハイテンションな仕上がりとなっています。MVもギャグテイストで、かなりはっちゃけている印象です。あばれる君、体を張っているなあ。 いい流れを継続したいと書きましたが、指標の面ではかなり厳しいです。入ってきたのは1週遅れで、それで37位ですからかなり低いということになります。CDセールスは3,000枚とそこまで悪くなかったんですが、先週はシングルチャートのレベルが高く、初登場25位とかなり低かったんですね。それで、先週のエントリーを逃し、1週遅れでこの位置になってしまったようです。いきなり圏外の危機もちらつきますが、運命やいかにという感じですね。No.28「MIRROR」Ado■5/30リリースの配信シングル■「Value」以来3か月ぶり、今年3曲目、通算16曲目のエントリー Adoが5月30日にリリースした配信シングル。Adoといえば、2月と3月に「ショコラカタブラ」「Value」を連続リリースし、ひどい共倒れとなっていました(このブログでかなり厳しい苦言を呈しました)。それを受けてというわけではないでしょうが、今回はしっかり3か月空けてのリリースです。他にエントリーしている曲はなく、この曲に期待したいと思います。 本作の提供はなとり。Adoとは同い年だそうで、勢いのある両者による念願のコラボとなりました。ベースのイントロから始まるグルービーな1曲で、跳ねるようなリズムで思わず踊りたくなるようなダンスナンバーになっています。カメレオンのようにいろいろな楽曲を歌いこなすAdoですが、こういう雰囲気のダンスナンバーはありそうでなかったように思います。それこそ、視界の奥にミラーボールがきらめくような、クールで艶やかな楽曲ですね。 そんなAdoですが、7月10日には2ndアルバム「残夢」をリリースすることが決定しています。2022年の「狂言」以来となるリリースで、大ヒット曲の「唱」をはじめ、「クラクラ」「向日葵」などヒット曲多数の豪華な1枚です。この曲がアルバムリリース効果を受けられれば、面白い存在になってくるでしょうね。そのあたりにも注目して見ていきたいと思います。No.20「whodunit」GLAY×JAY(ENHYPEN)■5/29リリースの配信シングル■「Pianista」以来9か月ぶり、今年初、2016年以降で12曲目のエントリー GLAYが5月29日にリリースしたCDシングルで、デビュー30周年記念作品。今作は、グローバルグループENHYPEN(エイハイプン)のメンバーであるJAYさんとのコラボ作品で、MVは全編韓国で撮影されています。JAYさんとのコラボが効いたのでしょう、CDセールスは初週1.8万枚で、初登場5位の好成績でした(直近3作を累計で上回るセールスになりそうな勢いです)。これに加え、週間オンエアも3回と好調だったことにより、20位という好位置から初登場を決めています。 JAYさんとコラボしたことで、TERUさんのパフォーマンスがいつも以上に若々しく感じます。サウンド面もクールでスタイリッシュな印象を受けますね。デビュー30周年記念シングルですから、もっと「王道」的な楽曲でもよかったのでしょうが、それとは対極にある、非常に挑戦的で革新的な楽曲です。こういう風に攻めたことができるからこそ、30年のキャリアがあるんでしょうね。J-ROCKのフロントランナーとして今も走り続けるGLAYの真髄をみたような気がします。 チャート通の皆さんはご存じでしょうが、このチャートは韓国が絡むと非常に強いです。韓国初のアーティストはもちろん、韓国がトピックにあるような曲は成績が上がる傾向にあります(今年で言うと、Omoinotakeの「幾億光年」など。主題歌になっているドラマで韓国人の俳優がヒロインの相手役を務めました)。ということで、この曲も最近の曲より成績が伸びるのではないかと期待しています。ここ2作は、トータル6週、4週と元気のないGLAY。この曲で成績を上向かせ、3作ぶりのトップ10入りとなるかに注目です。No.19「poole」マカロニえんぴつ■5/29リリースのEPより■「紅茶花伝」CMソング■「忘レナ唄」以来2か月ぶり、今年3曲目、通算14曲目のエントリー マカロニえんぴつが5月29日にリリースしたEP「ぼくらの涙なら空に埋めよう」に収録されている1曲で、紅茶花伝のCMソング。EPは4曲入りで、この曲は最後の4曲目に収録されています。EPの1曲目は「忘レナ唄」なのですが、先週37位まで順位を下げており、勢いがないということで見切られたようです(間違ってオンエアされましたが...)。EPの2曲目は「月へ行こう」で、こちらもすでにエントリーしています(最高8位、20位)。今からリエントリーという感じでもないですね。それで、いわば「第3の選択肢」としてこの曲に白羽の矢が立ったようです。オンエアが2回あったこともよかったみたいですね。EPは初週4,500枚を売り上げ、初登場13位を記録。このセールスが反映され、19位という好位置から初登場を決めています。しかし、この立場をつかめなかった「忘レナ唄」は悔しいですね。もう少し上の順位で耐えていれば...)。 ちなみに、「EPから第3の曲が入ってきた」というパターンには前例があります。昨年3月にリリースされたEveのEP「ぼくらの」ですね。あのEPも同様に4曲入りでしたが、メインの「ぼくらの」、そして「白雪」がすでにエントリーしていたため、第3の曲として「虎狼来」が選ばれました。今回はそれとほとんど同じようなパターンです。ちなみに、「虎狼来」の成績は最高20位の7週です。第3の曲としては頑張った方ですかね?され、この曲はどうなるでしょうか。 「紅茶花伝」のCMソングで、CMにはおなじみの小芝風花さんとともに、はっとりさんも出演を果たしています。平和な日常を演出してくれるような、聴いていて本当に気持ちのいい、リラックスできる楽曲です。この曲には、はっとりさんのルーツであるビートルズのエッセンスが盛り込まれており、「ビートルズ好き」ならニヤリとする一節がたくさん詰め込まれているそうです。私はビートルズに詳しくないので歌詞にはあまり反応できませんでしたが、サウンドはたしかにどこかビートルズっぽさを感じます。音楽って、こうやって少し形を変えながら生き続けていくんでしょうね。はっとりさんの素晴らしいワークが光る本作。「忘レナ唄」「月へ行こう」がピリッとしない成績に終わりましたから、この曲にかかる期待は大きなものがあります。 圏外曲 先週40位「世界feat.Moto from Chilli Beans&Who-ya Extended」IN【2】TOP10【0】HIGH【32】10P蔦谷好位置さんによるプロジェクト「KERENMI」。記念すべき初エントリーは、このチャートでもおなじみのMotoさん(Chilli Beans.)そしてWho-ya Extendedさんをフィーチャリングに迎えたナンバーで、VEZELのCMソングに起用されている楽曲でした。初登場32位からいきなり大ダウンで40位に沈み、そのまま圏外へ。トータルは2週に終わりました。最初だからこんなものというか、仕方なかったように思います。オンエアが好調で、エントリーを決めましたが、持続しなかったことが敗因ですね。KERENMIはさまざまなアーティストをフィーチャーしていますから、またまったく違った楽曲で入ってくれることを期待しましょう。先週38位「Memories」NiziUIN【16】TOP10【4】HIGH【7】???P NiziUが2月6日にリリースした配信シングルで、「ユニ春」テーマソング。NiziUにとっては初の「春うた」となりました。 正直、私はこの曲が入ってきたとき、成績は低めになるだろうと予想していました。なぜなら、この曲の翌月には現在もエントリーしている「SWEET NONFICTION」が控えており、ダブルエントリーになることは目に見えていたからです。配信限定シングル&ダブルエントリーの影響で厳しいのではないかというのが私の予想でした。 しかし、結果はこのとおり。トータル16週という好成績で、事前の期待値を大きく上回ってきました。 2月17日に22位で初登場。順当に上げ、3週目に9位でトップ10入り。そこからさらに1ランクずつ下げ、5週目に記録した7位が最高位です。翌週からは下げ、「SWEET NONFICTION」が入ってきたこともあり7週目にトップ10落ち。トップ10は4週と短めでした。しかし、ここから崩れず、なんと11→12→13→14位と推移。1ランクずつしか下げない抜群の安定感で、10位台前半をキープしていました。10位台は5週、20位台は3週と安定しており、ダブルエントリーの影響を感じさせない安定感がありました。トータルはロングエントリーを悠々と上回る16週です。 最高7位、トップ10が4週のため、これだけなら年間には少し届かない感じですが、10位台前半で4週も粘ったのが大きく、どうやら年間には入ってきそうなポイントになっています。NiziUは「Blue Moon」から3曲連続で年間入りをしていますが、どうやらこの曲でもその記録は継続となりそうです。この曲の後に入ってきた「SWEET NONFICTION」はさらにヒットしており、トップ10には倍の8週も入っていますから、こちらも余程のことがない限り年間入りは確実でしょう。ということで、本当に素晴らしい活躍が続いています。先週37位「忘レナ唄」マカロニえんぴつIN【16】TOP10【4】HIGH【7】???Pアニメ「忘却バッテリー」EDテーマで、4月10日にリリースされた配信シングル。5月29日にリリースされたEP「ぼっくらの涙なら空に埋めよう」では1曲目に収録されています。 4月27日に25位で初登場。前の曲「月へ行こう」がまだエントリーしていたこともあり、翌週は23位と控えめの上げでした。3週目は早くも28位に下げてしまい、こうなると上がり目がありません。翌週からもずるずると下げてしまい、先週の37位でチャートアウト。トータルは6週と振るわず、精彩を欠きました。 今週はEPのセールス反映週でした。この曲は1曲目に収録されていますから、普通ならメイン曲の扱いを受け、EPのセールスが加算されるはずです。しかし、セールスが加算されたのは4曲目に収録されている「poole」で、この曲はその裏で圏外になるというあまりにも寂しい幕切れでした。おそらく、37位まで順位を下げており、今さらこの曲をジャンプアップさせても仕方ないという判断でしょう。「poole」が19位と高い位置で来た分、この曲の悲痛さが際立ちます。圏外なのに間違ってオンエアされましたし。いやー、残酷だ。残酷すぎる。EPのセールス反映週に圏外になった悲劇の曲。私は忘れないでいたいと思います。 先週33位「こぼれてしまうよ」YUKIIN【4】TOP10【0】HIGH【25】50P いやー、いけない。これはいけません。 YUKIさんが5月1日にリリースしたCDシングル。「Hello,it's me」との両A面です。5月11日に27位で初登場。翌週は25位と全然上がらず。3週目は早くも29位にダウンしてしまい、4週目の33位から一気に圏外へ。非常に悪い推移で、トータルは4週の大暴落となりました。 配信シングルならともかく、CDシングルでこれはいけません。CDセールスがそこまで低かったわけでもないと思うのですが、それ以外のポイントに乏しかったのでしょう。全くもって粘りを欠き、あっという間に圏外となりました。これは残念極まりません。 2021年に「Baby, it's you」で1位を獲得したYUKIさん。しかし、翌年の「鳴り響く限り」ではトータル6週と大きく下げ、リベンジを誓った本作ではさらに成績を落としました。たった3年で、ここまで成績が下降してしまうものなのでしょうか。ちょっと呆然としてしまいますね。このままで終わっていいアーティストではありませんから、必ずや巻き返してほしいと思います。 先週31位「サイダー」The BirthdayIN【8】TOP10【2】HIGH【8】187P The Birthdayが4月3日にリリースしたEP「April」より。昨年亡くなられたチバユウスケさんが生前収録したボーカルが使用されており、メンバーがチバさんの遺志を継ぎました。The Birthday、事実上のラストエントリーとなります。 4月13日に21位で初登場。翌週は13ランクの特大ジャンプアップで8位とトップ10入りし、大ヒットした前作「LOVE ROCKETS」に続くトップ10入り。「LOVE ROCKETS」の最高位9位を上回り、最後の作品で見事に花道を飾りました。 しかし、勢いは長く続きません。3週目は9位に下げると、4週目は12位でトップ10落ち。トップ10の長さは「LOVE ROCKETS」を下回りました。5週目は14位で耐えましたが、6週目から急落していき、最後は先週の31位から一気に圏外になるという残念な幕切れでした。自己最高位を更新し、最後の花道を飾った後は力尽きてしまったようです。 2015年以降で9曲をエントリーさせたThe Birthday。なかなかトップ10入りには恵まれませんでしたが、「LOVE ROCKETS」で悲願のトップ10入りを決め、そしてチバさん亡き後にリリースされたこの曲でさらに最高位を更新してみせました。その活躍は、長く語り継がれることでしょう。偉大なロックバンドとボーカリストに敬意を表したいと思います。チバユウスケさん、本当にありがとうございました。