移植から5年 | 負けないもんね♡小児急性リンパ性白血病〜再発〜

移植から5年

骨髄移植をしたあの日からまる5年が経ちました。
完治…という事になるのでしょうか。
とてもとても感慨深いです。

維持療法中の再発。
決められた治療をこなしていくけれど、なかなか思うように白血病細胞がいなくならない。
ドナーさん探しも、そもそもフルマッチの人が数人しかいないので、フルマッチでの移植はほぼ無理だと思ってくださいと言われた。
このままでは、この子はどうなってしまうんだろう…と心の中で思いながらも何にも出来ない自分。
そんな中、身体も心も辛いはずなのに前だけを向いている息子がいて。
私の方が何度も何度も救われる始末。
転機は一気に来たように覚えている。
フルマッチのドナーさんが色んな検査をしてくれて、ご家族の協力も得てくれて、奇跡的にドナーになって頂けた。
ドナーさんとの予定の兼ね合いで1ヶ月くらいの期間があったのでその間に新薬のクロファラビンを使えた。
そのおかげで、移植前に息子の白血病細胞を叩ききることが出来て、いい状態で移植に臨めた。
移植室にいる間は、親子共々地獄の日々だった。
閉鎖された空間、粘膜という粘膜がやられ、口から喉からお尻まで全部が痛い、加えて高熱。夜は私がいないので、眠れず明け方までナースコールを何回も押していたそう。
私は私で、朝から晩まで付き添い、夜遅くに帰り家事をしてまた朝には病院に向かう生活。付き添いの時よりも精神的にも身体的にもキツかった。
移植室から出たあとはGVHDに悩まされた。
最初はそこまで酷くないとされていたのだけど、皮膚の発疹は繰り返すし、便はずっと血便だった。
トイレまで間に合わないのでベッドのとなりにポータブルトイレを置いてもらった。
あまりに血便が治らないので腸の内視鏡検査もしてもらった。
他の数値はまずまずなのに血小板だけが全然上がってこなかった。なので、絶対に怪我などはさせられなかった。
血小板はまだまだ少ないながらも他の症状は落ち着いて来たので退院することが出来たのは翌年の2月だった。

5年。
とてつもなく色んな人にお世話になった。
息子に関わってくれた全ての人に感謝しかない。
息子は今、毎日元気に学校へ通えている。
身長ももうすぐ150センチ。体重もどどんと44キロ。
手足も大きく足なんてもう24.5センチ。
足首や関節が硬かったりはあるけれど、生活に支障は全くない。ご飯は人一倍食べる。毎日の食事が息子の楽しみ。
血液検査の数値も有難い事に安定している。
中性脂肪以外は。笑

最近になって自分の病気に興味が出てきた息子。
どんな病気だったのか、ドナーさんのことや疑問に思った事を少しずつ教えていっている。
そして本人も色んな人たちに助けてもらった事を知り、感謝をしている。
我が子ながら年齢にしては幼いが、心優しく育っていると思う。
これからまだ伝えなければいけない事もある。
それも一緒に乗り越えて行けたら良いと思っている。

当たり前にあった日常は一気になくなり
不安、恐怖、絶望した。
でも沢山の奇跡と周りの方々の協力と本人の頑張りで
今日まで来ることが出来た。
感謝を忘れずにこれからも親子共々生きていきたいと思う。

この場で色々と応援して下さった皆様にも感謝。
有難うございます。