第62回全国大学ラグビー選手権大会は、準決勝進出の4チームが決定しました。全試合テレビやネットで視聴しましたので、感想などを。
▲3回戦(12月14日)
帝京大29-14東洋大
関西学院大53-21福岡工業大
早稲田大85-7関東学院大
京都産業大40-36慶應義塾大
東洋が大健闘で帝京を大いに苦しめました。天候がよく得意なモールが活かせれば、さらに接戦になったかもしれません。
京産と慶應も好ゲーム。双方差がほとんどなく、ラストプレーで逆転というドラマチックな結末でした。早稲田はかつての選手権の黄金カードで貫録勝ち、関学も快勝でした。
▲準々決勝(12月20日)
帝京大36-0筑波大
京都産業大26-24東海大
明治大46-19関西学院大
早稲田大26-21天理大
帝京は見事対抗戦の返り討ち。筑波は最初のスクラムで押し勝ってちょっと緩んだかも。でも帝京は動揺せず力で圧倒しました。選手権にピークを持ってきているんでしょう。
京産はまたしても土壇場で逆転勝利。ただ東海も序盤からゲームを優勢に運び、東洋と同じく関東リーグ戦勢の復活を予感させる戦いを見せてくれました。
明治は中盤までは関学の圧力に苦しんでいましたが、最後の20分で点差をつけました。関学は最後、足が止まっていましたね。さすが明治、試合運びが上手です。
早稲田と天理は最後までどちらが勝ってもおかしくない、ナイスゲームでした。矢崎は現時点でリーグワンでも活躍できるレベルですね。試合の雰囲気を一変させる力があります。
天理は大事な場面でミスが出てしまいました。総合力の高いチームだけに、惜しまれます。この結果、最終的にはシード校3校が敗退するという結末に。さすがに8強まで来ると、実力差はあまりないですね。
1月2日の準決勝のカードは以下の通り。
▲準決勝(国立競技場)
明治大-京都産業大
早稲田大-帝京大
5大会連続ベスト4の京産は2試合続けて劇的な勝利を収めており、勢いが出てきました。FWを中心とした粘り強さは健在で、接戦でも勝ち切る力があります。関西勢の期待も背負って、初の決勝進出なるか注目です。
明治は残った4校のなかではもっともタレントがそろっており、地力という点では一番といっていいでしょう。攻めが多彩で、展開力を活かした得点力の高さは強みです。伝統の重みを武器に、久しぶりのVを目指します。
5連覇を目指す帝京と対抗戦のライバル・早稲田の戦いは読めないですね。
帝京はスクラムにやや弱さを残しますが、接点の強さやディフェンスの意識の高さは健在。ゲームメイクも巧みです。一発勝負の戦い方を知り尽くしており、王者でありながら対抗戦4位に沈んだ雪辱を期します。
早稲田も総合力は高く、天理戦で厳しい戦いを乗り切ったことで自信を深めていると思います。対抗戦では帝京に敗れていますが、そのとき不在だった矢崎が存在がカギを握りそうです。伝統の「荒ぶる」魂を見せられるか。
いずれにせよ、どちらも激戦となることは間違いありません。決勝に残るのはどのチームか、非常に楽しみです。

