昨日の記事で紹介したように、成功報酬制をとった司法書士の債権回収がでてきた。
いろいろなパターンの債権回収代行がでてきたので、利用者にとって選択の可能性が高まった。
そこで、ネット上で公開されている情報をもとに、比較検討し、どこを利用すればよいか考えてみたい。
以下は個人的な見解であることは申すまでもない。
比較検討するのは、次の司法書士事務所だ。
・手続代行型 アトラス総合事務所
・中間型 債権回収ゴットハンド (司法書士 幸津・上野事務所)
・成功報酬型 司法書士法人 星野合同事務所
これらの事務所は、東京都23区内にあり、アクセスも便利だ。
比較検討する前に、認定司法書士制度実施以前に存在した旧弁護士会報酬規定をみてみると、
着手金が最低10万円、成功報酬が15%程度となっている。
しかしながら、これは債権の存在自体に争いがあり、法的回収が前提になっている料金だ。
まず、この旧弁護士報酬基準に近い報酬制度を強いているのが、債権回収ゴットハンドだ。
着手金は5万円、成功報酬が20%になっている。
ここの特徴は、弁護士と司法書士が合同して運営しており、債権額の上限がないことだ。
また、記載のしかたからみると、司法書士が担当する場合は、法的手続になっても実費以外手数料を取らないことだろう(弁護士が担当する場合は追加料金が発生する旨書いてある)
加えて、HPの記載からは、債権回収に精通している弁護士・司法書士だということが理解できる。内容証明にあまり意義を認めていないことや各々の回収行為の特性をうまく説明している。
従って、債権の存在自体に問題があり、回収が困難を伴う案件などは、一般の弁護士や司法書士に依頼より良いと思う。
問題は、着手金の5万円だろう。
全額回収されたとしても、成功報酬率を考えると、依頼債権は30万円程度は必要だ。
着手金は、債権回収ができない場合も戻ってこない。
回収できない可能性が高い債権があるとした場合、多数の債権を依頼することは相当なリスクを伴う。
多数債権の回収依頼の場合は、平均額として60万円程度は必要ではないか。
内容証明をだすことが明確にされているわけではないので、利用者は回収できない場合になんらの成果物を得られる保証がないことも気になる点だ。
極端に言うと、依頼したまま時間だけが経過する危険がないとはいえない。受託者側としては、最低限の報酬は確保しているので、多数の債権者から大量の依頼をうけた場合に回収の可能性の高い案件から処理する可能性がないとはいえないからだ。
ここのHPでは、毎日のアクセス数を公開しているが、毎日数百件のアクセスがあるとのことで、これらが具体的に依頼に結びついた場合、個人事務所の形態から考えると、この懸念が現実見を帯びてくる。
(続く)