4/25(金)

<今回の窯出し品>

はじめての窯出し‼ 感謝感激・雨あられ‼‼

アリガトッウ‼‼‼・やったぜ!ベイビー‼‼‼‼・・・

興奮が抑えられない。ワクワク・ニヤニヤが止まらない~。

 

1.瑠璃色・青海波風文様長方皿

釉薬:瑠璃色(コバルトブルー)

 

2.青磁風・XLビアジョッキ

 

 

釉薬:青

 

3.青銅鉢型器「わびすけ」

釉薬:青銅

 

4.赤志野・抹茶茶碗

釉薬:赤志野

 

5.褐色・取っ手付きマグカップ

釉薬: 下地・・・赤志野  上掛け・・・黄鉄釉

 

6.青緑・煎茶茶碗

釉薬:

 表面・・・下地:白と乳白 中塗り:青銅 上掛け:トルコ青

 内側・・・下地:白と乳白 上掛け:青銅

 

いや~、もう感動ですわ。

狙った以上に、いい色合いでワタシ偏屈堂の眼前に現れた器たち。

自画自賛しゃちゃいけないけど、自画自賛しちゃう。

まぁ、いいじゃないですか。今日ぐらい。

 

1.瑠璃色・青海波風文様長方皿

このお皿の釉薬掛けについて、指導を受けた陶芸家・福岡琢也さんから、「単色にしたほうがいいよ。そのほうが奥行きがでるよ。」と言われたが、まさか、ここまでの奥行きがでるとは・・・。

 

そして、瑠璃色(コバルトブルー)という強い色をチョイスしたワタシ偏屈堂のセンス‼

全体をコッテリ釉薬を厚塗りした後、波の部分をササっと刷毛で履いて、波が浮き彫りになるようにしたが、ここまで絶妙に浮かび出るとは‼

 

波は、透明なガラス質でコーティングされている部分は、光の当たり方で反射の仕方が変わる。

波でも瑠璃色が強い部分と微妙なグラデーションを成し、そして波の外側に濃く輝くコバルトブルーの中で、波が様々にうねっている。

 

塑形を作ったとき、波がうねれば、リズムが出せればいいなぁという気持ちで、櫛をくりくり動かしていたが、まさかここまで様々なリズムと表情がでるとは・・・。

実に面白い。

 

<写真下2枚>

同じ器だが、見る角度や照明の当たり方で「波」の動きが変わる。

 

2.青磁風・XLビアジョッキ

このビアジョッキの釉薬掛けについて、指導を受けた陶芸家・福岡琢也さんに、青の釉薬を推されて、それに従った。

そして釉薬をたっぷり塗った。中途半端に斑(まだら)になるのが嫌だったからだ。

 

出来上がったビアジョッキを見た。

 

器全体に半透明のガラス質の膜に覆われ、膜の下に顔料の青が器の上から下に緩やかに流れ落ちている。

ガラス質の半透明の膜が、顔料の青の鋭い・鮮やかさをくるんで、柔らかく穏やかな輝きにしている。

また、全体に表面に微細なひび割れが走っている。

これがまたいい景色になっている。

熱のはたらきはを真に玄妙である。

 

<下2枚>

表面はほのかに青白く、内側は顔料が上から下に流れ落ち、底に青く輝いている。

ひび割れ方もいい感じ。

 

3.青銅鉢型器「わびすけ」

わびすけ君、青銅釉で分厚く、お化粧。

以前、出来の悪いヤツこそ、カワイイと書いたが、ちょっと重たい色味になったかな。

二度焼きして、別の釉薬を掛けてみるか!

そういう実験をさせてくれるわびすけ君は、やはりカワイイやつなのである。

 

4.赤志野・抹茶茶碗

こういうオーソドックスな志野茶碗をつくってみたかったのでる。

まさか、ここまでいい感じにできるとは。

ワタシ偏屈堂の才か、ミラクルなビギナーズラックか⁉

手にしてみると、いい感じの重さ、いい感じの手触り、いい感じの景色。

陶芸担当のスタッフ・Tセンセイも同じようなことをおっしゃられた。

 

後日、メンタルヘルデイケアのスタッフのブッダさんに写真を見せたら、お茶を立てやすいように少しだけ全体的に傾斜しているの?と問われた。

まさにミラクルである。

<下3枚>

様々な角度で、いろいろな顔をもつ、赤志野・抹茶茶碗

 

5.褐色・取っ手付きマグカップ

このマグカップを釉薬掛けするときに、黒っぽく仕上げたかったが、黒系の釉薬がない。

そこで、福岡さんに相談した時に、赤志野を下地に、黄鉄釉を掛けてみたらと言われてやってみた。

黒褐色になるのかなと思っていたら、濃い茶褐色(濃いセピア色)で仕上がってた。

予想より、はるかにいいじゃん。

赤志野と黄鉄釉との微妙なせめぎ合いで、濃淡やかすれが生まれ、かすかに浮かぶ文様と相まって味わい深く仕上がっていた。

マグカップの塑形が二つあるので、また試してみよう‼

 

<下4枚>

一つの器で、二つの釉薬が響き合う豊かな景色

6.青緑・煎茶茶碗

今回の釉薬掛けで一番チャレンジしたのが、この煎茶茶碗。

白や乳白を下地にした時、どのくらい上掛けした釉薬を輝かせるのか知りたかったのである。

出来上がった茶碗を見ていると予想以上に効いている。

青銅とトルコブルーだけだと、おそらくあそこまで鮮やかに輝かなかっただろう。

チャレンジは、予想以上にうまくいったのである。

<下7枚>

一つの器に、三つの釉薬を掛けると様々な表情を見せる。

 

改めて振り返ってみると、こんなに楽しく、充実した体験をしたのは、久しぶりである。

まず、楽庵で陶芸をやってみたらときっかけを作ってくれたブッダさんをはじめとしたメンタルデイケアのスタッフの皆さん。

そして、こんなに偏屈かつ負けず嫌いな思いが、皮膚の下でドロドロしている人間を受け入れてくださっている楽庵のスタッフやメンバーにただ感謝・感謝である。

休み明けもがんばるぞ~‼‼

<完>