先日FBに物語を再投稿したところ、
大きな反響がありました。
ブログ読者の皆様にも
あらためてお伝えしたいと思います。
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2012年以降、
急激なアセンションに促され、
たくさんの
「ヒーラー・チャネラー」を名乗る人たちが
雨後の筍のごとく誕生しました。
そしてその大半が消えて行きました。
多くはコンサルの餌食になり、
超:高額セッションを打ち出しすぎて自滅し、
ヒーリングとは
「クライアントの症状を解消するものだ」
・・・と誤認識して立ち枯れしました。
真の癒し、とは何か。
物語にしております。
未読の方、どうぞ。
なお、この物語は2015年に執筆したものですが、
2019年時点での私の考察を
物語ラストに含めました。
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【魔法使いと、金の杖】
「ここに・・・」
精霊が言いました。
「魔法使いになりうる三人の者がいる。
その者たちに銀の杖を与えよう。
そして、まる三年後の祭りの夜、
最も優れている者に金の杖を与えよう」
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秋祭りの晩のことです。
かがり火の向こうに精霊が現れました。
村人たちは畏怖の念を抱いてそれを見つめておりました。
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精霊の白く輝くエネルギーは
静かに三人の男を示しました。
一人目は背の高い男でした。
二人目は太った男でした。
三人目は痩せた小さな男でした。
三人ともこの村で生まれ育った、
質素な身なりの者でした。
彼らは大変驚きましたが、
かがり火だけが変わらず夜空を照らしておりました。
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やがて三年後の秋祭りの晩になりました。
森の中でかがり火を囲み、
そして銀の杖を授かった三人は、
彼はありとあらゆる名声、名誉、羨望、を得ました。
光沢のある絹で織られた衣をまとい、
そこにたくさんの勲章を付け、
彼の鼻はますます高く見えました。
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太った男は国の大金持ちの
彼はありとあらゆる利益、
彼は金糸で織られたマントをまとい、
首にも手首にも指にも宝石をつけていました。
彼が笑うと、太った腹が揺れました。
*
ところが・・・
ズボンの裾に泥がつき、
その表情は憂鬱でした。
◆◆◆◆◆◆◆
村人たちはやんやと喝采を浴びせました。
もちろんそれは先の二人に対してでした。
誰も小さい男に注目しません。
彼は魔法使いとして成功したように見えないのです。
◇◇◇◇◇
時が深夜に近づいた頃、
背の高い男が精霊の前に進み出、
そして・・・その時でした。
皆の上を一羽のフクロウが音もなく飛んで行ったのです。
いえ・・・。
「ギューーーーーン!!」
するどい音が響きました。
「ドサリ!」
フクロウが、かがり火の横に落ちました。
わずかに動いているようですが、
背の高い男は鼻を鳴らして笑いました。
そして杖をふところにしまいます。
村人たちは騒然として彼を見ました。
精霊は何も言わず、
すると、フクロウは身ぶるいし、
村人は言葉を失って
*
次に進み出たのは、あの太った男でした。
金銀、エメラルド、ルビー、ダイヤ・・・。
たくさんの宝石が、
やがて彼はおもむろに杖を出すと・・・。
「バーーーーン!」
耳をつんざく音がして、
村人はのけぞって驚きました。
すると精霊は何も言わずに、
そして精霊がその場から離れた時、
皆がしん・・・と静まりました。
*
かがり火は夜空に高く燃え、
森も村人も、息をひそめて精霊を見つめました。
◇◇◇◇◇
わずかな夜風が通った後、
精霊の白いエネルギーは
「私は知っている」
精霊はおもむろに言いました。
「あのフクロウを生きかえらせたのは、
そしてあの裂けた大木を元に戻したのも、