こんにちわ。
今日は物語をお届けします。
以前書いたものですが、
ご存知ない方も多いと思いますので
挿画を全て刷新しお届けします。
☆.。.†:*・゜☆.。†.:*・゜
天気のいい夏空の日。
男はめずらしく野原を散歩しておりました。
「コスモスは綺麗なだけじゃなくて、
なんだかさみしさを理解している花だって言ってたな」
「綺麗・・・美しい。さみしさ・・・」
彼はブツブツ言いながら考えます。
彼はブツブツ言いながら考えます。
コスモスが含有しているはずの
「美しさと、さみしさを理解している」
◇◇◇◇◇
その時ドアが勢いよく開いて
幼い娘が入ってきました。
「パパ!何してるの?」
「パパはコスモスの美しさについて調べてるんだ」
彼が答えると娘は興味深々にそれらを見ました。
そして彼女はすぐに言いました。
彼は思わず繰り返します。
「うん。もういないよ」
彼女はそれだけ言うと、走って行ってしまいました。
彼はもう一度研究材料を見つめます。
「うん。もういないよ」
彼女はそれだけ言うと、走って行ってしまいました。
彼はもう一度研究材料を見つめます。
・・・・・・・そう。
そこには何もありません。
そして亡くなった妻が
そばでやさしく笑っている気がしました。
+
*
完
完
☆.。.†:*・゜☆.。†.:*・゜
初めましての方へ、
泉ウタマロは作家、アーチストです。
それではまた。