花火夏は儚い。雷、夕立、蝉の声。 刹那で短命。かき氷、西瓜、 心太、一汗で無くなる。 今年の夏は短かった。 その最後が、この花火。 震災の記憶が残照となって 夜空を染めていた。 少し悲しく、盛り上らない 花火大会。 つい双葉町に寄り道をした。 一人でいるのはつまらない。 結局、翌日の石上山も雨の 所為にして行かなかった。 車の後部座席で買ったばかりの 熊鈴が揺れる度に鳴っている。