エロスタウン浜松の風俗史を紐解く際、必ず登場するのが「金馬車」と言っても過言ではありますまい。浜松金馬車・・・・・・、平成四年まで営業していたストリップ劇場であります。正しくは「金馬車ミュージック」。
「週刊実話と秘録」昭和四十六年三月号特集全国おピンク地帯100選には、浜松のストリップ事情を以下のように記されています。
かつてハレハレの特ダシで名を売った、浜松のストリップも、やっぱりそのスジのお達しには弱かったようだ。とはいっても、時々はギョッとするほどうれしいお姿を拝ませてくれることがあるから捨てられない。浜松のストリップ・ガールの心意気、ここにありって感じだね。
つまり昔ほどじゃなくなったけど、まだまだ全国平均からすればトップ・クラスにはいるといえる。平田町の「金馬車ミュージック」なんかは、その代表的な小屋。
残念乍、現在の浜松にはハレハレ特ダシのストリップ嬢はおろか、ストリップ劇場自体存在しておりませぬ。扨、店舗は何処にあったのでしょうか?先ずは現地に足を運んでみましょう。
金馬車の姉妹店「女乃城」の広告ヨリ(昭和三十三年のもの)。「金馬車」「女乃城」そしてやはりストリップ劇場だった「歌舞伎座」を示す地図が記されております。
昭和三十四年度の住宅地図ヨリ。しっかりと「金馬車」と記されております。「末広通」の途上に店を構えておりました。
現在の「末広通」ゲート。この付近、レトロな商店が未だ残っております。余談ですが、この通りを真っ直ぐ抜けた先にある某公園は最近まで「街娼」の仕事場だった模様です。
嘗て「金馬車」は右手にありました、夢のあと・・・・ですね。往年を窺えるものは何も残っておりません。
「金馬車」姉妹店の「女乃城」は、遊廓があった旅籠町と隣接する元魚町にありました。下記は古地図ヨリ。何故か屋号を記さずに「ダンスホール」とだけありますね。
「女乃城」跡地。昭和四十年代の地図を確認すると、その当時からガレージになっていました。
「女乃城」近くには銭湯の「巴湯」。
「女乃城」が健在だった頃は相当賑やかな通りだったのでしょう。因みに右手にある「喫茶たじま」の五百円ランチはオススメであります。
写真右手は「歌舞伎座」跡地。駐車場になっております。この付近、古地図を確認すると連れ込み旅館や貸座敷などが店を構えており、中々艶っぽさの濃度が高いのです。
昭和三十三年の歌舞伎座広告。
以前拙記事に記した連れ込み旅館「みふね」もこの界隈。
しかし六月二十八日に訪問したところ「みふね」は解体中でありました。
やれゝ如何せん長くなってしまいました。続きは次回の講釈にて。