京都生まれだからといって、

みんなが茶道、華道、着物、お香などを嗜んでいるとは限らない。

 

でも面白いご縁で学ぶことがある。

オーストラリアの映画プロデューサーがある日、

沈香は日本でも有名だから売れる?って聞かれた。

[沈香(英語ではアーガウッド)?なんじゃそれ?]と思ったが、

調べてあげることにした。

 

確かに伝統芸能の方々は知っておられる。

京都ではもちろん知る人は知っている。

 

俺はその映画プロデューサーとその友人から沈香について学んだ。

歴史を学んだ。

自分でも調べた。

沈香を取り扱う名店に伺った。

 

平安貴族なんかも楽しんだお香だ。

でも俺は本物を知らない。

有名店に行った。

その店主はすごい方で俺に最高級の沈香伽羅の香りを嗅がせてくれた。

[どうです?素晴らしい香りでしょ。それだけで万円ですよ]

[ええええ!?よろしかったんですか?]

[構いません。本物を知ってください]

そのご店主に感動した。

1流を知らないといけない。

大きな学びだった。

 

日本には京都には本当に素晴らしいものがいっぱいある。

俺たちは1流を知らないといけない。

知らないと、学ばないともったいない。

ただ、若い頃は1流をなかなか嗜めないだよなー、近くにあっても。

(映画プロデューサーとその友人には残念な知らせになったけど俺にはありがたい学びだった)