下記の記事は日経グッディ様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。

 

ウォーキングに適度の負荷をかけることによって、脂肪燃焼や筋力アップ、血圧や血糖値の改善などの効果をもたらし、これまでのウォーキングの常識を変えたと言われる「インターバル速歩」。今回は、その提唱者である信州大学学術研究院医学系・特任教授の能勢博さんに、実際にインターバル速歩に取り組む際のコツを聞いていく。押さえておくべき基本を確認し、ウォーキングに出かけよう。

『万病を防ぐ! 最強のウォーキング』 特集の内容

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インターバル速歩の基本は、「早歩き」と「普通歩き」の繰り返し

3分間の早歩きと3分間の普通歩きを交互に繰り返す「インターバル速歩」は、運動の「量」より「質」を上げるウォーキング法だ。加齢とともに落ちる体力(筋力・持久力)を高めるだけでなく、体重・体脂肪率を減らし、生活習慣病や認知機能、膝関節の痛み、骨密度、うつ傾向など、さまざまな不調を改善する効果が期待できる。

その効果を示すデータを詳しく紹介した前回に続き、今回は、インターバル速歩の具体的な実践法を解説しよう。教えてくれるのは、インターバル速歩の提唱者である信州大学学術研究院医学系・特任教授の能勢博さん。読者の皆さんの中には既にインターバル速歩に取り組んでいるという方もいるかもしれないが、大事なコツを取りこぼさないよう、今一度基本を見直しておこう。

インターバル速歩の基本的な進め方は以下の通り。「普通歩き3分早歩き3分を1セットとし、1日5セット(計30分)以上を週4日、1週間あたり計120分行うというのが基本的なメニューだ。

最大のポイントは、早歩きのときはダラダラ歩かず強度を上げること。「ややきついと感じて軽く息が弾む、汗ばむ程度の早歩きを3分続けましょう」と能勢さんは話す。

この、「3分おき」という切り替えのタイミングには理由がある。

「ややきついと感じる早歩きをしていると、大抵の人は2分くらいで疲れてきて『そろそろやめたい』と思ってしまいます。でも、あと1分で終わると思えば頑張れますよね。これを5分に増やしてしまうと、よほど明確な目的でもない限り、多くの人はつらくて続きません。だから3分をお勧めするわけです」(能勢さん)

反対に、早歩きを3分続けても疲れを感じない場合は、運動負荷が足りていない可能性がある。その場合は、スピードが不十分になっていないか、大股歩き(下記参照)を忘れていないかなど、自分の歩き方をチェックする必要がある。

早歩きと普通歩きを合わせて、週120分になるように行うのが基本だが、「モチベーションが高く、体力もある人なら、早歩きだけでトータル週60分のウォーキングとしても構いません。1週間のうち4日も歩く時間が確保できない人は、週末にまとめて行っても大丈夫です」と能勢さんはアドバイスする。

かかとから着地するように、大股で歩く

運動強度をしっかり上げるために、歩き方のポイントも押さえておこう。重要なのは、早歩きのときは普段より歩幅を広くし、大股で歩くことだ。そうすれば、下半身の筋肉をしっかり使うことができる。1歩あたりの移動距離も大きくなるので、自然と歩行速度も上がる。背筋は伸ばし、視線は25mほど先に向け、肘は直角に曲げて後ろにしっかり引き、かかとから着地しよう。

「大股で歩くのは、下半身の筋肉をできるだけ多く運動に参加させるためです。大股を意識して歩けば、体全体の約60%にあたる下半身の筋肉、特に太ももの筋肉をたくさん使うことができ、運動強度が高まります」(能勢さん)

かかと着地」を意識するのも、歩いているうちに、つい歩幅が狭くなってしまうことを防ぐためだ。「つま先から着地するような歩き方ではどうしても歩幅が狭くなってしまいますが、かかとから着地するよう意識すれば、自然に大股になります」(能勢さん)