2024年14冊目は、浅田次郎著『日輪の遺産』を読みました。随分長い間手元にあったのに読んでいなかった本です。たぶん、いただいた本の中にあった1冊です。長編であること裏表紙の内容からちょっと敬遠していました。12冊目を読み終えて、すぐに読みはじめたのですが、間に13冊目『チーズはどこに消えた?』を読んだので、読了は14冊目になりました。読書記録は15冊目のほうを先になりました。

とても引き込まれる作品でした。裏表紙の情報だけでは自分では選ばない本(だから長い間読まずにいたのですが)だと思うので、今回読む機会に恵まれてよかったです。映画化もされているのですね。わたしは本を読む前にあまり下調べをしません。今回も人気小説で、映画化されていることをいま知りました。

読み終わったのはずいぶん前になります。覚え書きを書くまでに時間がかかってしまいました。フセンはたくせんあるのですが、気持ちが追いつかない感じです。自分が日本人であることについて考える機会になりました。海外で生活しているからかもしれませんが、自分が日本人だということを意識することが多いです。

フセンの部分を何回も読み直して、覚え書きを書こうと思ったのですが、やっぱりやめておくことにしました。私は子どもの頃祖父と一緒に生活していました。祖父は戦争について多く語ることはありませんでしたし、わたしから訊ねることもほとんどありませんでした。日本はもう戦争をしないと決めています。でも、いまわたしが住んでいる国はそうではありません。

いまこの瞬間も世界で続いている争いがたくさんあります。この日常がいつ奪われてもおかしくないのだと考えるととっても複雑です。また何年後かに読むことになる1冊だと思います。もう少し歴史も勉強しなければと思わされた1冊でした。