2024年の7冊目は、森博嗣著『冷たい密室と博士たち』を再読しました。2023年の8月に読んでいるのに、内容を忘れている部分もあり楽しめてしまう自分がいます。イースター休暇があったおかげで集中して読めました。

以下、覚え書きです。

65ページ「面白ければ良いんだ。面白ければ、無駄遣いではない。子供の砂遊びと同じだよ。面白くなかったら、誰が研究なんてするもんか」

研究と子どもの砂遊びを同列にしていることに笑ってしまいます。なかなか理解しにくいことかもしれませんが、いい例えだと思います。お金をもらいながら楽しめるのが研究だと思います。

213ページ「人間社会も一般的な相互関係に関していえば、通常、この差異は極めて曖昧となる。観察できずに存在する例外が、きわめて少ないといって良いからだ。」

前後を読まないと理解は難しいと思いますが、世に起こる殺人事件の「動機」に関して主人公の考えを垣間見れる部分です。殺人の動機や目的を主人公と一緒に考えながら読み進めました。

246ページ「フロッピィ1枚でも、内容をすべて見るのは大変である」

フロッピィって懐かしいですね。必要だと思って残してある情報でも取り出すのに時間がかかるし、そもそも何を保存したのか忘れてしまいます。必要なものかどうかを見直すだけでも時間がかかります。わたしはまだまだ紙に頼っている部分が多いですが、データの賞味期限は意識したいです。

339ページ「役に立たないもののほうが楽しいじゃないか」

どこかで、猫はただそこにいるだけで愛されているというのを読んだことがあります。本当にそうだと思います。世の中には人の役に立つ仕事というのがたくさんあります。でも、そうではないことを仕事にしている人もたくさんいます。世間からは世の中の役に立つ仕事だと考えられているものでも、やっている本人は役立たないけど楽しいからやっているという人もいます。そして、楽しいからいいじゃないかと…最強だと思います。

402ページ「同じ内容をつい繰り返してしまう場合は、明らかに、その点に執着している証拠である」

これは思考も同じなのかもしれません。わたしは長年ネガティブなことをぐるぐる考える癖がありました。明らかに執着していたのだと、いまは分かります。少しだけぐるぐる考えることを減らして幸せやhappyに目を向けられるようになってきました。ネガティブなこだわり、執着は上手に流して手放したいです。

今回、まとめて読書する時間がありました。毎日寝る前に読書するのも楽しいですが、1時間、2時間と読める日があるのもいいですね。読書を優先するお休みを過ごせたことに感謝です。2024年の一時帰国でも何冊か本を買って持ち帰りたいと思っています。