子どもの頃住んでいた家(実家)は、一軒家です。
庭があるので、毎年庭師さんが来るし、縁側で庭を眺めながら祖父と過ごした思い出もあります。
いまは、母が一人で住んでいます。
ひとりで住むには広すぎますが、
荷物を置かせてもらっている身としては、帰る家があるのは本当にありがたいことです。
日本に一時帰国するときは、関東や関西で過ごす時間が圧倒的に多くなりましたが、
できるだけ、実家にも帰るようにしています。
私が実家以外に、日本国内で住んだことがあるのは関東だけです。
数回の引っ越しをしていますが、すべてマンションです。
そのときのお部屋選びで優先されたのは、大学や職場からの距離や駅からの距離でした。
近くにスーパーや郵便局、銀行などがあることは重要でした。
窓から見える景色…ほとんど覚えていない部屋もあります。
基本的に朝うちを出て、夜帰ってくる…いわゆる寝る場所だったんです。
オーストラリアで1年間お世話になったおうちは、小さな町までもちょっと距離がある田舎にありました。
お隣の家に行くのにも車を使うんです。
車が通る道の門からおうちの建物まで何分も歩く…そんなおうちでした。
でも、バスは門の前で止まってくれるし、
ホストマザーは送り迎えを気軽にしてくれる人だったので、あまり不便は感じませんでした。
まぁ、生活範囲が狭かったからですが、仕事とプライベートをきっちり分けられてよかったです。
庭では、鶏やアヒルが飼われていたし、プールもスパもありました。
自然が近い生活だったし、旅行にも行けたし、いい経験をさせてもらったと思います。
自分の部屋で過ごす時間よりも、リビングやダイニングで過ごす時間のほうが多かったし。
ヨーロッパに住むようになって、基本的に便利さを優先してお部屋を決めてきました。
関東に住んでいたときと同じ感じです。
これまで住んでいた徒歩圏内に駅もスーパーも図書館もあるセンターはとっても便利でした。
ちょっと大きな街までは、電車に乗れば10分だし、空港にも電車で1時間ぐらい行けたし。
センターは、新しい建物を建てるスペースはほとんどなく、
古い建物をリノベーションしたおうちがほとんどです。
キッチンとリビングが離れているお部屋で、とっても天井が高いのが特徴でした。
寝室とキッチンからは中庭と大聖堂が見えていたのですが、リビングから見えていたのは小さな空と前のアパートの壁でした。
だからだったのかなぁ。
リビングで過ごすよりもキッチンで過ごす時間のほうが長かったです。
おうちカフェも手帳Timeもキッチンのテーブルや窓辺でした。
引っ越しをして、いまは青い空と緑が近くなりました。
駅やスーパーからは遠くなったし、大聖堂はずいぶん小さくなってしまいましたが…。
それでも、窓から見える景色はよくなりました。
ほとんどの時間をおうちで過ごしているいま、意外に窓から見える景色って大切だということに気づきました。
暖かくなって、バルコニーで過ごす人が増えています。
日本のベランダとは違って、ちょっと観察しちゃったりもできてしまう感じです。
窓から見える景色の価値…あまり考えたことがありませんでしたが、とっても重要かもしれません。
駅やスーパーへの距離ももちろん大切だし、公園や自然までのアクセスの良さも重要です。
でも、窓から見える景色…自分はおうち選びのとき、大聖堂が見えたら嬉しいなぁと漠然と思っていましたが、
どうしてもとこだわってはいませんでした。
でも、結果として、広い空、緑、大聖堂…どれもとても価値があると思っています。
ぜひぜひ、新しお部屋を決める前に窓から見える景色の価値に気づいて欲しいです。