シニア層戦力化の課題 | 都の西北 / 山梨 / 甲府 / 愛宕山からチトフナ(世田谷)に!

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2004年12月に山梨県に移住,15年を過ごした後に
2020年3月に世田谷に引っ越しました!

シニア層戦力化の課題

 



 

今日(1/31)の日経新聞、経済教室からです。

シニア雇用の課題を的確に指摘されており、

あまりにも自分に当てはまりすぎるので

簡単にご紹介したいともいます。

 

奥田祥子 近畿大学教授のコラム

 シニア層戦力化の課題

  人事制度を現役並みに

 

高齢者雇用の実態がうまくいっていないことの原因を

男性に焦点化して分析しています。

 → 女性が定年まで勤めあげる現状事例がまだ少ないので

 

2022年の65歳意所の就業者数:912万人

 → 全就労者の7人に1

 → 高齢者雇用は年々増加傾向

 

6064歳男性の所属

→ 会社・団体などに雇われて:70.7%

   非正規雇用:58.1%、正社員:37.1%

 

定年後再雇用の人の年収

 → ▲44.3%(定年前と比較して)

 → 自身の場合、▲21%(定年前対比)、▲35.2%(ピーク時対比)

   → 世間対比では恵まれている方かもしれません?

 

これに対しての仕事内容

 → 定年前とほぼ同様の職務:55.5%

   定年前とほぼ同様の職務だが業務範囲・責任減:27.9%

 → 8割強の定年者が同じ仕事で給料が下がっている!

 

 → 自身の場合、60歳定年前後で仕事は全く同じでした。

   → ただ、出向中、コロナ禍もあり仕事はほぼ無し状況

 

定年前に部長以上の役職経験者程不満を募らせ

働く意欲を喪失している実態を確認した。

 

その理由として

→ 元部下に顎で使われるのが我慢ならない

→ 定年までの実績を否定されたようでやる気がわかない

  → 社外出向はこの傾向が顕著だと思います。

    会社に必要ないとされるので出されてしまう!
 

その結果、

→ 仕事にやりがいが無い

  → 補助業務にやりがいを見いだすのは不可能?

→ 自らの働きが会社に認められていない

 

これらの原因として、現状の人事制度

 → 機械的に従来の職務制度から切り離し

 → 人事評価も行われない(査定無し)

 → 一律の給料減(雇用規定も無し)

 → 会社の役に立っていると言う実感を抱けない

 

対策としての提言

 → ポジションや評価に固執する『男らしさ』からの離脱

 → 仕事に対する意味・価値観の転換

   → 外発的動機付けから内発的動機付けに転換

 → 雇用主はシニアのやる気を引き出す雇用制度の構築

   → シニアへの仕事提供はボランティア的発想が根強い

 

現在のシニアモチベーションの低下は

近い将来に定年を迎えるポストシニア層や

今後出て来る女性定年者の意欲低下に繋がる可能性がある。

 

この状況を放置すると、

生産性や職場の活力低下が懸念され

日本の国力はさらに下がっていくのではないか?

そう締めくくっています。

 

実にマトを得た実態調査の結果だと思います。

今のシニア層の多くが感じることではないでしょうか?

少なくとも、小生は凄く腹落ち感がありました。

60歳を過ぎて、居場所のない感を痛感しましたが、

そこから1年半を過ぎ、なんだか慣れてきました(笑)。