技術者が管理職になることの意味と課題
昨晩(1/25)ですが、
前の前の会社でご一緒した後輩と
10年以上ぶりに再会して、川崎で一献やっていました。
昔話に花が咲いたと言うか、懐かしく思い起こされる過去に
いい意味でも、悪い意味でも、
改めて歳を重ねてきたことを再認識しました。
技術者も多難な時代でして、
これまで通りでは生きていけない?
→ 新しくなる技術へのアップデートは必須
そんな印象を持った話が多々ありました。
→ ハードの時代は終焉、システム系への精通度が必須?
そんな話題の中でのいち場面、自身にも言えることですが、
技術者としてやって来ての管理職への転換期
これをどう対処するかは悩みどころ満載です。
文系の方であれば、会社生活での当たり前として、
昇進・管理職への登用があると思います。
昇進を拒む人はほぼいないように思っています。
文系の方は管理職を目指すのが一般的のように思っています?
→ 勿論、例外は存在すると思います。
ただ、少なからずの技術者は、管理職業務がやりたくないから
技術者への道を選ぶようです。小生もそうでした。
良くあるイメージ、銀行に勤めて出世できるの・できないの、
同期の一番出世はXXだった、自分は比較してどうだ、
こう言ったことが正直やりたくなかったので、
メーカーでの技術者を志したわけです。
ところが、企業に勤めると技術者もサラリーマン
否応なしに昇進話も出るし、良しにつけ悪しきにつけ、
管理職をやらなければならないフェーズはやってきます。
査定で比べられることも避けられません。
では、技術者にとって管理職になることは何を意味するか?
それは自身の専門性を捨てること、
自身の手でやれることを人に委ねることを意味します。
まわりまわって言うと、ちょっときつい言葉になりますが
専門職として無能になることを受け入れるに等しい
厳しい選択であると認識しています。
人の管理業務に専門能力は必ずしも必要とはされません。
誤解を恐れず言うと、おそらく?
(専門を学習しないとできない、そういったものではない)
技術者は選んだ道に専門性をブラッシュアップ、
その選んだ分野で専門性を突き詰め、
研究の道を歩めば学位(博士)を取ることにもなるし
誰にでもできることではないひとつの方向性を目指します。
管理職への登用はその道とは異なるものだと思っています。
→ 極める専門性は、管理業務には無いように思っています。
ただ、管理職にならないと困ることとして、
給料が上がらないことに繋がってしまいます。
ノーベル賞や文化勲章でも取れば別ですが、
技術者の給与水準はそれほど高くありません、
経営者や経営幹部に比べると高いとは言えません。
純粋に定年まで技術者をやり続けるのが収入面で
正しい選択と言えるのか? これには難しい判断を伴います。
昨晩、話に出たこととして、
管理職が嫌だったので転職、ITスキルを身に付け
→ 要件定義~コードを書けるスキル、
生成AI程度のプログラミング程度はできる水準
エンジニアの道を究めた生き方を出来る人は、
やっぱり凄いなと思いました。
それに比べると、
自身が歩んできた道は何と安易だったか(涙)
管理職業務を10年以上やってしまうと、
すでに技術者としては使えないレベルになってしまい、
60歳を過ぎてからどう付加価値を付けられるかと言うと
既に賞味期限切れ、ただの使えない叔父さんになっているわけです。
苦しく厳しい選択、安易ではない道の選択
技術者としてのプライドを重視した選択が
歳を重ねての自身の価値に繋がるような印象です。
それができている人の話は心に響きます。
とても良い話を聞かせて頂いた次第です。