出来レース
最近はまっている『推しの子』を読んでいると、
→ 6巻
いろいろと面白いテーマが取り上げられています。
有馬かなちゃんと黒川あかねちゃんの幼き昔を
リアルに描いている一場面に、
オーディションを受けるシーンがあり
ここに出てきたのが『出来レース』と言う言葉。
オーディションは(形だけ)するけれど、
やる前から結果が決まっている、
推しの子の一場面では天才子役の有馬かなちゃんが
選ばれることが初めから決まっていたわけです。
集められた子たちはいわば捨て石なわけです。
黒川あかねちゃんにはチャンスは訪れません。
NHK朝ドラのオーディションも
こんなところではないでしょうか?
でもこれは芸能界に限られる話ではなく
どこにでもありますよね(汗)。
例えば、大学教員の採用公募はほぼ完全に近い出来レースです。
文科省の施策(愚策)として、
大学の教員人選は公募の形にしなければなりません。
ところが人選する側は応募に先だち狙いを付けた候補者を立て
人選会議ではいろいろと理由を付けてその人を選びます。
如何にも公平な人選であったかのようにします。
まあ世の中はそんなもんなのだと思います。
ネットを検索してもこんな人を馬鹿にした話は
あちこちに転がっています。
7月の日経新聞の私の履歴書、伊東豊雄さんの話に
国立競技場の入札があり、
隈研吾が落札した際の話がありました。
この公募も初めから結果が決まっていた入札だと思います。
不採用になった伊東氏の不採用理由は
納得のいかない評点だったそうです。
→ 落とされる側には、それを覆す力はありません!
出来レースは体裁を気にする組織がこぞって採用、
この愚策を当たり前のように実践していますが
我々一般人は、
分かっていてなんともできないのが現実ですね。