趣味としての切手収集、
何故これほどまでに衰退したのか?
最近、思い出したかのように復活している
自身の切手収集家としての趣味ですが、
思い起こすとかなりの長期間で忘れていました。
この忘れていた期間で、
切手収取に関わる状況は大きく変化し、
切手の柚子堂の社長曰く、
「王道の収集家が亡くなって後が続いていない?」
そんな話を伺ったので、
ちょっと状況をネットで眺めてみました。
アンケートをとったサイトから声を拾ってみると、
以下のようなご意見が並んでいました。
・ 記念切手はバラよりもシートで購入した方が見栄えがするが
(下取り価格も高い?)、
シート買いだと金額がかさんでしまう。
・ 記念切手の発行枚数があまりにも多すぎる。
(希少性の消失)
・ 電子化の折、手紙を書かなくなった。
(年賀状も書かなくなりつつある)
・ 切手の必要性が無くなった。
かつての日本で切手ブームが起こったのは1960年代だそうで、
自身を振り返ると確かにそうだったように思います。
どんな楽しみ方をしたかと言えば、
・ 友達同士で交換、無いものをそろえていくことを楽しんだ。
・ 切手からいろいろと学ぶ機会が多かった。
例えば、国立公園や国定公園の所在地、国宝、名画など
・ みんなが欲しがるものを持っていて自慢できる。
例えば、見返り美人、月に雁、切手趣味週間、国際文通週間
ところがです、
1960年代に20代前後だった人は70~80代となっており、
平均寿命で考えると多くの方が亡くなっている?
遺族はどうされるのか?
→ 切手に興味が無いので売却
→ コレクションの過程で家族は多大な犠牲を払っており、
売却しました(汗)。「もう二度と切手は見たくない」
現段階での切手の相場はどうでしょうか?
1955年(昭和30年)がひとつの区切りになっています。
明治・大正・昭和30年(~1955年)までに発行された切手は
プレミア品として査定してもらえます。
→ その他に一部特例はあります、
切手趣味週間の「ビードロを吹く娘」や「写楽」
国際文通週間の桑原、蒲原、箱根
昭和31年~現在までに発行された切手は、
シートでの買い取り価格が高くて、
50円以上の切手は額面の~80%
50円以下の切手は額面の~70%
バラや小型シートは額面の~50%、
ただ、バラ切手だけだと買い取ってくれない場合が多く、
シートでないと価値はないと考えるべきかもしれません?
なぜ昭和30年で区切られるのかというと、
『切手収集ブーム』により記念切手が投機目的で売買され、
郵便局が値上がりを期待してたくさん売り出したからです。
発行さえすれば売れるので発行枚数が年々増え、
昭和31年から現在までの記念切手には希少性がなくなり、
価値として額面以上にはありません。
→ 普通切手の方が使い勝手が良く、相場が高いほどです!
記念切手は大きさがまちまち、使いにくいのが価格低下の原因
もうひとつの大きな問題、
郵便局側の料金支払い方法の変更により
一部の郵便料金を切手で支払うことが出来なくなりました。
(2019年1月1日~)、これは詐欺みたいですよね!
以前は額面割れした中古の切手を購入した企業が、
料金別納の支払い用に充てていました。
少しでも安く切手を購入できれば
企業側もコスト削減ができましたが、
2019年以降は額面割れ切手を求める需要が激減、
市場が大幅に縮小しました。
従って、切手に関する価値が上がる可能性は今後ありません。
結論として、損をする覚悟で切手収集する。
あくまでも趣味としての割り切りが大事ですね!
続編記事も書いています。
よろしければ一緒にお読みください!